
医療保険でリハビリは適用対象になる?公的医療保険と民間医療保険の詳細も学ぼう
リハビリについて、医療保険が適用されるのかどうかを調べていると、情報量が膨大で複雑なので、なんだかよく分からないという方は多いと思います。医療保険とは言っても、公的医療保険と民間医療保険の2種類がありますし、リハビリは介護も関係するので介護保険も関連していてややこしいことになっています。そんなリハビリに関する保険の情報をまとめてみました。ぜひ参考にしてください。
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公的医療保険はリハビリを適用対象とするのか
ここでは、主にリハビリは公的医療保険の対象となるのかについて、解説していきたいと思います。そもそも公的医療保険とはどのようなものなのでしょうか。公的医療保険は社会保険の一種です。社会保険は公的機関が運営をしていて、病気・怪我・老齢・業務災害・失業などのリスクに備えるためにあり、トラブル発生時に加入者とその家族へ保険金の給付を行うことで、万が一の時に損害を軽減して、生活を助ける制度です。
公的医療保険は、病気や怪我のリスク対策を担っています。また、介護はかなり高額なサービスなので、保険がないと相当なお金持ちしか利用することができないのですが、それでは困ります。そこで、介護が必要になったときに、みんなが利用できるようにするために、公的機関が保険制度を運営しています。公的介護保険は介護が必要になった際に保険金を給付します。
公的医療保険と公的介護保険の違いは、公的医療保険が病気や怪我の治療を目的とした場合に保険金がおりるのに対して、公的介護保険は介護サービスを受けることができるようにすることを目的としているので、保障の目的が違うといえます。
公的医療保険は、職業グループごとに分けられる職域保険と、暮らしている自治体ごとのグループに分けられる地域保険とがあります。会社員・自営業者などの就業形態によって、加入する保険の種類は異なります。
それでは、公的医療保険はリハビリを保障の適用対象とするのでしょうか。以下で説明をしていきます。まず前提として、リハビリには2種類の意味があります。1つ目が、治療や身体機能の回復を目的としたリハビリで、2つ目が、身体機能の維持を目的としたリハビリです。
治療や身体機能の回復を目的としたリハビリは、受けられる回数に制限があります。ですから長い期間をかけてリハビリをするということはできません。基本的に病院で行われます。
身体機能の維持を目的としたリハビリは、介護認定を受けている人が受けることができます。施設に通ってリハビリを行う方法と自宅での訪問介護、そして施設に入所して介護を行う3種類があります。こちらは日数制限がありません。したがって長期間利用することも可能です。
基本的には治療や身体機能の回復を目的としたリハビリは公的医療保険の対象となり、機能維持を目的としたリハビリは介護保険の対象となります。原則は公的医療保険と公的介護保険の併給はできません。
医療保険でのリハビリとマッサージの意味
これまでは、公的医療保険と公的介護保険の意味を明らかにしてから、リハビリが公的医療保険の保障対象となるのかということについて解説してきました。リハビリの目的次第では公的医療保険あるいは介護保険の対象になるということです。
施設や病院では、リハビリと一緒にマッサージをすることもあります。ではマッサージは公的医療保険の対象となるのでしょうか。リハビリの意味を確認しながらマッサージの意味についてもしっかりと確認をしていきたいと思います。
では、医療保険の範疇でのリハビリとマッサージの意味について解説をします。先ほどのまとめとなりますが、医療保険でのリハビリの意味は、病気や怪我で損なわれた身体機能について、身体機能の回復を目的とした行為を指します。
マッサージというと一般的には凝った箇所をほぐしたり、疲れた部位を揉みほぐしたりするような行為のことを言うかと思います。このマッサージを治療目的で行うことがあります。例えば脳梗塞などの後遺症で体が動かない状態が続くと、だんだん関節が固まってきます。それを防ぐために治療の一環としてマッサージを行います。このような、治療の一環としてのマッサージであれば、医療保険で保障されます。医療行為のマッサージは、国家資格を持っている方による施術となります。施設に入居をしていれば、1名は在籍している有資格者が行うか、有資格者の訪問マッサージ屋さんに施術してもらう必要があります。
マッサージに医療保険を適用するには、マッサージが治療の一環であることを証明しないといけません。ではどうやって証明するのでしょうか。これは医師が発行する同意書と呼ばれる書類が必要となってきます。医師がマッサージを治療に必要な行為ですと認めて初めて公的な医療保険の適用ができるようになります。
公的保険では、医療保険と介護保険の同時利用はできないことになっていますが、リハビリであれば、介護保険の利用もできます。
民間医療保険ではリハビリを適用対象とするのか
これまで公的保険でリハビリがどのような扱いとなっているのかを主にお話ししてきました。では民間の医療保険では、リハビリはどのような扱いとなるのでしょうか。リハビリも保障してくれるのでしょうか。
民間の医療保険は、病気や怪我による入院・手術の時に保障がされ、公的医療保険を補助するものとして保険金が給付するものです。これまでしてきた話を振り返ってみると、民間の医療保険もリハビリを保障する余地があると考えられます。
治療や身体機能の回復を目的としたリハビリを入院して行う場合には民間の医療保険も適用されそうです。
民間医療保険でもリハビリの目的が機能の回復であれば保障対象となる
この記事ではリハビリと公的医療保険というテーマのもと、リハビリを公的医療保険が保障してくれるのかということについて解説をしてきました。民間医療保険でも、リハビリの目的が機能の回復であれば、保障対象となり、公的保険と合わせて手厚い保障が受けられます。
これから家族が利用する時に損をしないように、リハビリと保険の関係について知識をつけておきましょう。
プロフィール
諏訪竜生
3級FP技能士資格を持ち、住宅ローンおよび教育資金に関する相談を中心に業務を行っています。また、新社会人向けに社会保険や知っておきたいお金に関する知識を教えています。予備校および金融機関で勤務した知見を生かし、アドバイスを行っています。
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