【徹底解説】サンスベリアの育て方とお手入れのポイントを紹介!
その凛とした見た目と育てやすさで、インテリアとしても人気のサンスベリア。近年は空気清浄効果が高い植物ということで話題になっています。今回は、サンスベリアの育て方やお手入れのポイント、増やし方と共に、ボンセレンシスやマッソニアーナなどの希少種も紹介します!
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サンスベリアは明るいところがすき
サンスベリアはリュウゼツラン科に分類されています。リュウゼツラン科の植物は、熱帯、亜熱帯の乾燥地帯に自生しており、葉が硬く、乾燥に強いという特徴があります。サンスベリアの原産もアフリカや南アジアであり、原産地から想像できるように、陽射しを好む植物です。
基本的には室内の日当たりのよい場所においてあげるとよいでしょう。ただし、真夏の直射日光のような強い陽射しを浴びると葉焼けしてしまいますので、陽射しが強くなってきたら、直射日光のあたらないところに移動させてください。
インテリアの関係から、日光の入らない部屋に置きたい場合もあるでしょう。しかし、電気の光では弱すぎて、葉もひょろっと軟弱になってしまいます。そのような場合には、1日数時間、明るい部屋で日光浴させるとよいでしょう。
こまめにほこりを拭き取ろう
葉にほこりが積もりやすいので、葉が白っぽくなってきたら、水で濡らしたペーパータオルなどで葉を1枚1枚丁寧に拭きましょう。葉が生き生きとして、見栄えがいっそうよくなります。
サンスベリアは寒いのが苦手
サンスベリアは寒さに弱いので、冬季には室温に注意する必要があります。最低気温が10度を下回ると休眠します。5度より下がると枯れてしまいますので、窓辺においてある場合には、特に気をつけなければなりません。冬の窓辺は気温が下がるだけでなく、結露もおこりやすいので、日中は日があたるように窓辺に置いている場合でも、夜には窓辺から移動させるほうが無難です。
サンスベリアはジメジメも苦手
乾燥に強いことから想像されるように、サンスベリアはジメジメとした湿った環境が苦手です。根が腐ってしまうからです。
水は、鉢の土が完全に乾いたらあげましょう。目安としては、春から夏の時期は、鉢の表面の土が乾いたあと4~5日待ってから水やりを、秋は水やりを減らしていく時期ですので、鉢の表面の土が乾いてから10日くらいあけて水やりするとよいでしょう。
冬季で室温が10度以下になっているような場合にはサンスベリアは休眠しますので、水は一切必要ありません。暖房を入れていて室温が常に15度以上あるような場合には水やりを続けますが、多少回数は少なめにしておきましょう。
水をあげるときは、鉢の底から水が出てくるまでたっぷりとあげてください。受け皿の水はそのままにしておかず、すぐにきちんと捨ててください。
梅雨のシーズンなどの湿度が高い時期は鉢から水が蒸発しにくいので、鉢の中の土が乾いているかどうかよく確認してから水をあげるようにしてください。鉢の土がいつまでも湿ったままでいるようでしたら、置き場所を変えたり、あるいは鉢をテラコッタなどの水が蒸発しやすいものに交換したりすることを考えましょう。
サンスベリアが枯れてしまう理由の多くは水やりにあります。水をあげようかどうしようか迷うときには、あげないでおきましょう。水やりが多少遅れたからといって、すぐに枯れるようなことはありません。
サンスベリアの肥料は?
5~9月の生長シーズンに肥料をあげると、株がしっかりします。緩効性化成肥料ならば、2か月に1度あげるとよいでしょう。液体肥料の場合には、3週間に1度、水やりの際にあげてください。肥料はあげればあげるほどよいというわけではありませんので、用量を守るようにしてください。冬場はサンスベリアが休んでいるので、肥料も必要ありません。
サンスベリアの害虫は?
サンスベリアは、観葉植物のなかでは害虫がつきにくいということで有名ですが、それでも、カイガラムシやハダニ、アブラムシなどがつくことがあります。害虫は見つけ次第、駆除しなければなりません。駆除は、拭き取ったり、ブラシでこすりおとしたり、水で洗い流したりすることになりますが、園芸店などで売られている殺虫剤や予防剤を利用するのもよいでしょう。
サンスベリアの植え替え
サンスベリアは2年に1度植え替えをすることがすすめられています。植え替えは5~9月の間におこないましょう。以下に手順を見ていきます。
1. 鉢からサンスベリアを抜きます。植え替え作業の間に葉先などを傷つけないように気をつけましょう。
2. 古い土を外側からほぐすようにして取り除き、根も整理します。
3. 鉢は一回り大きいものに移し替えます。鉢が大きすぎると、土が乾きにくくなりますので気をつけてください。底にネットを敷き、軽石を入れ、新しい土を少し入れます。
4. サンスベリアをまっすぐに置き、周りに土をいれます。鉢を叩きながら土を入れると、隙間が埋まるでしょう。土は縁いっぱいまでは入れず、縁から少し余裕があるようにしておきます。
5. 水をたっぷりあげます。土が沈んだ場合には土を足してください。
あとは、明るい日陰に1週間くらい置いておきます。その間、鉢はあちらこちらへと動かさず、そっとして置いておくようにしましょう。肥料もいりません。次の水やりは土が乾いてからです。
用土について
用土は、市販されているサンスベリア用の土を用いると便利です。通常の観葉植物用の土では、少し水はけが悪いかもしれません。自分で用意する場合には、赤玉土(小粒)と腐葉土と川砂を5:4:1くらいで混ぜるとよいでしょう。
サンスベリアを株分けしよう
鉢が混んできたサンスベリアは、株分けしましょう。植え替えの際に鉢の大きさを変えたくない場合も、株分けするとよいでしょう。株分けは春から夏の間におこないます。
1. サンスベリアを鉢から抜きます。
2. 根をよくほぐして土を落とします。
3. よく切れるハサミかナイフで子株を切り離します。
4. 切り口が乾燥するように、風通しのよい日陰に1日置いておきます。
5. 同じ鉢を使うとしても、土は新しい土に取り換えて植えなおします。明るい日陰に置いておき、水やりは2週間くらい控えましょう。
根が出ると、新芽も出てきますので、楽しみに待っていましょう。
葉挿しでサンスベリアをふやそう
サンスベリアは葉挿しが比較的簡単な植物です。ぜひ、挑戦してみましょう。
1. 1枚の葉を、よく切れるハサミやナイフで横に切り、3~4つに分けます。
2. 風通しのよい日陰に1日おいて、切り口を乾燥させます。
3. 川砂あるいはサンスベリア用の土に、葉を1/3くらいまで挿し、日陰におきます。まず、切り口全体から根が出てきて、そのあと、新芽が出てきます。
ポイントは、土に挿すときに、葉の上下を間違えないことです。下になる側を土に挿すように気をつけましょう。
サンスベリアにはどんな種類がある?
