
生命保険の特約は必要?つけるメリットとデメリットを解説
生命保険に加入する際、たくさんの種類の特約があり、どれをつければいいのかわかりづらいと思いませんか? 生命保険における特約には保障を上乗せするタイプ、死亡以外の病気やケガを保障するタイプ、その他のタイプとおおまかに3つのタイプのものがあります。ここでは特約とは具体的にどんなものがあるのか、選び方のポイントやつけるメリットとデメリット、そしてそもそも生命保険を選択する際特約は付帯するべきなのかどうか、などを解説していきたいと思います。
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生命保険の特約とは? どんな種類がある?
保険には保障の中心となる主契約と、主契約を補完またはそれにプラスするための特約とがあります。
生命保険では死亡・高度障害になった際に保険金が支払われるという部分が主契約で、それにさらに保障をつけたい場合は特約を付帯していきます。
特約は補助・追加的なものですので、特約のみで契約することはできません。生命保険の特約の内容は保険会社によって違いますが、主な特約は共通していますので、以下にご紹介します。
死亡保障に上乗せするタイプの特約
●定期保険特約
一定期間のみ保障を厚くするための特約。例えばこどもが独立するまでの10年間のみ保障を厚くしたい、などの場合につける
●家族定期特約
配偶者やこどもにも保障がつけられる特約
●収入保障特約
保険金を年金形式で受け取れる特約
●三大疾病特約
三大疾病(ガン・急性心筋梗塞・脳卒中)にかかり所定の状態になった際に給付金が受け取れる特約
●災害死亡割増特約
不慮の事故でその日から180日以内に死亡または高度障害状態となった場合に給付金が受け取れる特約
●障害特約
不慮の事故でその日から180日以内に死亡または高度障害状態となった場合に給付金が受け取れる特約。また、障害が残った時は傷害の度合いによって障害給付金が受け取れる
病気やケガを保障するタイプの特約
●疾病入院特約
入院時に給付金が受け取れる特約
●手術特約
手術した時に給付金が受け取れる特約
●通院特約
退院後の通院時にも給付金が受け取れる特約
●先進医療特約
先進医療によって治療した際に給付金が受け取れる特約
●生活習慣病入院特約
生活習慣病(ガン、脳血管疾患、心疾患、高血圧性疾患、糖尿病)で入院や手術をした時に給付金を受け取れる特約
●女性疾病入院特約
子宮筋腫や卵巣がんなど女性特有の病気の際に給付金を受け取れる特約
●ガン入院特約
ガンと診断された時に診断一時金や入院給付金が受け取れる特約
その他の特約
●介護特約
一定期間以上要介護状態になった際に一時金や年金が受け取れる特約
●リビングニーズ特約
余命6カ月以内と診断された際に保険金の一部を生前に受け取ることができる特約
●払込免除特約
保険会社が定める所定の状態になった時に以降の保険料払込が免除される特約
●生存給付金特約
一定期間保険を使うことなく健康でいれば給付金を受け取れる特約
ひとつひとつを見ると「全部つけておいた方が安心かも!?」と思うかもしれませんが、これらをすべて付帯するとなると非常に高額な保険料になってしまいます。
特約自体の保険料は月額数百円~と、一見安く思える金額なのですが、あれもこれもとつけてしまうと総額の保険料が高くなるので、生命保険を選択する際はそれぞれの保障内容をしっかり理解したうえで必要な特約だけを選ぶ必要があります。
特約はつけるべき? つけるメリットとデメリットは?
さまざまな特約の内容を見てきましたが、結局どの特約がいいの? そもそも特約はつけるべきなの? と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
では生命保険を検討する際に特約をつけるメリット・デメリットを考えていきましょう。
特約をつけるメリットとは
●主契約だけではカバーできないリスクに備えられる
生命保険の主契約だけでは、死亡と高度障害の際にしか保険金はおりません。でもその前に病気やケガで入院したら? こどもが独立したら万一の時にもそんなに大金は必要ないかな? など、いざというときのことをしっかり考えた場合に、その不安やニーズに応えられるのが特約です。
●保険の管理がしやすい
生命保険、医療保険、介護保険、とたくさんの種類の保険をかけていると、どんな保険をかけていたのかわからなくなったり、保障がダブっていたりと、管理が難しくなります。保険を1本にして、特約でさまざまなリスクにも備えるという形であれば管理はしやすくなります。
特約をつけるデメリット
●保険が複雑化する
1本で全てのリスクに備えるということは、保険の内容が複雑化するということでもあります。「死亡・高度障害に備える」という本来の目的に、生活習慣病や女性疾病や介護……といろいろ追加していくと、何の保険だったか、そもそも何に備えたかったのかがわかりづらくなります。複雑化することで、他の保険と保障内容がダブっていても気づきにくく、結局無駄に保険料を支払っていた! ということも。
●主契約が終了すると特約も終了する
特約は主契約ありきのものですので、当然主契約の満期や解約と同時に特約の保障もなくなります。家族定期特約をつけていた場合、主契約の終了時に家族への保障もなくなりますので、家族の分はまた別の保険に入り直す必要がでてきます。
●保険料が高くなる
保障を追加するので当然その分保険料は高くなります。あれもこれもと付帯すると、保険料が予想以上に高額になってしまうこともありますので、注意が必要です。
結局特約をつけた方がお得なの?
医療保険を別で加入するより、生命保険の特約で入院特約をつけた方が保険料は安くおさえることが可能かもしれません。ですが、その分入院日額が低かったり、制約が厳しかったりという場合もあります。
代理店に月々数百円でこんな保障もつけられますよ、と勧められてなんとなく追加したという方も多いかもしれませんが、例えば災害死亡割増特約などは、自動車事故の場合は自動車保険でまかなえますし、通常の保険金への上乗せも必ずしも必要なものとはいえません。
ガン入院特約も、今はガンに特化したガン保険がたくさん出ており、ガン保険に比べると特約では内容が薄い、支払い条件が厳しい、ということもあります。生存給付金特約は、保険を使わなくてもボーナスが受け取れるということで一見お得に見えますが、給付金は保険会社が払ってくれるというわけではなく、結局その分特約として保険料を上乗せで払っているだけなので、あまりお得ともいえない特約です。
そして、保険の内容や必要な状況が年々変化していく中で、ライフステージごとに保険の見直しをすることは大切です。ですが、さまざまな特約がついた保険だと主契約を見直すとき特約でつけていた他の保障も他で加入し直すことになるなど、必要な分だけを切り替えることが難しくなってしまいます。
このように、特約の保険料自体は安くても、必ずしもお得とはいえない場合もあります。それぞれの保障をしっかりとつけたいのであれば、死亡は生命保険、入院は医療保険、など目的に合った保険に入っておく方がいいかもしれませんね。
一見お得な特約も、加入するときはきちんと内容の確認を
生命保険の特約について、主な種類や付帯することによるメリット・デメリットなどを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
生命保険が多様化していく中で、特約の種類も年々増えてきています。特約の付帯を検討する際は、これは本当に特約として必要なのか、他の保険と保障が重なっていないか、支払いの条件は、などしっかりと確認してから加入してくださいね。
■プロフィール
清水みちよ
学生時代にアジア滞在中、現地で感染症を患い生死をさまよう。奇跡的に生還するも保険の大切さを痛感し、卒業後は保険の代理店窓口等で働く。趣味は懲りずにアジアの発展途上国を訪れて刺激をもらうこと。犬好きのアラフォー女子。
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