太陽光発電と風力発電、どちらが効率的?2つのスペックを比較してみた

一般的に自宅で電気を作るといえば、太陽光発電が知られています。しかし今注目されている再生可能エネルギーは、太陽光発電だけではありません。家庭用の「風力発電」も注目を集めています。風がなければ発電できない風力発電の実力は、まだまだ未知数の段階です。今回は太陽光発電と風力発電の発電効率や導入コスト、補助金の有無などを比較してみました。導入時の参考にしてください。

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発電効率は風力発電がやや有利

太陽光発電と風力発電を比較するにあたり、まず気になるのが発電効率です。発電効率とは使用したエネルギーに対して発生する電力効率のことを指し、効率が高いほど、無駄なくエネルギーを電気へと変換できたことになります。

数ある再生可能エネルギーの中でも、風力発電は高い発電効率を誇るのが特徴です。太陽光発電の発電効率が20%前後なのに対し、風力発電は20%から40%前後で、やや風力発電の方が有利です。

風力発電は昼間しか発電できない太陽光発電と異なり、風さえ吹いていれば24時間いつでも発電できます。ただ一定の風速を保ち続けるのは当然ながら難しいため、太陽光発電と違って、発電効率はやや不安定になりがちです。

風力発電というと、広大な敷地に設置されいくつものプロペラが回っている光景を想像する方も多いでしょう。しかし近年では、中型から小型の風力発電機を一般家庭の庭や屋上に導入するケースも少しずつ増えてきています。

導入コストは機器によって大きく変動

太陽光発電や風力発電に限らず、設備の導入価格はメーカー、設置容量などによって変わるため、細かな導入コストを算出することはできません。

太陽光発電の場合は、黎明期に比べると価格はかなり下がっています。2017年11月現在では設置容量相場が3.0kWから6.0kW程度で、相場価格は1,000,000円から2,000,000円程度となっています。

風力発電の場合は、太陽光発電の相場費用よりもさら算出が難しくなります。太陽光発電はパナソニックやシャープ、三菱電機など各大手家電メーカーから家庭用パネルが販売されているため、モジュールの相場もある程度一定しています。しかし家庭用の風力発電はまだまだ市場が発展途上です。そのため、メーカーは一般的に馴染みのない企業も多く、価格帯にも大きな開きが出ています。

風力発電は、設置容量相場が1.0kWから1.5kW程度、相場価格は100,000円から1,000,000円程度です。

屋根の広さだけ設置できる太陽光発電と違い、風力発電は1家庭につき1台程度の設置になりやすいでしょう。太陽光発電と比較すると安価で済みますが、実際の発電量は少なくなります。

しかし風力発電は価格や設置の面から考えると、導入のハードルが比較的低いです。例えば2017年現在1,500Wの発電が可能な小型の風力発電機が240,000円程度でインターネット販売されています。さらに発電能力が1,000W以下のタイプであれば100,000円程度で導入できます。ただしこの場合、家計の助けとして賄うにはやや物足りない発電量となるでしょう。

また、太陽光発電の場合は必ず業者に設置を依頼することになりますが、風力発電機の中にはDIYで組み立て・設置ができる商品も存在するなど、比較的簡単に導入が可能です。

地方自治体によっては補助金制度あり

太陽光発電や風力発電を設置する場合、多額の費用が必要になるのは前述したとおりです。そこで注目したいのは、国や地方自治体による補助金制度でしょう。売電価格といっしょに太陽光発電、風力発電を比較していきます。

【補助金について】
家庭用の太陽光発電設置に対する国からの補助金は2014年で打ち切られています。県や市町村の自治体によってはまだ補助金制度を利用できるところもあり、その場合は数万から十数万程度のコスト削減になるでしょう。

風力発電も、一般家庭向けの国の補助金はありません。ただし太陽光発電も風力発電も、地方自治体では家庭用の補助金制度を取り入れている場合があります。

下記は2017年度の地方自治体による補助金制度の一例です。

・三重県度会郡度会町
家庭用新エネルギー普及支援事業費補助金(住宅用太陽光発電設備・小型風力発電設備ともに60,000円)

・岡山県英田郡西粟倉村
低炭素なむらづくり推進施設設置補助金の制度(住宅用太陽光発電施設・小型風力発電施設ともに1kWにつき80,000円、上限320,000円)

・石川県かほく市
かほく市住宅用自然エネルギーシステム設置費補助金(太陽光発電システムの場合1kWにつき40,000円、上限160,000円。小型風力発電システムの場合、設置に要する費用の2分の1の額、上限60,000円)

補助金制度は年度ごとに内容が更新されるケースが多いため、導入を検討する場合は必ず自治体のホームページなどで情報を確認するようにしましょう。

【売電価格について】
太陽光発電の固定買取価格制度による売電金額は2017年11月の段階で28円(10kW未満・出力制御対応機器の設置義務なしの場合)で、2018年度以降下がり続けると予想されています。一方、風力発電の場合は20kW未満の売電価格が、2017年11月の段階で55円です。太陽光発電の買電が48円から始まった当初と比べても非常に高い金額のため、投資の面でも注目度が高まってきています。

まとめ

自然エネルギーを利用した発電は、太陽光以外にも多くあります。その中でも風力発電は比較的導入しやすく、電力問題が続く中で頼もしい存在になっていくことでしょう。太陽光発電と風力発電、どちらが自身のライフスタイルに取り入れやすいかを比較検討し、導入を決めてください。

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