注文住宅を建てたい!土地探し~着工までの流れを徹底解説
理想の住まいをゼロから作り上げる注文住宅、憧れですよね。しかしいざ注文住宅を建てたいと思っても、土地の購入方法やプランの進め方、ローンの組み方などわからないことがたくさんあります。そこで今回は、注文住宅購入の流れや注意点を徹底解説!スムーズに計画を進められるよう、事前にしっかりチェックしておきましょう。
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注文住宅を購入する際の流れ
【手順1】住みたい家のイメージをクリアにする
まずは「どこでどんな暮らしがしたいのか」を明確化することからスタートします。以下のポイントを1つ1つ考えながら、住まいの具体的なイメージを膨らませていきましょう。
・住みたいエリア
「○○区」「○○市内」「○○線沿線」と大まかなエリアが決まったら、最寄り駅までの時間や通勤・通学時間、周辺施設の充実度などを考慮して、希望する立地をさらに特定しておきましょう。
・広さ
家族構成やライフスタイルを踏まえながら、建てたい家の広さを考えます。もしもイメージしづらい場合には、モデルルームや建売住宅を見学してみましょう。
「○○平米だとこれくらいの広さ」と体感でき、生活に必要な広さや部屋数を決めるヒントです。
また庭をどうするか、駐車スペースは何台分要るかなども忘れずに考慮し、最低限必要な土地の広さを算出しておきましょう。
・外観や内装について
どのような外観や内装にしたいか、ある程度イメージしておくことも大切です。
こだわりたいポイントがたくさんある場合は、ただ単に羅列するのではなく優先順位をつけておきましょう。
また「夏は涼しくて冬は暖かいリビング」「キッチンは対面式に」など、条件はできるだけ具体的に書き出すことがポイントです。
住みたい家のイメージを明確にすることで、この後の土地探しがとてもしやすくなります。家族でしっかり話し合い、希望条件をまとめておきましょう。
【手順2】資金計画を立てる
次に注文住宅を建てるための資金計画を練ります。現在の貯金額を考慮した上で、用意できる自己資金額や毎月返済可能な額を算出しましょう。
すると必然的に、注文住宅にかけられるトータル金額(土地代+建物代)が見えてきます。
また建築費用の他に必要となるコストにも気を配りましょう。電気やガスを使うための工事費、検査機関などに申請をするための費用、さらに新居へ引っ越しする際にもお金がかかります。
家具・家電を新調する場合にはその購入費も必要です。こうした費用は引き渡しまでに準備しておく必要があるため、あらかじめ頭に入れながら資金計画を立てましょう。
【手順3】土地と施工会社を探す
住みたい家のイメージや予算のめどが立ったら、土地を探し始めます。住みたいエリアの不動産会社に相談し、希望条件をもとに適した土地物件を紹介してもらいましょう。
同時に建築を依頼する施工会社を決めましょう。一般的には、ハウスメーカーや工務店、設計事務所に依頼をするのが主流です。
ハウスメーカーは実績豊富で安心、工務店は地域密着型で融通が利きやすい、設計事務所は希望を最大限具現化できるといった特徴があります。
希望する住まいを実現できるかどうかは施工会社次第といっても過言ではありません。積極的に住宅展示場や実際の施工物件に足を運び、納得して任せられるところを選びましょう。
また土地探しと同時期に施工会社を探すことで、希望する建築が可能かどうかを見極めながら土地を選ぶことができます。
土地を購入してから「この土地にこの建築は難しい」と却下されてしまうことがないよう、同時進行で探すことをおすすめします。
【手順4】敷地調査と地盤調査
その土地に希望通りの家が建てられるかを判断するために、敷地調査と地盤調査が行われます。これらの調査は、施工会社経由で依頼するのが一般的です。中には費用を負担してくれる施工会社もあります。
・敷地調査
敷地を測量し、正確な形状を把握する調査です。具体的には登記簿上の面積と合致しているか、道路や隣地との高低差はどのくらいか、水道・ガス・電気などの配管の有無などを確認します。
またその敷地にかかる法的な規制(建ぺい率や容積率、高さ制限など)についても調べられます。この調査によって、建てる際に縛りがあるかどうかがわかります。
・地盤調査
地盤の性質を調べることで、安全に住まいを建築できるかどうかを確認できる調査です。結果によっては追加で地盤改良工事が必要になるケースも。安全な暮らしのためにしっかり確認しておきましょう。
