法事を取り仕切ることになったら何をすべき?必要な準備と当日の流れをご紹介します

法事とは、故人の冥福を祈り供養をする仏教的な行事です。葬儀を終えてひと息つく間もなく、僧侶の手配や親族への連絡といった準備に取りかからなくてはなりません。こちらでは、法事を行うための事前準備や当日の流れ、挨拶のマナーなどについてご紹介します。

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■法事の事前準備(一ヶ月前)

法事は故人が亡くなってから定期的に行うものですが、基本的には亡くなって七日目と四十九日目に執り行われるものです。その後は、一周忌、三回忌、七回忌という周期で行われます。

法事を行うにあたっては、僧侶を手配したり案内状を出したりと様々な用意が必要となります。では、法事を行うための事前準備について具体的に挙げていきましょう。

【会場と日程を決める】

故人の忌日をもとに、法事を行う場所と日程を決めます。会場は寺院や斎場を使う場合が多く見られますが、僧侶を自宅に招いて行うケースもあります。会食の場を設ける際は、招待する人数をふまえてレストランやホテルをおさえておきましょう。

法事の日程は、集まる人の都合がつきやすいよう、一般的には本来の法要日より前の土日に設定します。遅くとも一ヶ月前には日時と会場を決め、準備のためのスケジュールを考えておきましょう。

【僧侶を手配する】

会場と日程の調整決と並行して、法要にて読経をお願いする僧侶の手配を行います。指定した日が僧侶の予定と合わない場合は、日程を変える必要があるかもしれません。早めに連絡をして依頼するようにしましょう。

【案内状を送る】

法事に招待する方たちに向けて、会場や日時、会食の有無についての案内状を送ります。返信用の封筒には、出欠の有無を問うフォーマットを記載しておきましょう。参加者の名前や住所を書く欄を設けるとともに、返送期限などについても記載します。

当日の二週間前くらいまでには出欠の確認がとれるよう、早めに招待客のリストを作成し、案内状を発送するようにしましょう。親戚だけで集まる場合や少人数の場合は、電話で案内をするだけでも問題ありません。なお、案内状の詳しい書き方についてはのちほどご紹介します。

このように、法事の一ヶ月前には会場や僧侶の手配、案内状の送付といった準備を進める必要があります。日程や場所が決まらないことには招待する方に案内ができないので、余裕をもって準備に取りかかるようにしましょう。

■法事の案内状の書き方

参列者の数を正確に把握するためには、案内状には必要事項を漏れなく記載した上で送付しなくてはなりません。初めて法事を執り行う方は、どのような書式にすればよいか迷ってしまうことでしょう。以降では、案内状に記載するべき項目についてご紹介します。

【故人の名前と回忌の数】

まずは「誰の何回忌の法事か」ということを書きます。なお、回忌の数は、亡くなってからの年数から一を引いたものとなるため、間違えないように気をつけましょう。

【法要の場所および日時】

法要がいつ、どこで行われるのかを案内状の中央に分かりやすく記載します。場所については、会場の名前と住所、ならびにそこの連絡先も書いておきましょう。

【会食の案内】

法要のあとに会食を用意している場合はその案内も記載しておきます。「法要後に別席にて粗餐を差し上げたく存じます」といったような文例を用いるとよいでしょう。なお、案内の文中では、「法事がつつがなく行われるように」といった意味を込め、句読点は使わないようにしましょう。

作成はインターネットなどで業者に依頼することも可能ですが、遅くとも一ヶ月半前には手配するようにします。一ヶ月前には投函し、出欠確認がそろったら会食や引き出物の手配の数量を固めましょう。

■法事の事前準備(二週間前)

法事当日まであと二週間となると、準備もいよいよ大詰めを迎えます。用意するべきものをそろえつつ、当日の流れをきちんと確認しておく必要があります。直前になって慌てることのないよう、当日までの段取りについて見ていきましょう。

