パート主婦の収入は?家事と両立しやすい仕事の選び方【主婦のパート事情・後編】
「兼業主婦」が働く理由は“家計のため”。家事も仕事もがんばる女性の皆さんがどれくらいのペースで働き、いくら稼いでいるのか、ズバリ聞いてみました。主婦ならではの職場の選び方も必見。前編に引き続き、主婦が働きやすいパートについて考察します。
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前編では、家事・子育てをしながら働く女性たちがどんな仕事をしているか、なぜ働くかという2つのアンケート結果をもとに、「兼業主婦」の働き方について見てきました。
後編は、主婦が働くペースや収入、職場選びについてのアンケートをもとに、主婦が働きやすい仕事とはどんなものか考察していきます。
稼ぐなら週4〜5日。2〜3日なら余裕あり
子どもがいる主婦は特に、家のことで何かと忙しくなるのは普通のこと。実際のところ、兼業主婦の皆さんがどれくらいのペースで働いているのか、アンケートをとりました。
結果、「週に4〜5日」働いている主婦が50人中25名となり、ちょうど半数。次いで「週に2〜3日」が4割ほどを占めました。
【週に4〜5日】
■「主人と休日を合わせることを考えると週に5日以下、しっかりと家事を片付ける日などを作る場合は4日くらいが妥当かと思いました」(40代・主婦)
■「週休2日で働いています。勤務時間が短いので週5日は働かないと収入にならないからです。家事の負担にならない程度にがんばっています」(40代・主婦)
フルタイムで働く正社員の場合、基本は週5日で1日8時間の労働。パートタイムでは1日あたりの労働時間はそれよりも少なくなりますが、日数的にはフルタイムとあまり変わらないペースで働いている人もたくさんいるのです。
■「週末は子供としっかり触れ合って遊びたいので、平日にガッツリ働きます!」(40代・パート)
■「旦那の扶養範囲内で働きたいと考えているため、週4がベストだから」(30代・主婦)
週に4〜5日働く人たちのほとんどは、主婦業をこなしながら、夫の扶養範囲内でできるだけ収入を得るというスタンスでした。
【週に2〜3日】
■「子供がまだ小学生なので、週3日パートをして、残りの2日は一緒に遊んだり宿題をみたりしています」(40代・主婦)
■「家事もしっかりやりたいし、少しは自分の時間もほしいから週3ぐらいがちょうどいい」(30代・主婦)
対して、週に2〜3日働いている主婦の多くは、家事・子育てと仕事のバランスを意識しています。仕事を週の半分程度に止めておくことで、家事と仕事をしっかり両立し、子どもとの時間や自分の時間も確保することができているのです。
このように、家計全体の収入状況や生活スタイルの違いによって、少ない人では週に2日から多い人で5日まで、働くペースにはバラつきが出ることがわかりました。
主婦のパートは夫の扶養内におさめるべき?
働くペースについては「週に4〜5日」という主婦が多数でしたが、気になるのは、それで収入はどれくらいになるかというところ。兼業主婦の皆さんは1ヶ月にどれくらい稼いでいるのか、ズバリ聞いてみました。
アンケートの結果、1ヶ月あたりの平均収入額は「6〜9万円」。次いで多いのは「3〜6万円」となり、9万円以上稼いでいる主婦はぐっと少なくなっています。
【6〜9万円】
■「130万円を超えないよう、社会保険に加入しない程度のお給料にセーブして働きたいから」(30代・パート)
■「税金が高いため年収100万円以下に納めないといけないためです。個人的には子供に手がかからなくなったら正社員としてフルで働きたいです」(20代・パート)
■「8万円程度です。フルタイムでは働かないのでこのぐらいが続いています」(30代・主婦)
サラリーマン家庭の主婦が夫の扶養内で働く場合、「103万円の壁」や「130万円の壁」と言われる年収のボーダーラインに注意する必要があります。
単純計算ですが、年収103万円に止めるなら1ヶ月に稼げるのは85,833円まで。税金・保険に大きな影響を与えうる130万円ギリギリまで稼ぐなら、月あたり108,333円が限界となります。
事実、月収6〜9万円の主婦の多くは、夫の扶養から外れないように働き方を調整していました。働く主な理由が「家計のため」であったことを考えれば、トータルで家計の損にならない範囲内で稼ぐのが得策です。
【3〜6万円】
■「週3日、時給1000円で1日3〜4時間働いているので、1ヶ月で4〜5万円くらいです」(40代・主婦)
■「子育てに支障の出ない時間帯と日数でパートをしているので、毎月大体4万円前後もらっています」(40代・主婦)
月収3〜6万円の主婦のほとんどは、平日の昼間や夕方にパートタイムで働いている人たち。家事や子育てにもしっかり時間をとりつつ週に3日程度働くと、これくらいの収入になるようです。
【9〜12万円】
■「子供が保育園に行っている間に、頑張って働いてますが、時間的に限界があるのでここまでです」(40代・パート)
■「時給1000円くらいで、週5回フルタイムで働き、社会保険などが引かれると10万円ちょっとになる」(30代・主婦)
月に9万円以上稼ぐ主婦は少数派。アルバイトなど単価が低い仕事でそれだけ稼ぐにはフルタイム並みに働く必要があり、家庭によっては時間的に難しい場合もあります。
また夫の扶養からも外れるようになるため、闇雲に収入を増やそうとするのではなく、家計の状況や先のことも考えた上で働く必要があります。
子どもが風邪……。シフトの融通が効く職場がベスト!
