JANコードとは?メリット・デメリットや活用方法などを分かりやすく解説
JANコードとは、主にバーコードの下に書かれている「どの事業者の、どの商品か」を表す商品識別コードです。この記事では、バーコードとJANコードの違いや作成方法、メリットとデメリットなどを紹介します。
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JANコードとは
JANコードとは、Japanese Article Number の略称であり、13または8桁の数字で、「どの事業者の、どの商品か」を表す商品識別コードです。JANコードを読み取ることで、どの商品がいくつ売れたかなどといったデータを取ることも可能です。
また、国際的にはGTIN(Global Trade Item Number)コードと呼ばれることもあります。
JANコードの読み方
JANコードは、「ジャンコード」と読みます。「ジャン」や「ジャンコード」と言われたら、JANコードのことを指すと考えるようにしましょう。
JANコードとバーコードの違い
バーコードとは、数字や記号、アルファベットなどを、バーやスペースの組み合わせで表現することで機械が読めるようにしたものです。商品に書いてあるバーコードはJANコードを表している場合が多いですが、JANコードとバーコードは同じものではありません。
JANコード以外でも、血液の管理や、宅配便の伝票などを読み取る際にバーコードは使われることがあります。
JANコードの構成
JANコードには、標準タイプと短縮タイプがあり、それぞれ「GS1事業者コード」「商品アイテムコード」「チェックデジット」で構成されています。
標準タイプと短縮タイプ
JANコードには、13桁の標準タイプと8桁の短縮タイプがあります。短縮タイプは、以下の条件を満たしていなければ貸与されません。
- 有効期限が2021年10月以降の既存の事業者
- 2021年8月以降に新規でGS1事業者コードを登録した事業者
必要性が認められなければ、短縮タイプでJANコードは作成できないため注意が必要です。
GS1事業者コード
GS1事業者コードとは、申請をすることで事業者ごとに割り振られる番号です。標準タイプの場合は7桁、9桁、10桁、短縮タイプの場合は6桁になります。また、日本国内の企業の場合、45または49から始まります。
商品アイテムコード
商品アイテムコードとは、商品を識別するためのコードです。標準タイプの場合は2桁、3桁、5桁、短縮タイプの場合は1桁になります。事業者側が自由に決めることができますが、容量や色などといった細かい要素ごとにコードを変える必要があります。
チェックデジット
チェックデジットは、GS1事業コードと商品アイテムコードを用いて求める1桁の数字です。これを用いることで、入力や読み誤りを防ぐことができます。
以上をまとめると、以下のような構成になります。
GS1事業者コード | 商品アイテムコード | チェックデジット |
|
短縮タイプ | 6桁 | 1桁 | 1桁 |
標準タイプ① | 7桁 | 5桁 | 1桁 |
標準タイプ② | 9桁 | 3桁 | 1桁 |
標準タイプ③ | 10桁 | 2桁 | 1桁 |
JANコードの利用例
医療機器や医薬品は義務化されている
2022年12月1日から、製品の取り違えの防止、流通の効率化などを目的として、医療機器や医療用医薬品のバーコード表示が義務化されています。
※参考:薬機法とバーコード表示義務化
本には日本図書コードとISBNコードが記載
本の裏表紙には、2段のバーコードがありますが、多くの場合は上部にISBNコード、下部に日本図書コードが印刷されています。ISBNコードとは、世界中の書籍を1冊ずつ識別するコードであり、日本図書コードとは、日本の図書分類記号と価格コードを付加したものです。
この2つのコードを合わせたものを、書籍JANコードと呼びます。
JANコードの作成方法
まず、GS1事業者コードの新規登録手続きをする必要があります。GS1 Japanのホームページで申請をしましょう。メールアドレスと登録申請料が必要です。申請完了後、約7営業日でGS1事業者コードが記載された「GS1事業者コード登録書」が届きます。
商品アイテムコードの設定
次に、商品アイテムコードを設定しましょう。事業者側で自由に決めることができますが、同じ製品や似た製品であっても、容量や味、色ごとに設定する必要があります。また、ミスで重複することを防ぐために、1から順番に設定することをおすすめします。
チェックデジットの計算
チェックデジットは、GS1 Japanのホームページで計算することができます。GS1事業者コードとアイテムコードを入力して算出しましょう。
これら3つを合わせた13桁の数字がJANコードです。印刷業者などに依頼をして、バーコードを印刷することで、利用することができます。
※参考:GTIN(JANコード)の作成手順
JANコードのメリット
販路を広げることができる
JANコードを利用することで、JANコードがなければ商品を卸せない場所にも売ることができます。さらに、輸出もJANコードがあれば比較的簡単に行うことができ、販路を拡大することができます。
データの管理が簡単になる
バーコードをスキャンすることで、「どの商品が何個残っているか」などを簡単に把握でき、在庫などのデータ管理が簡単になります。
ミスを減らすことができる
棚卸や、仕分けの際にバーコードをスキャンすることで、商品の間違いや個数の数え間違いなどといったヒューマンエラーを少なくすることができます。
JANコードのデメリット
導入時にコストがかかる
JANコードを導入する際には、バーコードをスキャンするためのハンディターミナルや、在庫管理システムの導入などが必要で、コストが非常にかかります。また、既存の製品にもバーコードを貼り付ける必要があるため、その分の人件費やシール代もかかります。
マニュアルを作成する必要がある
従業員にやり方を周知させるために、JANコードを利用するマニュアルを作成しなければなりません。教育を1からやり直す必要があるため、導入時にはより人件費がかかってしまいます。
JANコードは必要か
JANコードを導入すると、データの管理が簡単になり、ミスも減り販路も拡大できるなど、メリットは非常に大きいです。また、JANコードがなければ商品自体を取り扱ってくれないケースもあります。
確かに、導入時にはコストはかかりますが、メリットは大きいため、JANコードは必要であると言えます。
JANコードの検索方法
JANコードを検索して商品情報などを調べられるサービスがあります。例えば、JANCODE DATABASEやじゃん検索などです。
商品名からJANコードを調べられたり、手元のJANコードがどの商品のものなのかも分かります。
ネットも店舗もSTORESならスムーズに!
実際にネットショップやお店で商品を販売したいと思った際は、STORESを利用するのがおすすめです。
STORESのサービスでは、iPad一つでお店をオープンすることができます。また、ネットショップとお店のレジが連動しており、商品登録や在庫の管理といった面倒な作業も、簡単に行うことができます。さらに、キャッシュレス決済にも対応しており、端末もSTORESで導入することができます。
気になる方はぜひ、STORESのサイトで相談してみましょう。
JANコードに関するQ&A
JANコードで何がわかる?
A. 「どの事業者の、どの商品か」がわかります。
上手く活用することで、売れた個数などのデータも取ることができます。
輸入品のバーコードはそのまま使える?
A. 輸入品のバーコードはそのまま使うことができます。
輸入品に印刷されている「EANコード」や「U.P.C」は、日本国内のPOSシステムで読み取りが可能です。
JAN企業コードとGS1事業者コードの違いは?
A. 名称が異なるだけで違いはありません。
2012年4月より、国際標準に基づいて「JAN企業コード」から「GS1事業者コード」に名称が変更されました。
GS1事業者コードの申請費用は?
A. 年間売上高と支払年数によって決まります。
詳しい金額は、GS1 Japanのホームページをご覧ください。
※記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2023年12月)に基づいたものです。
※画像は全てイメージです。
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