
自動車保険自転車の補償とは?特約を利用して半額で加入しよう!
ここ数年、自転車の事故が話題になる機会が多いですね。2015年6月1日より道路交通法が改正され、自転車運転中に一定の危険な違反行為を行うと講習を受けるよう命令がくるにようになりました。明確なルールができたことで、より摘発されやすくなったのです。
子どもでも「14歳以上」は、安全講習受講義務の対象になります。もし子どもが歩行者と事故を起こしたら、子どもが怪我をするだけではなく相手が怪我をして多額の損害賠償を請求されるケースもあります。
こんなときに役に立つのが「自転車保険」です。この自転車保険は、自動車保険の特約に付帯すると自転車保険単独で加入するより半額以下で加入できるのをご存知ですか? 自転車保険の特徴や補償の内容について解説します。
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自動車保険の補償で自転車の事故が給付されるケース
自動車保険に加入している契約者が自転車の事故をして怪我をした場合、ご自身の自動車保険から保険金がもらえる可能性があるのをご存知でしょうか?
自動車保険に「人身傷害特約」を付帯し、「契約車両乗車中のみ」に設定していない場合は、保険金が給付されるケースが多いので確認してみましょう。ただ、ここで注意が必要なのは保障対象が自分の怪我のみで、相手がいる事故だとしても相手には支払われないことです。
自転車の事故のケースを考えると、自身の怪我はもちろんですが相手に損害を与えたときの心配があります。相手に損害を与えたときに役立つのが自動車保険の特約に付帯できる「自転車特約」と「個人賠償責任補償特約」です。
自動車保険の特約に付帯できる「自転車保険特約」について
まず「自転車保険特約」について解説していきます。保険会社によって補償は違いますが、概ね下記のような補償内容になっています。(ネット自動車保険 自転車特約の例)
自転車保険特約
1. 損害賠償責任保険
事故につき1億円を限度に支払い
2. 傷害保険
●死亡保険金(1名につき1,000万を支払い)
●後遺障害保険金(1名につき40~1.000万円の範囲で支払い)
●医療保険金障害の部位に応じた一定の金額
相手への補償と自分の怪我に対する補償が両方カバーされているのが特徴です。またこの特約でカバーできる対象が、自動車保険記名被保険者同居の家族全員が対象となる点も嬉しいポイントです。
このように相手の補償と自分の怪我の補償がセットになっている「自転車保険特約」もあれば、自分の補償のみが対象になっているケースもあります。自分の補償のみが対象になっている場合、相手への補償を対象にするためには「個人賠償責任補償特約」が必要です。
「個人賠償責任補償特約」について 自動車保険
個人賠償責任補償特約は、日常生活の偶然な事故により、他人に怪我をさせたり他人のモノを壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償します。この特約も自動車保険記名被保険者同居の家族全員が対象となりますが、個人賠償責任補償特約には注意するべき点があります。
個人賠償責任補償特約の注意すべき点
個人賠償責任補償特約には「自転車事故のみ対象」としているケースと「日常生活の偶然な事故全般」を対象にしているケースがあります。契約者にとっては後者の補償の方が手厚いので、個人賠償責任補償特約を付帯する場合は補償の範囲を確認するようにしましょう。また重複して加入しても、いずれかの補償からしか保険金は支払われませんので重複加入にも注意が必要です。
「自転車の保険」に加入するなら自動車保険の特約に付帯させる
実際自転車の保険に加入する場合、自動車保険の特約に付帯するのと単独で自転車保険に加入するのはどちらがいいのか解説していきます。まず加入時に押さえておきたいのは下記のポイントです。
・自分が怪我をしたときの補償
・相手へ損害を与えたときの補償
・個人賠償責任補償特約の範囲
・負担する保険料
具体的な例で比較してみましょう。以下では、自動車保険記名被保険者の家族全員補償対象条件で比較してみました。
ネット自動車保険 自転車特約の例
【年間保険料の負担:4,950円(月約413円)】
1. 損害賠償責任保険(自転車事故のみ対象)
・1事故につき1億円を限度に支払い
2. 傷害保険
①死亡保険金:1名につき1,000万を支払い
②後遺障害保険金:1名につき40~1,000万円の範囲で支払い
③医療保険金障害の部位に応じた一定の金額
3. 個人賠償責任補償特約
ネット自転車保険 直接契約の場合
【年間保険料の負担:12,950円(月1,110円)】
1. 損害賠償責任保険
・1事故につき1億円を限度に支払い
2. 傷害保険
・死亡保険金:1名につき300万を支払い
・後遺障害保険金:1名につき300万円の範囲で支払い
※傷害通院保険金日額 1,500円
※傷害入院保険金日額 3,000円
一部、通院・入院補償による違いがありますが、自動車保険の特約に付帯したほうが安い保険料で加入することができます。家族全員の補償を対象としていますので、通勤や通学・日常生活で家族が自転車を利用する方は、準備しておきたい補償です。
「個人賠償責任補償特約」は自転車事故以外も補償
ここまで自転車の事故による損害賠償への備えを中心に話を進めてきましたが、「個人賠償責任補償特約」を付帯すると、自転車事故以外の日常生活における損害事故も補償となります。
【日常生活における損害事故例】
・子どもが保育園で友達に怪我をさせてしまった。
・子どもが遊んでいて近所の車に傷をつけてしまった。
・スポーツをしていて偶然ボールが相手の目にあたり失明してしまった。
小さなお子様がいるご家庭では、よくある心配な事例ではないでしょうか? このように自転車事故以外の損害でも「個人賠償責任補償特約」は補償範囲となりますので、1家に1契約準備いただきたい補償の一つです。
備えておきたい自転車保険特約。自動車保険の特約に付けよう
自動車保険の特約に付帯できる「自転車保険特約」「個人賠償責任補償特約」について解説してきましたが、実際2014年9月神戸地裁で小学生が歩行者と起こした自転車の事故で、母親に9500万という高額賠償を命じた判決もあります。母親の監督責任を問われた判決となりますが、このような高額賠償を払うのは難しいですよね。
自動車保険の特約なので目立たない補償ではありますが、安価な保険料でみなさんのご家庭を守ってくれる補償だと思います。ご加入の自動車保険に付帯できる場合は、検討いただくことをおすすめ致します。
プロフィール
岩渕昇
FP2級。結婚を機にお金のやり繰りに直面。お金の知識の必要性を実感し、その勢いでFP会社へ転職。「"今"を賢く使って、家族の"未来"を豊かに」をモットーに、将来を見据えたライフデザインへのアドバイスを提供。現在は、個人相談のかたわら、低金利時代でも賢く資産を殖やすためのヒントを、企業研修やブログを通じて広く発信している
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