海のパノラマ・葉山
長者ヶ崎から富士山、江ノ島まで一望できる絶好のロケーション。海に向かって道路レベルより1層分低い敷地であるが、前方のさらに低くなった隣地には樹木が生い茂っていて、将来的には3階建て程度の建物が建つ可能性も憂慮される。将来にわたってこの海への素晴らしい眺望を確保するために居間などのメインの居住空間と浴室を3階に配置していて、低層住居専用地域内の3階建てとなるため、北側斜線制限、日影制限および厳しい建ぺい率、容積率をクリアするために1、2階が小さく頭でっかちで、北側で建物がスレンダーとなる特殊な建物形態が合理的なかたちとして選択された。ゆるい登り坂にそってアプローチするにつれ刻々と変化していく外観の表情や、外部から海への視線を、ガラスに映して、ガラス越しに、門型のフレーム越しにともったいつけるように開いていく演出、様々な角度、レベル、いろんなかたちの窓越しに見せる内部から海への眺望。『海への眺望』という絵を、窓という額縁にはめ込んだいくつかの展示室から成り立つ美術館となるような住宅として計画している。
tentline(テントライン)