【徹底解説】エケベリアの育て方!種類や増やし方の方法は?

エケベリアは、バラのように見えるカタチが特徴的な観葉植物で、花を咲かせたりと1年を通してさまざまな姿を楽しめます。今回は、そんなエケベリアの育て方のポイントや種類、増やし方のコツを紹介! 初心者でも育てやすい植物なのでぜひ挑戦してみてくださいね!

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バラのようなエケベリア。どんな種類があるの?

多肉植物のエケベリア。北米南部からアルゼンチン北部にかけての乾燥した地域が原産です。ベンケイソウ科エケベリア属と称され、ロゼット状といってバラのように広がってつく肉厚な葉が特徴です。ぷっくりと愛らしい葉は、バラの花びらのように重なりながら円状についていきます。

そして、その姿カタチは多種多様。100種類以上はあり、一口にロゼット形といっても、色や葉の形によって見た目が微妙に異なります。自分の好きなタイプを見つけることから、エケベリアを育てる楽しみが始まるといえるでしょう。ハマるとついつい多くの種類をそろえたくなってくるエケベリア。どんな種類があるのか、さっそく見ていきます。

1. やさしい雰囲気のローラ

やわらかな色合いでやさしい雰囲気を醸し出すローラは、きれいな円形にまとまった葉のつき方が特徴的です。比較的丈夫な種類なので、初心者の方にオススメ。かわいいバラの形で、多肉植物愛好者のなかでも人気のあるエケベリアのひとつです。

2. エケベリアの女王?カンテ

愛好者の間ではエケベリアの女王とも呼ばれるカンテ。その存在感のある大ぶりな葉や、それがすっきりと広がる様子は、まさに堂々たる女王様のような雰囲気。青みがかった葉の上にうっすらとつく白い粉や、赤く縁どられたような葉の色合いも上品な印象で人気の品種です。

3. 白っぽい葉のルンヨニー

ルンヨニーは白っぽい色の葉を持つエケベリアです。上手に育てると、全体的に白い粉がふいたようになります。日光に当てることでこの特徴的な白粉が多くつくので、日当たりに注意しながら育てるのがコツ。写真のように、中心から茎が伸びて、花が咲くこともあります。

4. 大きく育つすみれ牡丹

エケベリアの中でも比較的、大きなサイズに育つタイプです。別名、ヴァイオレットクイーン。スミレ色のような青みがかった葉の色をしています。白粉のつくタイプなので、あまり葉を触らず、根元にそっと水やりするのが上手な育て方です。

エケベリアの育て方。ポイントは水やり

多肉植物であるエケベリアは、全般的に水やりは少なくてOKです。原産地である北米南部やアルゼンチン北部は、乾燥した高原地帯の多い地域。エケベリアにとって心地よい環境とは、そんな湿度のないからりとした状態です。風通しの良い場所に置き、乾燥気味に育ててあげましょう。

少ない水やりとは、1回の水やりの水量のことではなく、水やりの回数のこと。こまめな水やりは必要ないということです。

1. 回数は少なく。でも、たっぷりと
回数は少なくても、1回の水やりで与える水の量はたっぷりと多めにするのが上手な水のあげ方です。鉢の底の穴から水がこぼれ出てくるまで、しっかりとあげるようにしてください。そして、それが乾いたら、またたっぷりあげる……そんな水やりが基本です。

多肉植物は、その肉厚な葉に水分を貯め込みます。そのため、乾燥しにくいので、ひんぱんな水やりは必要ないのです。逆に、多めの水やりが根腐れの原因になることも! 不要な湿度が発生しない環境で育てることもポイントです。

2. 水は根元にあげるのが基本
バラの花のように葉が密集しているエケベリア。そこへ上から水やりをすると、葉と葉の間に水が溜まってしまいます。湿度を嫌うエケベリアにとっては、こうした状態はよくありません。じょうろで上からさーっと水をかけるのではなく、根元の部分にあげるようにしましょう。

エケベリアには春秋型と冬型がある?

エケベリアには、大きく分けて、春と秋に成長するタイプと冬に成長するタイプの2つがあります。1年を通して、それぞれの季節に応じた育て方をすることでエケベリアを長く楽しむことができます。

1. 春と秋に成長するエケベリア
ほとんどのエケベリアはこのタイプに当たります。4~6月、9~10月に成長する春秋型です。この時期になると、中心から茎がにゅっと伸びて花を咲かせることもあります。春と秋は日光によく当て、水やりは鉢の底から水があふれ出るまでしっかりとします。

夏と冬は成長が止まる季節です。水やりはほぼ必要ありません。夏場は日が落ちてから、霧吹きで葉に水をふきかけるぐらいでOK。熱いさなかに水を与えると、蒸れてしまって根腐れを起こす原因になることもあります。風通しの良い日陰で育てましょう。

2. 冬に成長するエケベリア
秋から冬をはさみ、春先にかけて成長するエケベリアは冬型です。寒い時期でも花を咲かせます。冬は乾燥する季節なので、水の管理に注意しながら日光によく当てるようにして育てましょう。

成長の止まる夏場は乾くくらいの管理でOK。暑さに弱いので、くれぐれも直射日光に当てないように。休眠中のエケベリアを起こさないよう、風通しの良い涼しい場所に置いておきましょう。

太陽と上手に付き合うのがエケベリアを育てるコツ

エケベリアは強い直射日光が苦手です。真夏の間は、半日陰やカーテン越しなど、直射日光を当てないように管理します。日光が当たると葉の表面が焼けて色が変わってしまうだけでなく、そのまま傷んで枯れてしまう可能性も!

