カトレアってどんな花? 基礎情報・栽培方法などについて紹介します!

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みなさんはランの仲間でカトレアという種類を知っていますか? カトレアは原種のような、小さく可憐な花を咲かせるものから、大輪でとても豪華なものまでたくさんの種類があります。また花色や香りも豊富で、思わず集めたくなってしまうグループです。以前はカトレアというと栽培が特殊で管理が難しいというイメージのランでしたが、現在では品種改良が進み、ポイントをつかめば専用の温室など用意する必要もなく、家庭での栽培ができるようになりました。この記事ではカトレアの基本情報や育て方について解説します。

カトレアとは

カトレアはラン科カトレア属に分類されるランの仲間です。原産地は中南米で、アンデス山脈付近の標高100mから1,500mあたりの森の木々に着生しながら自生しています。多くの種は寒さには弱く、暑さには比較的強い性質があります。現在もさまざまな品種改良が行われ、大きさや花色も無数にあります。また開花期も品種によって異なり、春咲き(3~4月)、初夏咲き(5~7月)、秋咲き(9~11月)、冬咲き(12~2月)の4タイプがあります。

カトレアの特徴

カトレアの原種はブラジルやコロンビア、エクアドルなどの中南米にその多くが自生しています。

肉厚の葉とバルブと呼ばれる水分や栄養を貯めた茎を持っているため乾燥に強いのですが、反面根が濡れた状態が長く続くのは苦手です。毎年新しい芽が親株の元から出て、そこから花を咲かせる複茎性種です。

現在、原種の他に多くの品種が作出され、ブラサボラ属などとの交配も盛んです。そのためサイズも草丈10cm程度のものから60cmを超えるようなものまで多様にあり、香りの種類も豊富です。鉢植えから切り花にまで使われ、華やかで豪華な姿と魅力的な香りで「洋ランの女王」と称されることもあります。栽培適温は15〜28℃で温暖な気候を好みます。家庭で育てる場合は、真夏を除いてよく日の当たる場所で管理し、常に空気が流れている場所が望ましいです。

カトレアの花言葉

カトレアの花言葉は「優美な貴婦人」、「成熟した大人の魅力」、「魔力」、「魅惑的」などがあります。また花色によっても変わってきます。紫色のカトレアであれば「優美な女性」、「美しい」。白のカトレアであれば「魅力的」、「魔力」。黄色のカトレアであれば「魅力」、「気品」。ピンクのカトレアであれば「成熟した大人の魅力」となっています。

カトレアの育て方ポイント

カトレアには多くの種類があり、品種によって育て方に多少の違いがあります。ここではホームセンターに並ぶような比較的丈夫な品種についての栽培のポイントについて解説します。

カトレアの栽培環境

一日を通して日当たりのよい場所で育てます。栽培適温を超えてしまう時期は日陰に移したり、寒冷紗で35%ほど遮光したりするなどして強光と温度上昇を防ぎましょう。蒸れに弱いため風がよく通る場所が望ましいです。また気温が栽培適温を下回るような場合は室内に取り込み、日中はよく日が当たる暖かい場所に置きましょう。その際夜間の温度低下に注意し、寒い場合はできるだけ暖かい場所に移動させましょう。

カトレアの水やり

もともとは樹木などに着生しているので乾燥には強い植物です。鉢植えで管理している場合は栽培適温内の時期は用土が乾いたらたっぷりと与えましょう。水やりの後はよく風に当ててください。30℃を超えるような時期は涼しい時間帯に水やりを行い、鉢内部の蒸れに注意しましょう。栽培適温外の時期は水やりの頻度を遅くし、乾き気味で管理します。低温期に鉢内が濡れている状態が続くと根腐れの原因になってしまうので注意しましょう。