【料理や引き出物を手配する】

当日の参加者人数の目安を立てながら、会食での料理や香典返しのための引き出物の準備を行います。会食に参加する人数が不確定な場合は、当日の何日前まで変更可能か確認しておきましょう。また、予算をもとに引き出物を決め、当日までに用意できるよう早めに手配しましょう。

【移動方法を確認する】

法事の会場と会食の場所とが離れている場合は、どのように移動するかを考えておきます。送迎バスやタクシーを利用する必要があれば、参加人数を確認した上でそれらの手配を行いましょう。併せて、会食の場所までの移動時間を計算し、予約の時間で問題ないか再度確認しておくことも大切です。

【お布施やお供物を用意する】

僧侶に渡すお布施や、当日持参するお供物・お花などを用意しましょう。遺影写真や位牌、参加者に渡す引き出物も、運びやすいような形に準備しておきます。当日うっかり忘れてしまわないよう、会場に持参するものは前日までにひと通りそろえておきましょう。

以上が、法事当日までに行うべき準備です。法要から会食までの流れを確認しながら、準備に抜けがないかチェックすることが大切です。参加者の人数や会食会場までの移動方法をもう一度確認し、必要に応じて手配します。そして、当日は忘れ物がないよう、前日までに持参すべきものを用意しておきましょう。

■当日の流れ(入場〜会食)

招待した方たちを迎え入れ、法要から会食までを滞りなく進めるためには、事前に当日の流れを把握しておくことが大切です。スケジュールをしっかり確認しておけば、不安を抱えることなく当日を迎えることができるでしょう。以降では、法事に持参すべきものや服装のマナー、一般的な法事の流れついてご説明します。

【当日の持ち物と服装】

遺族の方たちは、早めに会場入りをして招待した方たちを迎える準備をします。お布施・引き出物・お供物・お花・位牌・遺影写真などひと通り必要なものを持参し、時間に余裕をもって会場へ向かいましょう。

法事のときの服装について、遺族は原則的に喪服です。七回忌よりあとであれば、喪服ではなく黒やグレーを基調とした平服でもかまいません。

【法事の流れ】

(1)施主と遺族、参列者の入場
始めに施主と遺族、そして参列者が入場して座ります。その際、施主は仏壇中央にある僧侶の席のすぐうしろに座ります。

(2)僧侶の入場
僧侶の入場後、施主が仏壇の中央にお招きします。そのあと、施主は参列者へ簡単に挨拶をし、法要を執り行う旨を伝えます。挨拶を終えたら、僧侶に礼をして法要の開始をお願いします。

(3)僧侶の読経・焼香
僧侶の読経が始まったら、施主から順に焼香を行います。読経のあとには僧侶による法話があり、それが終わったら僧侶の退場となります。その際、施主は僧侶にお布施を渡します。僧侶が会食に同席する場合は退場しないため、お布施を渡すタイミングは会食後でかまいません。

(4)墓参り・施主の挨拶
読経から法話までが終わったら、一同で墓参りをします。お寺以外で法事を行った場合は、日を改めて墓参りをしましょう。墓参りのあと、施主からお礼とともに終了の挨拶をします。会食を設けている場合はその案内も合わせて行いましょう。

(5)会食
料理を食べ始める前に、参列者に対して施主が挨拶をします。故人を偲びながら和やかな会食のときを過ごしましょう。会食が終わったら、施主から法事終了の挨拶をします。引き出物は、会食の終わりが近づいてきた頃や、会食後に参列者へ渡しましよう。

法事当日の流れについてお分かりいただけましたでしょうか。法事の進行について、特に難しい決まりごとはないため、だいたいの流れを把握しておけば十分と言えます。

■法事における挨拶のマナー

法事のなかで、施主には参列者に向けて何回か挨拶をする場面があります。以降では、その際に述べるべきことや気をつけることなど、法事における挨拶のマナーについてご説明しましょう。