だからといって、まったく日に当てないのも考えものです。直射日光に当てずに、日の射す明るい場所に置いておく……そんなイメージでよいでしょう。ただし、寒さにも弱いので、冬場に半日陰に置きっぱなしはNGです。真冬は日なたに置く程度がよいでしょう。上手に管理すれば、成長期に花を咲かせてくれます。

1. 花が咲くエケベリア
エケベリアは、成長期に花を咲かせることがあります。株の中心から茎が伸びてきて、その先端に花が咲きます。種類によってはピンクや黄色、オレンジなどカラフルな花を咲かせるので、鑑賞するのもいいですね。花が咲き終わると種ができます。

ただし、花や種に栄養を取られてしまうため、花が咲き終わると親株のほうは弱ってしまいます。観葉植物として美しいロゼット状を楽しみたい場合は、花が咲く前に伸びてきた茎をカットしましょう。こうすることで親株を元気な状態のまま、きれいな形を維持することができます。

2. 紅葉するエケベリア

エケベリアは太陽と上手に付き合うことで楽しみがグッと広がる多肉植物です。面白いのは、秋になると紅葉するところ! 夏の間の直射日光は厳禁ですが、秋になり気温が下がってきたら、日光が当たるような明るい環境に置いてあげましょう。

昼間は日なたでポカポカと。夜間は気温の下がる場所に置いておくと、葉がきれいに紅葉します。でも、5度を下がるような低温はNGです。寒い地方で育てる場合は、温度管理にも注意してください。紅葉は秋から冬にかけて楽しめます。

自分で増やせるエケベリア

エケベリアは、葉挿しや挿し木で増やすことができます。葉挿しとは、エケベリアの葉を茎から取って、その部分から根を生やす方法です。挿し木とは、茎の部分を切り取って土に植え、根を生やさせる方法です。いずれも春秋型、冬型、それぞれの成長期に合わせて行うのが、上手に増やすための大きなポイントです。

1. 葉挿しで増やすときのコツ
エケベリアの株からきれいに葉をとると、その根元から新しい芽が出てきます。きれいに葉をとるためには、乾燥気味にさせておき、ポロリと落ちるような状態にしておくのがコツです。あとは、乾いた土の上に置いておくだけ。葉挿しという言葉を使いますが、土に「挿す」のではなく「置く」のが正しい葉挿しの方法です。

しばらくすると葉の根元から、根が伸びたり、芽が出たりします。そうしたら土が湿る程度に水やりを始めましょう。根の部分に土をかけるようにすると、徐々に根が土の中に張っていき、新しく出てきた部分が成長していきます。反対に、葉挿しに使った葉のほうは栄養を取られ、茶色く枯れていきます。

2. 葉挿しにむいているエケベリアの種類
100種類以上にも及ぶエケベリア。種類によって、葉挿しに向いているものがあります。秋麗、白牡丹、初恋、虹の玉、ブロンズ姫などが葉挿しで増やすのに適した種類です。葉挿しは簡単にできるので、1つの株から自分でエケベリアを増やしていきたいときは、こうした種類を選ぶとよいでしょう。

3. 挿し木で増やすときのコツ
土の上にバラの花のように広がる姿がエケベリアの美しさです。茎がニョキニョキ伸びて来たら、挿し木でそれをもとの姿に戻しましょう。

茎を好みの長さにカットしたら、下のほうの葉は取ってしまいます。これをそのまま、ビンなどに立てるようにして置いておくだけで根が出てくるので、そうしたら土に植えるだけです。親株のほうは、そのまま育てていくと新しい芽が出てきます。

4. 挿し木に向いているエケベリア
乙女心、八千代、熊童子、万宝、星の王子などが挿し木に向いているエケベリアです。茎が伸びて見た目のバランスが悪くなってきたら、挿し木に挑戦してみましょう。

5. 葉挿しや挿し木のタイミング
葉挿しや挿し木のタイミングは、エケベリアの成長期。春秋型なら4~6月、または9~10月に、冬型なら9~3月にかけてがオススメです。

また、自然に落ちた葉や、挿し木で取った葉があったら、それを葉挿しで増やすこともできます。成長期に当たらなければ、日光や水やりを調節しながら、チャレンジしてみましょう。成長期に近い環境を作り出すことで、葉挿しがうまくいくかもしれません。

6. 増やしたエケベリアの楽しみ方
エケベリアはひと株ずつ鉢に植えて楽しむほか、寄せ植えにして鑑賞することもできます。違う種類のエケベリアをいくつか一緒に寄せ植えすることで、美しいアート作品のような鉢植えが完成するでしょう。葉挿しや挿し木で増やした子供の株を寄せ植えしていけば、簡単にできます。

小さな鉢に植えた子供の株のエケベリアを、大きな箱に並べて入れて楽しむ方法もあります。実際には一緒に植え付けていませんが、まるでの寄せ植えのような雰囲気になります。

100種類以上から選べるエケベリア

エケベリアには多くの種類があります。エケベリア属としては100種以上もの原種があり、その姿カタチも多種多様です。同じバラ型に広がるとはいえ、少しずつ形状が異なるので自分好みの1つを探し出すという楽しみもあります。

エケベリアは、上手に育てると紅葉や花を楽しめるだけでなく、葉挿しや挿し木で増やすこともできます。水やりと日光の管理に気を付けて、エケベリアを長く楽しみましょう。

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