明治末期に渡来したといわれているサンスベリアの名前は、Sansevieriaという属名から言い慣わされてきたと考えられます。サンセベリアと表記されることもあります。トラノオやチトセラン、アツバチトセラン、ヘビイモといった別名もあります。また、欧米では、snake plant(蛇植物)やmother-in-law’s tongue(義母の舌)などと呼ばれています。種類によってはelephant’s toothpick(象の爪楊枝)と呼ばれているものも。
いろいろな呼び名があるだけあって、70以上の種類があるともいわれています。大きさや姿かたちはさまざまであり、世界中に愛好家がいるのも肯けますね。人気のある品種、希少な品種などをいくつか見てみましょう。
サンスベリアといえばコレ!代表的な品種
➢ サンスベリア・ローレンティー
葉の縁が黄色く、横に縞の入った葉が何本も直立している姿は、オフィスのインテリアとしても好まれています。最も多く見かける品種でしょう。
➢ サンスベリア・ベロニカ
葉に縁取りはありませんが、やはり横縞模様があり、サンスベリア・ローレンティーと同じように葉がすくっと直立しています。サンスベリアのなかでも耐乾性と耐陰性に優れており、育てやすい品種だといわれています。
➢ サンスベリア・スタッキー
深緑色の葉は、円筒状に細長く、太さが根元から葉先までほとんど変わりません。葉が何本も直立している姿はインテリアとして人気があります。
➢ サンスベリア・キンドリカ
横縞のある太い円筒状の葉が四方にひろがって伸び、存在感のあるユニークな姿をとります。生長が早く、草丈が1m以上になる大型の観葉植物です。
卓上に飾るのにぴったりなのは?
➢ サンスベリア・ハーニー
先の尖った楕円形の葉がロゼット状につきます。コンパクトで卓上に飾るのにぴったり。葉に太く黄色い縁取りがはいるサンスベリア・ゴールデンハーニーも人気があります。
➢ サンスベリア・ヘンニーズゴールド
葉の中央に白く太い線が入った斑入りの葉がロゼット状についています。ヘンニーズゴールドの特徴は、その葉がくるっとカールしていること。水は控えめでよく日にあてると、カールの巻きが強くなります。
➢ サンスベリア・サムライドワーフ
先の尖った肉厚の葉が半分閉じたような形でロゼット状についています。小さいながらも存在感があり、卓上のインテリアとして近年人気があります。
➢ サンスベリア・バナナ
変わった名前の由来は、葉が青いバナナに見えるからとのこと。縁取りがあるかなり肉厚の青い葉が左右交互につきます。葉の先はかなり尖った爪状になっています。どっしりとした重量感のある姿がかわいらしいと好まれています。
美しいだけじゃない、抗菌効果もある?
➢ サンスベリア・ピアルソニー
鋭く尖った先端を持つ細めの葉が直立する姿が美しいこのサンスベリアは、ボツワナ、ザンビア、ジンバブエ、モザンビークなどの辺りでは、耳の痛みに対する民間療法に使われているそうです。火にあぶって硬い葉の外側を柔らかくした後、葉を絞って出た汁を耳の穴に垂らすのだとか。でも、日本では耳が痛いときには医療機関を受診することをおすすめします。
こんな希少種も!
➢ サンスベリア・キルキープルクラコパトーン
名前が示す通り、葉が銅色の珍しい色をしています。先の尖った長めの葉がロゼット状につきます。
➢ サンスベリア・マッソニアーナ
幅広で大きな葉が一株に1~3枚しかつかないという品種です。鉢から大きな葉が一枚だけすくっと立っている姿は大変にユニークといえるでしょう。
➢ サンスベリア・ボンセレンシス
太く丸い筒状の葉が左右交互につき、手を広げたように見えるところが特徴です。独特の存在感が人気です。
まとめ
非植物的な存在感がインテリアとして好まれているサンスベリアは、虫がつきにくく育てやすいことでも有名です。「永久」「不滅」という花言葉を持つことから縁起がよいということで、贈答に用いられることが多い植物でもあります。お祝いにいただいたり、あるいはお店で好みのサンスベリアを見つけたりした場合には、ぜひ育ててみましょう。種類によって性質が多少異なるので、サンスベリアの様子をよく観察して、日の当たり具合や水やりを調節するとよいでしょう。
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