外人住宅のリノベーション!気になるポイントと注意点とは?
今回は、外人住宅のリノベーションについてお話しましょう。住宅が持つ歴史的価値を大切にしながら、末永く暮らせるリノベーションをかなえるためのポイントや注意点をご紹介します。沖縄中部に今も数多く立ち並び、ご当地のシンボル的な存在となっている外人住宅。主に終戦後から1950~60年代を中心に建築された「古民家」の一種ともいえますが、日本家屋の古民家とは異なる特徴も多くあります。それでは、外人住宅のリノベーションについて解説していきます!
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外人住宅のリノベーションポイント。日本家屋とはこう違う!
1.外観はシンプルさが持ち味。街並みに馴染むよう装飾は控えめに
沖縄の外人住宅は、白っぽい壁に四角い箱のような可愛らしい外観が特徴で、若い女性や学生向けの賃貸住宅としても人気があります。しかし、日本の他の地域ではみられない物件ゆえ、地域的・歴史的に大きな価値を持つと考える人も多くいます。
遠くから一目見て「外人住宅だね!」とわかってもらえる外観面でのキャラクターは重要といってよいでしょう。リノベーションにあたっても、本来のシンプルな外観を大切にしながら改修を行うのがおすすめです。近隣にも同じスタイルの外人住宅が立ち並んでいることが多く、その街並みが特徴的な景観の一部となっている場合も多いため、極端に目立つ色や装飾を施すのは控えめにしたほうがよいかもしれません。
2.内装は洋風のままがおすすめ
米軍関係者の住居として建てられた背景があるだけに、外人住宅の室内は洋風一色。基本的には、和室はまずみられません。フローリングの床の上を、靴を履いたままで歩く生活に向けた内装となっています。
以前は、日本人が暮らすため室内に畳を敷くケースもありましたが、フローリングの住まいが一般化している現在では、リノベーションも基本的には洋のイメージがおすすめです。現代にも通じるLDKを中心にした既存の間取りを生かした、機能的でおしゃれな内装への改修がおすすめです。
3.カフェなどの店舗への転用にもぴったり
外人住宅は台風などに強いコンクリート造で、シンプルな箱型の造りや整然とした間取りなどから、カフェやレストラン、古着店や雑貨店などの店舗へ転用されるケースも増えています。既存の内装のシャビーな(使い古された)雰囲気を生かしておしゃれにリノベーションすれば、女性客や観光客向けのカフェなどにもぴったりです。今では、沖縄県浦添市・港川地区にある外人住宅街の多くの建物がカフェとなり、「外人住宅カフェの街」として全国的に話題になっています。
外人住宅リノベーションの注意点
1.海に面しているため劣化状況はシビア。補修・補強は手を抜かずに
外人住宅は、沖縄の基地がある海沿いの市街地近くに建てられているケースが大半です。潮風を直接浴びるだけではなく、沖縄特有の極端に高温多湿な気候も相まって、住宅の外装や外構の劣化状況はかなりシビアになります。特に、屋根などの外観は目視でもかなり傷みが確認できる状態の住宅も多くなります。ただし、そのような物件は価格も格安なため、「安く手に入れ、しっかり直す」の法則に則り、慎重で確実な補修を伴うリノベーションを行うとよいでしょう。
2.コンクリート造ゆえ、可能な間取り変更は間仕切りの撤去程度
外人住宅は鉄筋コンクリートで作られているため、壁に穴を開けたり解体したりする工事は難しくなります。間取りを変更するなら、室内の間仕切りを撤去して部屋を広げるなどの方法におおむね限られます。しかし、既存の間取りも現代の住宅に引けを取らないほど効率的な場合が多く、リビングなども広く取られたLDKになっている物件が豊富なため、間取り面では不満を感じない人も多いと考えられます。
3.水回りは傷んでいる可能性大。優先的に改修を
沖縄の古い住宅は外装の劣化がシビアとお話しましたが、水回りも同様に注意して見ておきたい箇所です。サビの発生や配管内部への石灰の沈着、あるいは水漏れによる水回り周辺の腐食などがみられたら改修のサインです。配管を替えるだけではなく、浴室やキッチンが在来工法のままであれば、腐食に強く機能的なシステムキッチンやユニットバスへのリノベーションがおすすめです。
外人住宅のリノベーション事例
【事例】新築希望から一転!古い外人住宅を安く購入し、理想の家にリノベーション
もともと新築住宅を検討していた沖縄のご一家。良い立地の土地を探していて、希望の地域に中古住宅付き土地を激安で見つけました。購入を決め、取り壊し前提で既存の住宅を見てみたところ意外に広く、使い勝手のよい外人住宅でした。
「リノベーションでご希望のイメージや間取りが実現するかも」という業者さんのアドバイスもあり、土地代だけで手に入った外人住宅を全面リノベーションすることに。細かく区切られた間取りを見直し、大きなLDKを中心にしたシンプルな間取りに変更。畳の床を造りにくい構造でしたが、床を高く上げることで和室も実現しました。この和室は、お父さんがこだわって作った一番のお気に入りです。ちなみに、お母さんのお気に入りは外人住宅特有の広々とした洗濯スペース。「この家と出会わず普通に新築を建てていたら、こんなにお洗濯が楽になるとは知らなかった」と大満足です。
広い敷地を利用して、大きなウッドデッキも設置。気付いたら家族が自然と集まってくるスペースになり、沖縄らしく突然ご近所さんとの宴会が始まってしまうことも。「まだまだ家族が増えても余裕があるほど広いので、子供たちが成長したら二世帯住宅にするつもり」と、お父さんの夢がますます広がる家になりました。
おわりに
外人住宅は、「レトロでおしゃれ」「賃貸やお店向け」というイメージだけではなく、家族向けのマイホームにするにも十分な広さや機能性、使い勝手を備えています。古い物件であればあるほど安価ですから、確実なリノベーションをして安くおしゃれで立地の良い家を手に入れることも現実的に考えられるでしょう。興味のわいた方は、まずリノベーション相談や簡単な見積をとってみることから始めてみましょう。一括見積を利用すれば、ご希望に合った実績豊富な業者さんを、ご自宅のお近くから見つけられます。
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