
生命保険の保険料は年収の何%までにすると無理なく支払いを続けられる?
生命保険に加入し、万が一の場合に保障を受けるためには、保険料を支払い続けなければなりません。とはいえ、毎月受け取ることができるお給料に対して、支払わなければならない保険料があまり高額になると、生活資金が足りなくなる可能性もあります。年収と保険料のバランスはどのように考えたら適切なのでしょうか。また、年収に対して生命保険の保険金はどのくらいに設定するのが良いのでしょうか。
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- 生命保険の保険料は年収の何%までにするべきか
- 固定費用全体が年収に占める割合も検討を
- 家計の固定費用の具体的な例
- 年収が低くても、生命保険に加入するほうがいい?
- 生命保険のメリット1:必要な保障が早く得られる
- 生命保険のメリット2:貯蓄性が高い商品もある
- 生命保険のデメリット1:保険料は自由に使える預貯金とは違う
- 生命保険のデメリット2:元本割れの可能性もありうる
- 年収が低くても無理なく保険料を支払い続けるために
- 方法1:必要のない特約に加入しない
- 方法2:貯蓄性のない掛け捨て型保険に変更する
- 方法3:生命保険金などの設定を見直す
- 年収と生命保険金や保険料のバランスをよく考えよう
- プロフィール
生命保険の保険料は年収の何%までにするべきか
生命保険に加入する一番の目的は、一家の収入を支えている人に万が一のことが起こり、収入が下がったり途絶えたりした場合にも、ご家族が経済的な心配をせずに暮らせるようにすることでしょう。生命保険金の金額をいくらにするかを決めるには、現在の年収や支出の状況などをもとに判断することが大切です。
生命保険金の金額を多く設定すればするほど、支払わなければならない保険料の金額も高くなります。万が一の事態に備えようとするあまり、現在の生活を極端に切り詰めなければならないとしたら、それは幸せな生活とは言えません。
将来への備えを考えながら、現在の生活も充実させるために、保険料は年収の10%までに抑えましょう。
固定費用全体が年収に占める割合も検討を
家賃や住宅ローン、駐車場代など、毎月必ず支払わなければならない固定費用がどのくらいあり、年収の何%を固定費用が占めているかも確かめてください。固定費用の割合があまりにも多いと、資金繰りがうまくいかなくなるリスクがあります。固定費用の割合を、年収の45%以下に抑えるようにしましょう。
家計の固定費用の具体的な例
家賃、住宅ローン、自動車ローン、通信費、生命保険料、教育費、ペット関連費、定期的な通院にかかる費用、小遣いなど。
年収が低くても、生命保険に加入するほうがいい?
年収が低く、家計に余裕がないときには、保険料を支払うことが「負担だ」と感じるかもしれません。でも、生命保険を解約することだけが家計改善のための最良の策だとは限りません。生命保険のメリットとデメリットをよく検討し、年収と生命保険料、現在の生活と将来のための備えのバランスをとることから始めましょう。
生命保険のメリット1:必要な保障が早く得られる
一家の大黒柱の役割を担う人に万が一のことがあったとき、ご家族が安心して生活するための生活費、教育費、葬儀費用などで数百~数千万円が必要になるでしょう。家計をやりくりし、毎月数万円の預貯金をしてその数百万円を確保しようとすると、かなりの時間がかかります。年収が低いご家庭の場合は特に時間がかかるでしょう。
生命保険に加入すると、預貯金よりずっと早い段階で、必要な保障が受けられるようになります。そのため「年収が低くて預貯金が十分にできていない」というご家庭ほど、生命保険をはじめとする保険の必要性が高い、という考え方もできるのです。
生命保険のメリット2:貯蓄性が高い商品もある
生命保険の中には、支払った保険料の総額より多い金額を、満期保険金や解約返戻金という形で受け取ることができる商品もあります。養老保険、学資保険、個人年金保険などが、その例です。
銀行に預けているだけでは微々たる利息しかつかないので、貯蓄性の高い保険に加入しておくという人もいます。年収が低い場合にこそ、保険料を支払いながら資産を増やす効果も得られる保険を活用する、というのも1つの方法です。
生命保険のデメリット1:保険料は自由に使える預貯金とは違う
収入の中から保険料をいったん支払うと、それは自分の自由に使えるお金ではなくなります。年収が低い場合は「手元において自由に使えるお金が、保険料の分だけ少なくなる」ということに不安を感じるかもしれません。
家計が破綻するようなことがなく、無理のない範囲で負担できる保険料はどのくらいなのかをよく検討し、保険金額も無理のない設定にすることがとても大切です。
生命保険のデメリット2:元本割れの可能性もありうる
預貯金として銀行に預けたお金が、「時間が経ったから減っていた」ということはありません。
でも、生命保険には「支払った保険料の総額より、受け取ることができる満期保険金や解約返戻金が少ない」ということが起こる可能性があります。限られた年収の中から保険料を支払うのですから、元本割れのリスクがあることも認識しておくべきでしょう。
以上のように、生命保険にはメリットとデメリット、預貯金との違いがあります。両方を知った上で、生命保険に加入するなら「メリットはできるだけ大きく、デメリットを小さくする」ための契約内容を検討しましょう。
年収が低くても無理なく保険料を支払い続けるために
生命保険の保険料は、保障内容を手厚く設定すればそれだけ高額になります。本当に必要な保障だけに限定することで、保険料を安く抑えて無理なく支払いを続けることができるのです。
方法1:必要のない特約に加入しない
生命保険についてあまり理解せず、担当者にすすめられるまま契約を結んだことがある、という人は「必要以上の特約に加入していないか?」を確かめましょう。必要のない特約は解約すると、特約保険料の負担がなくなります。
方法2:貯蓄性のない掛け捨て型保険に変更する
貯蓄性があって、満期保険金や解約返戻金を受け取ることができるタイプの生命保険に比べて、貯蓄性がなく保障のみを受けることができる掛け捨て型保険のほうが、保険料を安く抑えることができます。
また、終身保険に比べて、定期保険のほうが保険料は安くなります。年齢が若くて健康状態が良いこと、結婚する予定や子どもを持つ予定があり、保険の見直しを行う機会がまだまだ多いと考えられる人は、保険料の問題だけではなくそもそも定期保険の方が適している場合もあります。必要な保険を選ぶことができているか、見直しましょう。
方法3:生命保険金などの設定を見直す
万が一の場合に受け取ることができる生命保険金の金額を安めに設定すると、支払わなければならない保険料も安くなります。生命保険金額を安く抑える代わりに預貯金も続けていくようにする、公的な保障制度について知るなど、他の対策を行うと良いでしょう。
年収と生命保険金や保険料のバランスをよく考えよう
年収が低い、家計が苦しいという場合、生命保険を解約して少しでも保険料の負担を軽くしようと考えてしまうかもしれません。でも、生命保険には加入するメリットも確かにあります。
まずは年収と生命保険料のバランスがとれているかを検討し、保険料が年収の10%を超えているような場合は保険料を抑える対策を考えましょう。保険料以外の固定費用に関しても見直しを行い、家計全体のバランスを改善すると良いですね。バランスのとれた家計に改善することで、ご家庭にとっての生命保険のメリットが大きくなってくることでしょう。
プロフィール
河野富有
3級FP技能士資格を持つライター、コラムニストとして、生命保険や医療保険、金融、経済などの執筆実績が多い。次々と発売される商品や、改正の相次ぐ税制、法律が1人の生活者にどう影響を与えるかの視点を大切にする。
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