【手順5】土地の購入・契約
土地の安全を確認できたら、いよいよ購入手続きです。契約のときには一般的に手付金として土地代金のおよそ10%を支払います。
この手付金は契約後に買い手側の都合でキャンセルする場合は戻ってこないケースが多いため、注意しましょう。
また土地を紹介してくれた不動産会社に支払う仲介手数料や、土地購入の申請手続きの際に必要な契約印紙代なども別途かかる場合があります。土地探しの段階から、契約時にかかる費用の目安を確認しておくと安心です。
ちなみに、土地代金の残りの支払い方法は、ローン返済が主流。一般的に仲介してくれた不動産会社がリードして手続きを進めてくれます。
【手順6】施工会社と具体的なプランニング
間取りや各部屋の広さ、内装や外観の素材、設備のグレードなど、具体的な建物プランニングを進めていきます。納得のいくまでミーティングを重ねて決めるため、最低でも3ヶ月程度要すると認識しておきましょう。
【手順7】建築請負契約を結ぶ
建築する建物のプランが決まったら、請負契約を行います。「工事請負契約書」「工事請負契約締結書」「見積書」「設計図書」と呼ばれる4つの書類を1つ1つ確認し、同意の上署名します。
かなりボリュームがあるため、事前に写しをもらっておき、わからない点をあらかじめ確認してクリアにしておくとスムーズです。
建物建築費用も土地代金と同様にローンで返済するのが一般的。金融機関によっては土地と建物をセットでローンが組める場合もあります。その方が税金面でのメリットが大きいためおすすめです。
【手順8】建築確認申請から着工
いよいよ着工ですが、その前に行わなければならないのが建築確認申請。
建物プランが建築基準法や条例などに適合しているかの確認を受けるために、書類を役所に提出します。
申請内容に問題がなければ「確認済証」が発行され、晴れて着工開始です。
【土地購入前に必読】チェックしておきたい5つのこと
不動産会社から紹介してもらう土地は安全であるケースが多いですが、中には問題のある厄介な土地が紛れている可能性も。
気に入った土地が見つかったら、念のため土地の登記事項証明書を見せてもらい、どんな土地なのか詳しく確認しておくと安心です。その際チェックしておきたい5つのポイントをまとめてみました。
【チェックポイント1】条件の悪い土地ではないか
過去に地盤沈下が起こるなど地盤に問題がある土地の場合は、事前に地盤改良工事を行う必要があり、その分費用が上乗せされます。
また隣接する土地との境界線をチェックし、隣家とのトラブルが起こりやすい形状ではないかどうか確認しておきましょう。
【チェックポイント2】用途地域のチェック
土地には「その土地が主にどういうもので利用するか」という設定されています。
建物の種類や構造、高さなどに制限が設けられているため、その土地がどういう場所なのかは事前にチェックが必要です。用途地域によって周辺の環境にもかなりの差が出ます。
例えば「第一種低層住居専用地域」に分類される土地は、一般的な住宅以外を建てることが難しいエリアで、住環境としては最適です。
一方「準工業地域」に分類される土地は、住居を建てることは可能なものの、環境に悪影響を及ぼす恐れのない工場が住居と混在しているエリア。
多少の音や臭いといった影響は否めず、閑静な住宅地を望む場合は適していないでしょう。
【チェックポイント3】接道義務のチェック
土地を購入する際には「建築予定となる土地が道路に面しているか」も重要です。
建築基準法では建物を建てる土地は、道路に2m以上接している必要があると定められています。接する道路も4m以上の幅が必要です。
昭和25年以前に建てられた建築物はこの条件を満たしていない場合が多いため、古い建物を取り壊して更地にし、新たに注文住宅を建てる場合には特に注意しましょう。
【チェックポイント4】建築条件付きの土地物件かどうか
土地によっては、不動産会社と工務店がコラボして販売しているケースもあり、これを「建築条件付き物件」といいます。
つまり、建築業者が限定されてしまっており、自分で業者を選ぶことができません。
トータルコストが割安になるといったメリットもありますが、どこでコストを抑えているのか不透明な部分や、自分で業者を選べない分こだわりを追求した家づくりがしにくいといったデメリットも。
