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きれいな家

世界で一番きれいな家が世界で一番幸せな家になる とは限らないと言うお話し

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Dayna Bateman flickr.com

世界で一番カッコイイ家はどれか、諸説あるだろうけど、このファンズワース邸が候補に入らないということはないだろう。ミース・ファン・デル・ローエが65歳頃に設計した家である。
エディス・ファンズワースという女性医師の別荘として作られ、今はナショナルトラストが所有していて、誰でも見学できるそうだ。

しかし、この家は完成したときから不幸が始まった。鉄骨とガラスという工業製品を使いながら、美を追究するためのコストは膨大な額になり、建築費をめぐって(一説ではミースの恋人ともいわれる)施主のファンズワースとの間にトラブルが勃発し訴訟になる。

さらに、生活するためのクローゼットも洗濯機も置くことができなかったと言われる。
たしかに、このスケスケの建物で洗濯物を干すのはかなり勇気が要る。(よく乾きそうだが)

そしてついに、たぶんミースの死後なのだろうが、このような姿になっていたようだ。

この写真はフリーの壁紙サイトで見つけたもの。ファンズワース邸とは書いていないが、なんだか似てるなあと思って詳細を比べてみると、まず間違いなさそう。
多分、ファンズワース医師が耐えられなくなって、スモークガラスに変え、その後、ナショナルトラストが元の姿に戻したのだろう。

何せ、ファンズワースさんが住んでいるころから超有名建築だったから、まったくプライバシーのない家の周りを連日見学者が囲んでいたらしい。
しかも、夏は完璧な温室で地獄のように暑い。たぶん冬は墓場のように寒かっただろう。シカゴの隣だし。

この姿を見て、あの世のミースはどう思ったのだろう。「これはこれでいいか」なんて言うわけないよね。
「訴えてやる!」と息巻いていたかもしれない。

どこまでも透き通るファンズワース邸は、たしかに美しい。ため息が出る。
しかし、美しいことが幸せとは限らない。そんなことを教えてくれる家でもある。

というわけで、世界一きれいじゃなくても、いい家がほしいなあと言う方は、リニューアルした明月社のホームページも覗いてみて下さい

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国産の木の家に魅入られた建築家です。設計デザインだけでなく、構造計算から木の産地への案内まで、木の家に関することはオールインワンでやってます。

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