カトレアに施す肥料

肥料は成長期に与えます。気温が18℃を超え始めるとカトレアの根がよく動き始めます。そのくらいの時期には緩効性の置き肥を株からできるだけ離して与えます。また新しい芽が動き出し、成長期に入ったら専用の液肥などを10日に1回程度与えると調子よく育ちます。肥料焼けを防ぐためにも始めは規定量より少なめに施肥し、様子を見ながら与えましょう。

カトレア栽培で気をつけたい病害虫

カトレアはウイルスなどが原因の感染症には弱いです。アブラムシがウイルスを伝染することもありますし、水やり時に傷ついた根からの混入や株分け時の刃物などからも感染するリスクがあります。またカイガラムシが発生することもあり、放置すると株が弱ってしまいます。病害虫については消毒のための薬剤を利用するなど早期対処で予防を徹底しましょう。

カトレアの詳しい栽培作業の方法

ここではカトレアの具体的な栽培作業、また管理の方法について解説したいと思います。

植え付け・植え替え

カトレアの植え付け方法です。自生地では木の幹や岩などに着生していることから植え付けは鉢内部の保水のメリハリがある物を選びます。保水性があり空気の層も多くある、水苔やウッドチップなどが適しているでしょう。水苔に植え付ける場合はまず古い根を整理し、元気な根を水苔で巻き付けるようにして包んでいきます。このとき根を傷つけないように注意しましょう。ウッドチップに植え付ける場合も枯れた根を処分し、丁寧に植え付けましょう。

植え替えは鉢のサイズや株の大きさによっても変わりますが、用土の劣化もあるため、おおむね2年に1度は行っておく必要があります。植え替えは4月から9月に行うようにしましょう。その際は古い根や枯れた茎を消毒したハサミなどで切り取り、植え付けやすいように整理しましょう。

夏越しと冬越し

夏越しについて、気温の上昇は鉢内部の温度上昇に繋がり、蒸れによる根腐れの危険が伴います。水やりは夜間や早朝など涼しい時間帯に行いましょう。また直射日光は葉焼けやつぼみ焼けの原因となるため、気温が30℃を超えてきたら風通しがよく、直射日光の当たらない環境で管理しましょう。

冬越しは最低気温が10℃以下にならない場所で管理します。最低気温が15℃程度であれば通年屋外栽培ができますが、それ以下になる地域では室内への移動や保温設備が必要となります。低温期は乾かし気味に育てます。ほとんど成長は見られませんが、バルブ内の水分や養分を使って翌年の新芽や花芽の準備をしていますので、暖かい日中は時折霧吹きや水やりをしてバルブ内の水分が枯渇しないように補ってあげましょう。

増やし方

カトレアは状態がよければ毎年新芽を出します。その際枝分かれするので、葉数が増え、株が充実してきたらバルブとバルブをつなぐ茎の部分を切り取ることで株を分けることができます。株分けを行う時期は植え替え適期の春が望ましいです。株分け後の植え付けは通常の植え替え時と同じように根を傷つけないように注意して行いましょう。また株分け直後は直射日光には当てず、気温変化のあまりない場所で管理できると、その後の経過がよいです。

カトレアを育ててみよう!

カトレアは温度や水やりに注意しないと弱ってしまったり、花を咲かせなかったりする少し癖のある植物です。現在は品種改良が進み、丈夫な種類も増えてきました。水やり後はすぐ乾くような用土を使い、メリハリのある水やりを心がけることと栽培適温を守ることがとても大切です。またきれいな花を咲かせるために施肥も忘れず行いましょう。少し手がかかる反面、期待に応えて大きな花を咲かせてくれた時の喜びはより大きなものとなるでしょう。この機会に是非栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。

Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

Photo/ 1) kwanchai.c 2) Guta Timmen 3) Worraket 4) nunawwoofy 5) Adhing 6) Boonyisa W 7) olorcocktail 8) gamsvest 9) kwanchai.c 10) AntonSAN 11) Sophie Leguil 12) AntonSAN 13) BartTa /Shutterstock.com

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