家計の状況やライフスタイルに適した働き方をするのがベストですが、主婦として家事や子育てをしている以上、うまくバランスをとることは不可欠。そこで、主婦が働きやすい職場の選び方について聞いてみました。
職場選びについては、家のことや子どもの世話など、臨機応変に行動しなければならない主婦ならではの考えがはっきり表れました。
「シフトの融通」が最優先!
■「シフトの融通が一番の肝。これが出来ないと子供がいての仕事など到底出来ない。もっと旦那が積極的に家事育児に参加してくれたらまだマシなのだが」(40代・主婦)
■「子供が急に熱を出すこともありますし、学校の行事などもあるのでシフトに融通が効くかどうかがとても大切だと思います」(40代・パート)
職場選びに関して、「シフトの融通」を重視する主婦は50人中43名に上りました。そして、その理由として子どもの存在を挙げているのは37名。
子どもを持つ主婦にとって、子どもの都合は自分の都合にも等しいもの。病気をしたときの世話はもちろん、保育園・学校の送り迎えや行事など、主婦は柔軟に対応しなければなりません。
そのため、必要な場面で確実に休みを取れることは主婦にとって必須条件となります。シフト制の仕事でなくとも、休日や勤務時間を気軽に相談できるような職場が働きやすいと言えます。
「家からの距離」も要チェック
■「家から近いと緊急時に帰ったり、また出勤したりするのが簡単にできるので、距離を重視しました」(40代・主婦)
■「家事や子育てのためには、通勤時間ができるだけ短い、家に近い職場が時間の節約になり便利だから」(40代・主婦)
「家からの距離」も注意すべきポイントです。電車で時間をかけて通勤するような職場では、子どもの急病時などにも対応しづらくなってしまいます。
また、主婦業をこなしながら収入を得るためには、時間を効率的に使う必要があります。パートタイムの仕事は時給制であることも多く、通勤に時間をかけるよりも、そのぶん家の近くで働いたほうが稼げるかもしれません。
主婦に理解のある職場選びを
■「やはり続けるには人間関係が大事だと思う。子育てに理解がある職場でないと続けられない」(30代・主婦)
主婦は家族のために急遽仕事を休むこともありうる以上、それに対して理解し合えるような「人間関係」も欠かせません。働いてみなければ職場の雰囲気はなかなかわからないものですが、他に子育て中の主婦がいるかどうかなども確認してみるとよいでしょう。
まとめ
主婦が仕事をする場合、まずは家事・子育てもしっかりこなせるペースで働くことが大前提。同じくパートタイムの兼業主婦でも、週に何日働くかは人それぞれでしたが、多くの主婦は夫の扶養から外れない範囲で働いていることがわかりました。
これからパートを始めたいと考えている主婦の方は、自分の家庭の家計状況や生活スタイルをしっかり考慮し、子どもの都合に対応しやすい仕事を選ぶことをオススメします。
アンケート実施期間:2017年6月2〜3日
対象:20〜50代の主婦、パート・アルバイト、個人事業主の方
アンケート総数:50
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