ZORI HAIR
神戸と大阪の境にある住宅地の商店街にこのヘアサロンはある。
この街は、昔からの店舗が立ち並び、ヘアサロンに関してはとても密集していてどれも似たり寄ったりのデザインをしていて、差別化した店構えが求められた。
オーナーの好みやスタイルなどを聞いていると浮かんできたキーワードがある。
フランス、シンプル、オーセンティック(authentic)、親しみやすい(friendly)、という言葉。
この周辺の環境、他の店との差別化、オーナーのこれからのスタイル、フランス的なニューアンス(nuance)、これらのことを取り込み、デザインを考えた。
大きなテーマとしては、『額縁の中の人がまるで絵画のように、美しく、艶やかに、映り込むように』。
ファサードは、大きな額縁を配して、内部はシンプルなマテリアルで構成して色彩を施していく。照明は絵画のアクセントとなり光と影をつけていく。
額縁の陰影、木のぬくもり、ガラスと鏡の透明感、が相まってシンプルに構築した。
額縁の中に、立つ人、座る人、動く人、それぞれが絵になって街並みに映し出されていくだろう。美しく、艶やかに。
山森隆司建築設計事務所