建築家選びから自分で行いたい場合は、こうした建築条件付き物件は不向きといえるでしょう。
【チェックポイント5】占有者がいる土地ではないか
購入したい土地に居座る占有者がいる場合は、建物建築後もトラブルに発展する可能性があります。不当な占有者がいる物件は避けた方がよいでしょう。
このような条件を事前にきちんと確認し、各項目に納得した上で土地購入の申し込みを行いましょう。
そして土地の売買価格、支払い方法、引き渡し時期などを不動産会社と相談し、契約を交わします。
ここで大切なのは「その土地の価格相場をしっかり調査しておくこと」です。国土交通省が定める地域ごとの「地価公示価格」、さらには国道局長が定める道路ごとの「路線価」をチェックしましょう。
どちらもインターネット上で簡単に調べることができます。
その土地が属する地域の価格相場を把握しておくと、価格交渉をよりスムーズに行えます。
場合によっては相場よりもかなり上乗せされた価格を提示されることもあるため、慎重に下調べを行いましょう。
住宅ローンを組む際の流れと注意点
土地や建築プランの売買契約を行ったら手付金を支払い、残金は引き渡し時に決済します。一般的には住宅ローンに申し込みをし、残金の資金調達するケースがほとんど。
事前審査で承認が下りていればスムーズにローン契約が進み、融資してもらうことができます。
ただし注意しなければならないのが、住宅ローンが実行されるのは、一般的には建物の引き渡し時点であることです。
注文住宅は土地代金を先に支払うケースが多く、土地と建物をセットでローンを組めないケースもあります。
また建物の「施工費用」に関してはローンに含めることができず、通常は契約から引き渡しまでの間に一括、または数回に分けて支払う必要があります。
このようにそれぞれの支払いのタイミングでお金を用意できない場合は「つなぎ融資」を検討しましょう。
これは住宅ローン実行までの間につなぎで融資を受けられるサービスです。金融機関によって取り扱いが異なるため、必要な場合は事前にしっかり確認しておきましょう。
【2つの住宅ローンのタイプ】
住宅ローンについてもきちんと下調べをし、どのローンを選んで契約するか慎重に検討する必要があります。住宅ローンは主に「固定金利型」と「変動金利型」の2つです。それぞれの特徴を以下でチェックしましょう。
・固定金利型
借入から返済が終わるまで、金利がずっと変わらないタイプです。金融情勢によって金利が変わらないため、借入時に総返済額がいくらになるかを把握できます。
そのため返済の計画を立てやすいことも大きなメリットです。
低金利のときに借り入れを行えば、将来的に金利が上昇しても返済額は変わりません。逆に金利が高めの時期に契約してしまうと、低金利時代が訪れたときにその恩恵を受けられないといった懸念点もあります。
借入から返済までずっと金利が変わらないものもあれば、固定金利の期間が限定されているタイプもあります。
・変動金利型
金利が途中で変わる可能性があるのが、変動金利型です。金利を半年ごとに見直し、そのときの経済状態によって金利が決まります。
ただ仮に金利が上がったとしても、5年間は今までと同じ金額を返済します。6年目に返済額が見直されますが、基本的に前5年間の1.25倍以上の支払金額になることはありません。
市場に合わせて金利が上がったり下がったりと不安定ではありますが、低金利のときはその恩恵を十分に受けられるといったメリットがあります。
逆に金利が高いと返済額が増えるため、きちんと理解した上での契約が大切です。
金融機関によって取り扱いに差があるため、どちらのタイプにするかを十分に考えた上で住宅ローン契約を行いましょう。
自分たちのライフプランに合わせて選ぶのがおすすめですが、迷ってしまう場合は不動産会社や施工業者に相談してみるのもひとつの方法です。
業者はたくさんの事例を見てきているため、「今契約するならこのタイプがおすすめ」と的確なアドバイスをもらうことができるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?注文住宅の購入を検討している場合は、こうした手順や段取りといった流れを把握しておくと、全体像が見えてスムーズに計画を進めることができます。事前に調べておくべきことを整理して、慎重に計画を進めていきましょう。
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