タンクレストイレのメリット・デメリットは?仕組みと注意点も解説
リフォームや新築をする際に、トイレを「タンク式」か「タンクレス」にするか悩む方も多いはず! 本記事では、「タンクレストイレ」について解説。タンクレストイレの仕組みや、タンクレストイレにしたいときの注意点についてもまとめました。タンクレストイレにしたい方はぜひ参考にしてみてくださいね♪
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トイレのタンクの役割
トイレの構造は基本的には用をたすための「便器」と「タンク」の2つから成り立っています。トイレの個室にある大きなタンクを邪魔に思ったことがある人も多いのではないでしょうか?
従来のトイレにおいて、トイレタンクの設置は欠かせないものでした。なぜ、トイレタンクは必要だったのでしょうか……?
トイレタンクの果たす役割について、まずは知っておきましょう!
タンクの構造とは
まずは、タンク式トイレの水が流れる仕組みから見ていきましょう。タンク内にはあらかじめ規定量の水が貯えられています。
レバーを回すと、鎖でつながれたタンクの底にある「フロートバルブ」が引っ張られて開く構造です。空いた穴へとタンク内の水が一気に便器の中に流れ出します。
排水によりタンク内の水位が下がると、上部にある「浮玉(うきだま)」の位置も下がるでしょう。
浮玉には「弁座パッキン」が付いており、位置が変わることでふさいでいた「パイロット孔」から離れて「ボールタップ」の給水弁が開きます。
そこから水が流れ出して、再び給水が始まりますよ。排水と給水を交互に行いながらトイレタンク内の水位を一定に保っているのですね……!
手洗いもできる
タンクありのトイレには「手洗い付き」と「付いていない」タイプがあります♪ 手洗い付きのほうが価格は高くなるため、購入する際に手洗いまで付けるかどうかをあらかじめ決めておきましょう。
手洗い場の仕組みは、ボールタップの脇に「ジャバラ管」というホースが付いています。トイレのレバーを引いた際に、排水とは別にジャバラ管から「手洗い管」へと水が流れる構造になっていますよ。
ホースに異物が混入したり、ホースが劣化したりすることが水が出なくなる主な原因です。ホースの交換を行うと解決するかもしれませんよ♡
管同士をつなげている「ナット」のゆるみによる漏れの場合もあるため、あわせてチェックしましょう。
タンクありはお手入れが大変?
タンクには常に水が溜まっています。何も手入れをしなければ、湿気からカビが発生して、異臭の原因になることもありえるでしょう……!
そうならないためにも、タンクは定期的にお手入れしておきたいところですね♡ とはいえ、実際にはタンクのお手入れをしたことがない人も多いのではないでしょうか?
自分でタンクの手入れをするときは「どの程度のレベルや頻度」でやるべきなのかを解説していきます!
タンク内の黒カビの掃除が必要
トイレタンクのフタを開けてみると、タンク内と接する裏側に黒い汚れがびっしり付着していることがあります。これらはすべて、発生した「黒カビ」ですよ……!
黒カビは見た目が悪いだけでなく、悪臭の原因にもなります。吸い込むことによって、アレルギーや病気を引き起こす可能性もあるでしょう。
病気で抵抗力が弱っている人や赤ちゃんがいる家庭では「無自覚のうちに慢性的に吸い込んでいた……」といった事態にならないように、特に注意が必要です。
黒カビの繁殖を防ぐために、定期的にタンクの中を掃除しましょう。
水がたまらないなどトラブル対処は簡単
トイレタンクの構造はシンプルなため、トラブルがあった際の対処も比較的簡単にできますよ♪
よくあるトラブルとしては「トイレタンクに水が溜まらない」というものがあります。考えられる要因は2通りで、貯まる水の勢いが弱いか貯まった水が流れてしまっているかでしょう。
貯まる水の勢いが弱いのは、給水管にある「止水栓」の開きが足りていない可能性が考えられます。止水栓は簡単な衝撃でゆるくなることがありますよ。地震などの後は締まり具合をチェックしましょう!
また、タンクには排水溝をふさぐ役割を持つ「ゴムフロート」があります。浴槽内のゴム栓に似た形状で、劣化すると水をせき止められずに流れていってしまいますよ……。ゴムフロートを新しいものに交換して様子を見ましょう。
タンクレストイレはどうなってるの?