【法事開始の挨拶】

遺族が入場して僧侶が到着したあと、施主は法事を始めるための挨拶をします。お越しいただいたことへの感謝の言葉を述べ、「これより『戒名』の三回忌の法要を執り行います」などといった簡潔な挨拶をします。挨拶が終わったら参列者に頭を下げ、僧侶にも礼をして法要が開始されます。

【法事終了の挨拶と会食の案内】

僧侶による読経と法話が終わったあと、施主は法事終了の挨拶を述べます。法要が無事終えたことへのお礼を言い、会食を予定している場合はその案内も行いましょう。

【会食の始まりの挨拶】

会食を始める前に、参列者に向けて改めてお礼を述べるとともに、会食を楽しんでいただくための挨拶をします。「思い出話をしながら召し上がっていただけますと、故人もさぞ喜んでいることでしょう」といったように、故人を偲びながらの会食になるようなひと言を添えるのがよいでしょう。

あらかじめどなたかに献杯の挨拶をお願いしておいた場合は、その方に献杯の音頭をとってもらいます。その際も、故人のことに触れてもらいながら挨拶をしていただくのがよいでしょう。

【締めの挨拶】

会食の時間が終わりに近づいてきたら、施主は最後の締めの挨拶をします。今後に対する気持ちを織り交ぜつつ、参列していただいたことへの感謝を述べましょう。最後は、「これからも変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます」というような形で挨拶を締め、法事から会食までが無事終了します。

【僧侶にお布施を渡すときの挨拶】

法事が終わったあと、そのお礼として僧侶にお布施を渡します。お布施を渡す際は、お礼の挨拶を述べるのが通例です。「本日は、お心のこもったお務めをいただきましてありがとうございした。ささやかではございますが、これはお礼でございます。どうぞお納めください」と、法事を執り行ってくださったことへの感謝の気持ちを込めて渡しましょう。

法事での挨拶は、参列者に対してお越しいただいたことへのお礼と、故人のことを偲ぶ言葉を織り交ぜるのが一般的と言えます。ただ、形式を気にしすぎると堅苦しくなってしまうかもしれないため、緊張せず故人のことを想いながら話すのがよいでしょう。

また、会食の場にて故人と親しかった方に思い出話をしてもらうのも、心に残る温かい法事になることでしょう。法事の当日が近づいてきたら、どのような挨拶をするか考えつつ、法事から会食までの流れを頭のなかで組み立てておくとよいでしょう。

■近年の法事の傾向

法事にあたっては、案内状を出したり料理の手配をしたりと、様々な準備が必要になります。特に、初めて法事を執り行う方はは大きな負担を感じるかもしれません。「そもそも法事を行う必要ってあるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

事実、「法事をする必要はない」と考える方も多いようですが、それでも大半の方が一周忌の法要まで行っていることが分かっています。ただ、なるべく費用はかけず、小規模で行うケースが増えているようです。親戚一同が集まって盛大に行うというのは、今では珍しいかもしれません。

また、近年では先祖代々の墓がある「菩提寺」との付き合いがないという方が増えているようです。そのため、法事の際に「どのお寺にお願いすればよいか分からない」という方も少なからずいらっしゃいます。

そういった方たちのために、現在ではお寺と僧侶を手配するサービスも出てきています。電話やインターネットで申し込むことができるため、気軽に利用する方が増えているようです。

なるべく費用と手間をかけず、それでいて遺族と参列者が満足できるような法事にするのは決して難しいことではありません。これから法事をお考えの方は、すべて自分たちでやろうとはせず、専門業者に相談・依頼してみるのもよいでしょう。

■まとめ

法事を執り行うためには、お寺との日程調整や会食会場の手配、お布施や引き出物の用意など、様々な段取りが必要となります。特に、法要会場の手配や案内状の準備には時間に余裕をもって取りかかるのがよいでしょう。

遺族や参列者にとって心に残るよい法事となるよう、その流れやマナーをきちんと知った上で当日に臨んでくださいね。

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