【北海道】参加レポあり!阿寒湖ナイトウォーク「カムイルミナ」を徹底解説

国立公園に指定されている阿寒湖の森で、体験型のナイトウォークができると評判の「カムイルミナ」。独創的なデジタルアートとアイヌの物語とともに、約1.2kmの道のりを約1時間かけて散策します。この記事では、カムイルミナの詳細、集合場所や駐車場、参加前のアドバイス、参加レポート、チケット購入方法などをご紹介しています。

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国立公園に指定されている阿寒湖の森で、体験型のナイトウォークができると評判の「カムイルミナ」。独創的なデジタルアートとアイヌの物語とともに、約1.2kmの道のりを約1時間かけて散策します。この記事では、カムイルミナの詳細、集合場所や駐車場、参加前のアドバイス、参加レポート、チケット購入方法などをご紹介しています。

カムイルミナとは?

阿寒湖畔で行われる約1.2kmの体験型ナイトウォーク

特別天然記念物・マリモの生息地として知られる阿寒湖(あかんこ)。観光地としても人気で、特に阿寒湖温泉エリアには、ホテル、飲食店、お土産屋が数多く立ち並びます。そんな阿寒湖温泉エリアで、体験型のナイトウォークができると評判なのが「カムイルミナ」です。

阿寒湖畔には豊かな森が広がり国立公園にも指定されていますが、なんとその森をプロジェクションマッピングやシノグラフィー(光と音の舞台装置)など最新のデジタル技術が彩り、その中を散策できるという新種の参加型アクティビティです。

距離にして約1.2km、時間にして約1時間の道のりです。道は平たく歩きやすいですが、足元が見えづらいので、スニーカーなど歩きやすい靴での参加がおすすめです。

【スポット情報】

自然の中で、独創的なデジタル体験ができる

カムイルミナ最大の特徴は、約1.2kmの順路を普通に歩くだけでなく、デジタルアートで彩られた空間を少人数グループで冒険する設定になっているところです。森の中に溶け込むように配置されたデジタル映像や音声を鑑賞しつつ、ナイトウォークを行います。

会場であるはずの森全体が、まるで映画館になったかのような異空間を体験できて、視覚や聴覚を楽しませてくれます。ナイトウォークと言いつつ、実際はディズニーランドのアトラクションに参加するようなイメージを持っていた方が、近いかもしれません。

カナダのMOMENT FACTORYとの共同制作

カムイルミナは、北海道の先住民族アイヌと、カナダに本拠地を構えるマルチメディア・エンターテイメント・カンパニー

との共同制作です。同社は、映像、照明、音響、特殊効果など多様な専門性を持ち合わせたエキスパートがチームを組み、これまでにない独創的なデジタル体験を生み出す組織です。

なかでも

は、自然の中で物語に入り込める新しい野外エンタメはないか?との想いで生まれた、マルチメディアナイトウォークだそうで、世界各地から注目を集めています。

日本では阿寒湖のほか、長崎、大阪でも開催されています。場所特有の地形と景観を活かした体験ができるような設計をしているそうです。阿寒湖畔が舞台のカムイルミナは、同社が手がけるLUMINA(ルミナ)シリーズの10作目にあたります。

集合場所、駐車場、参加前のアドバイス

集合場所は「阿寒湖観光船乗り場」

カムイルミナは一日複数回開催されており、自分がどの回に参加するかはチケットに記載されています(チケットの購入方法は後述します)。

スタート時間の15分前には、集合場所である「阿寒湖観光船乗り場」に行くようにすると安心でしょう。グーグルマップ上では、「阿寒の森ナイトウォークKAMUY LUMINA(カムイルミナ)」とも表示されます。

基本的には知らない人を含み、少人数のグループを組まされて進行するようになっています。筆者のグループは6名でした。列に並んだ順に案内される仕組みのため、グループで参加したい場合は、まとまって並んだ方が良いと思われます。

駐車場について

阿寒湖温泉エリアは見どころが凝縮しているため、徒歩で移動可能な場合がほとんどです。そのため、各自の宿泊施設に車を停めて、徒歩で集合場所へ向かうのが得策かと思います。筆者は

でディナーをしてから参加したため、アイヌコタンに車を停車したまま徒歩で向かいました。

それが難しい場合は、

近くの国道241号線(まりも国道)沿いに、大きめのパーキング(自然公園財団第一駐車場)があります。そこから徒歩約5分で集合場所に到着可能です。

【スポット情報】

【スポット情報】

お手洗いは事前に済ませる

集合場所(ウエルカムエリア)には常設のお手洗いがあります。ナイトウォークは森の中で行うためお手洗いはありませんので、必ず事前に済ませておきましょう。

参考までに、カムイルミナのゴール地点は阿寒湖畔エコミュージアムセンター周辺になります。筆者が参加した際は、ゴール時間が20時半を過ぎておりセンターは営業時間外のはずでしたが、特別に会館していてお手洗いを利用することができました。

「カムイルミナ」参加レポート

リズムスティックを受け取りナイトウォーク開始

スタート時間になると、スタッフの方が歓迎の挨拶と簡単な注意点をレクチャーしてくれます。いよいよアトラクションが始まる!といったワクワク感を最も感じられる瞬間ですね。夜で周辺も暗いので、独特の緊張感があります。

10名程度の少人数グループごと(列に並んだ順)にスタートしていきます。その際、小学生以上の方にはリズムスティックが与えられます。リズムスティックとは、足元を照らすための懐中電灯や耳元で音楽が流れるオーディオの役割があります。

アトラクションの途中で一緒にリズムを取るよう促される場面もありますので、その際はこちらのリズムスティックを使ってトントンと地面をたたきます。明かりの色が自動的に変化するので、そちらにも注目してみて下さい。