次に、タンクレストイレの構造を見ていきましょう! タンクなしでどのように水を流しているのか、また機種ごとにやるべきことについて解説します。
水道の水圧で水が流れる
タンクレストイレの仕組みはいたってシンプルで「水道直結方式」で水を流していますよ。ひとことでいうと「水道の水圧」で便器を洗浄する仕組みですね♡
水道管と便器をつなげる管が設置され、そこにつけられたバルブで水が逆流するのを防いでいます!
そのため機種によっては水圧チェックが必要
水圧は地域によって違います。水圧の低い地域では、便器の洗浄と手洗いの水を同時に流すタイプだと水勢が十分でないことがありますよ。
そのため、手洗い用の吐水が完了してから便器を時間差で洗う「低水圧」タイプも使われています♪ タンクレストイレの中には「低水圧に対応するシステムのないもの」もあるでしょう。
トイレの種類によっても必要な水圧の高さが違うため、家の水圧を測定しておくとよいですね。水圧の測定方法は、バケツによる簡易測定方法を試してみましょう。
壁から出ている「給水栓」にホースを取り付けてから、目盛り付きバケツで「10秒間」の水量を測る方法です。より正確に知りたいなら、専用の計測器具を使いましょう。
タンクレストイレが人気の理由は?
一般的には、タンク式トイレよりもタンクレストイレのほうが人気があります! その理由に迫っていきましょう……♡
狭いトイレにもすっきり設置できる
タンクレストイレは「タンクを設置するスペース」が必要ありません。トイレの個室内のスペースを広く使えるでしょう。狭いトイレであっても、掃除用具や備品を置くのに十分なスペースが取れますね♪
また「白以外の色をイメージカラーにしたい」ときや「植物を飾ってナチュラルな感じを演出したい」などトイレにデザイン性を求める場合には、無機質な白タンクはどうしても雰囲気を壊してしまいがちです……。
その点、タンクレストイレなら空間に対してコンパクトに収まっており、雰囲気もばっちり整えられますよ♡
節水できる
タンクレストイレは「節水」にこだわったトイレも多く販売されています……♡ どれだけ少ない水でトイレを流せるかは、タンクレストイレを導入するうえで重要なポイントであるためでしょう。各メーカーが力を入れている部分といえますね。
タンク付きトイレの場合は、流すためにタンクに貯めてある大量の水を使います。1カ月、1年といった長期で見ていくと、水道代にかなりの差が出てくるでしょう……!
タンクレスのトイレなら、タンクの掃除の必要がありません。タンク本体や下や裏側に溜まりがちな汚れがないだけで、トイレ掃除がずいぶんラクですよ。掃除に使う水も節約できるでしょう♪
タンクレストイレの注意点
ここまではタンクレストイレのメリットを紹介してきましたが、次は注意点を見ていきましょう! タンクレストイレを設置するときは、次のことを念頭に置くとよいですよ♪
手洗い器を設置しないとトイレで手が洗えない
タンク付きトイレの場合「タンクに手洗いを付ける」選択肢がありましたが、タンクレストイレでこの方法はできません……。トイレの中か、トイレを出たすぐそばに手洗いを設置する必要があります!
タンクレストイレは、もともとタンク付きトイレよりやや費用が高めです。加えて、別途手洗いを設置するためにさらに費用がかかってしまうため、高額になりやすいのも検討する際のポイントですね。
タンクレストイレを設置するなら、手洗いの「スペース」や「設置費用」もあらかじめ考えておきましょう。
洗浄機能が故障したときに厄介
タンクレストイレは電気によりバルブの開閉を行っています。したがって「停電時」にはトイレを流せない点は心得ておきましょう!
加えて、故障してしまうと「電気系統の修理」やメーカーへの修理依頼が必要です。水道関係の修理業者で事足りる場合の多いタンク付きトイレよりも、時間がかかるかもしれませんね……。
また、タンクレストイレはタンクとトイレが一体になっているため、温水洗浄便座が壊れただけでも「全交換」が必要になる可能性もあります……!
費用については、タンク付きに比べてタンクレストイレのほうが「大幅に増える可能性がある」ことは覚えておきましょう。
スペースと使いやすさで選ぼう
タンクレストイレは、タンクのぶんのスペースが要りません。洗浄に使用する水の量を最低限に抑えられるため、節約にも期待できるでしょう。トイレのデザインを変えたいときにタンクが邪魔にならないのもメリットですね♡
一方で、洗浄には一定以上の水圧が必要なことや、修理費用がタンク付きトイレよりも高額になってしまう傾向にあります。停電時に使用できない点にも気をつけたいですね!
それぞれの特性を理解したうえで、どちらがよいか検討しましょう。
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