スタート後は、基本的には順路に沿って歩いていきます。途中途中で映像や音声が流れ、リズムを取るように案内がありますので、楽しみましょう。映像や音声が流れる時は一回一回立ち止まって鑑賞します。立ち止まるポイントについては、スタッフさんが声をかけてくれるので分かりやすいと思います。

物語のベースにはアイヌに伝わる叙事詩を採用

阿寒湖にはたくさんの叙事詩(アイヌ語でユーカラ)が残っています。カムイルミナで採用されている物語も、実際に口で語り継がれてきた「カケスの物語」がベースになっています。

カケスの物語を説明しつつ、順路の様子をご紹介していきます。アトラクション中は写真・動画撮影OK(フラッシュNG)です。

人間界で飢饉になってしまった村があり、村の守り神であるシマフクロウ(コタンコロカムイ)が頭を悩ませていました。そこで、鳥のカケスを神(カムイ)の世界への使者として任命します。そのサポート役として、人間の私たちも共に旅することになります。

食べ物である動物がどんどんいなくなっていく様子が伝えられます。さらに進むと、神の世界へと繋がる窓が見えてきます。星々が散りばめられたようなデジタルアートで、特に神秘的な空間を楽しめるシーンです。

神の世界へ入ると、人間が動物に敬意を払わなかったことに対し神が怒っていることを知ります。これが飢饉の原因でした。こちらのシーンでは、怒りがとてもよく表現されていて、コース中最もダイナミックな演出でした。

その後、神の怒りを知った人間は行動を改めることを誓います。すると無事に動物が人間界に戻ってきてくれました。旅を共にした鳥のカケスも成長した様子です。物語はこれにて終了となります。

最後のプロジェクションマッピングが終わると、再びスタッフさんが待っていてくれるのでリズムスティックを返却し、完全に終了となります。場所は、阿寒湖畔エコミュージアムセンターの目の前にあたります。

【スポット情報】

参加方法やチケットの購入方法は?

カムイルミナに参加するにはチケットを購入する必要があります。事前予約、当日予約どちらも可能です。18:30~21:30(季節により変動あり)の間で、15分刻みでスタートしています。各回50名まで参加できます。

冬季は開催されておらず、2021年は11月14日までとなります。それ以降の開催スケジュールについては、公式ホームページにて発表を待つかたちになるでしょう。

チケットの事前予約

事前予約の場合、

から申し込めます。チケット購入はコチラ、というボタンを押せばカード決済できるページに移動します。土日祝日は前もって埋まってしまうこともあるそうなので、平日以外に訪問される場合は事前予約の方が安心です。

前売りで購入すると、大人(中学生以上)2,800円、小人(小学生)1,400円、未就学児は無料です。当日購入より少し割引が入ります。

チケットの当日購入

当日購入の場合は、直接集合場所に向かいます。チケットブースがありますので、チケット購入の旨を伝えます。各回のスタート時間に合わせて行き、まだ人数に空きがあれば待つことなく参加することができます。平日に参加する場合は当日購入でも余裕があるとのことだったため、筆者は当日購入しました。

当日購入すると、大人(中学生以上)3,000円、小人(小学生)1,500円、未就学児は無料です。前売りより数百円だけ高いですね。

おすすめは「ロストカムイ」とのセット券

カムイルミナは単独でチケットを購入できるほか、セット券(中学生以上3,900円、小学生1,950円)を選ぶこともできます。

セット券を購入すると、「ロストカムイ」と呼ばれる演劇鑑賞も可能となります。ロストカムイは、

され、セット券もこちらで購入可能です。

ロストカムイは単なる演劇ではなく、デジタルアート、サウンドデザイン、ダンスなど各分野で注目を集めるクリエイターが集合し、5台のプロジェクターを駆使して舞台を立体化させた、新たな舞台演出です。筆者も鑑賞しましたが、3Dメガネをかけずに3Dを体験したような大迫力の見ごたえでした。

物語の内容は、エゾオオカミ(ホロケウカムイ)にまつわるものです。明治時代から減少し、絶滅に至ってしまったエゾオオカミですが、アイヌが畏怖し敬ってきた生き物の一つであり、その世界観を切実に再現しています。

演劇の途中で、アイヌの古式舞踏も交えて行われます。本格的なアイヌの衣装や歌など、滅多に見たり聞いたりできない貴重な機会を提供しています。3DCG、ダンス、古式舞踏、と最新技術と伝統文化を交えた素晴らしい40分間です。

【ロストカムイ公演スケジュール】
●3~4月:毎日21:15~(1公演)
●5~6月:毎日21:15~、土日祝は15:00~も(2公演)
●7~10月:毎日15:00~、21:15~(2公演)
※2021年8月現在

【注意点】
●カムイルミナとロストカムイのセット券は当日購入のみ可能。
●セット券の場合、カムイルミナ(ナイトウォーク)のスタート時間は指定不可。そのため、夜の回でロストカムイ(演劇)を鑑賞する場合は、それぞれの時間が被らないようなスケジューリングが必要。

【スポット情報】

この記事を書いたトラベルライターから一言

カムイルミナを楽しんでいる最中、「フーンコ・フンコ・フーンコ」というメロディの歌がよく流れます。これはシマフクロウの鳴き声を表現したものだそうです。耳に残る音楽と歌声だな~と思っていたのですが、実はこちら、アイヌの精神を貫き生きた四宅ヤエさん(昭和55年没)ご本人の音源なのだとか。阿寒湖をあとにしても、しばらくフーンコフンコと口ずさんでしまいました。(Sosyu Kikuchi)

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