古家再生計画 

古くなった空家住宅を改修して住んでいただこうという計画。

本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています

  • 3181
  • 11
  • 1
  • いいね
  • クリップ

ふるい家を治したら空家に人が住んでくれますように。

老朽化した古家や、空家は人が住んでいないだけで危険な状態になったりします。住んでいれば不具合や、痛みに気付き補修して生きながらえていきますが、空家になると途端に家は老けていきます。お肌も家もお手入れが必要なのです。

びふぉー

古民家というより、50年前くらいに建ったいわゆる文化住宅。長く空家だったが、誰かが住んでもらいたいとオーナーの思いで生まれ変わる事に。
とりあえず、一通り見ていきましょう。現場調査(現調)にお付き合いください。

ファサード。いわゆる木造モルタル2階建てってやつですね。

施工前。昔よく見たいわゆる文化住宅

玄関。アルミの格子戸ですね。ちょっと建てつけが。

アルミ格子戸。これもよくある和のような、そうでないような・・。

居間。今でいうリビング・・・シャレじゃなくて。和室好きな人ならこれはこれで治してもいいんだけど、広く受け入れたいので今回はがらっと変えます。

和室+縁側。綺麗にしたら面白い造りとは思います。
同じく居間

台所ですね。お風呂が付け足され、脱衣所でもある・・・。

昔は良くこんな感じでお風呂を付け足していました。

洗面室・・・ちょっとけったいな所にあります。

おトイレです。そこかしこ改修はしてあるようで、様式でした。

二階和室。大分きてますね。

御庭。これはこれでもいいんだけど、必要以上に植栽があると、手入れも大変だし、湿気を呼ぶ場合もあるので、ちょっと整理したい。

あふたー

現調お疲れさまでした。
ではいよいよ改修していくわけですが、美術系や造形系の大学などが多くある地域なので、ギャラリーやアトリエっぽい家にしようと思いオーナーさんとコンセプトを決めていきました。

ファサード。もっと低くしたかったけど、リフォームなので高さは変えられません(予算も含め)

玄関前。出格子をつけて「和」にしました。

玄関前

玄関内 あえて古い工法で再生しました。玄関土間は三和土。

玄関。あえて古いやり方で再生

居間だった所。御庭も整理して石と苔で構成しました。ちょっとさみしい感じですが、風を入れ、涼を産むにはこれ位でも。
また、まだ見ぬ住まわれる方に庭の手入れをお願いするのもなんなので・・・。

LDK

LDK 居間だったところを改修して前室とつなげました。真ん中の斜めは階段+筋交

LDK

前室だった所。アトリエや、ギャラリーなどにも使えるように照明器具もそれ用に計画

アトリエ、ギャラリー的にも使えます。

お風呂+洗面脱衣室 キッチンだった所に洗面脱衣室を設けました。奥は御庭の見えるお風呂(お風呂色色に揚げてます)

キッチンだったところは脱衣洗面に、奥はお風呂。

トイレ。配置はそのままに、全体のバランスをみて間接照明など入れてみました。

トイレ

二階和室 畳をフローリングに変えてみました。でも、ちゃんと和室でしょ?

二階和室は床だけフローリングに。

あとがき?

家は本来住んでいて価値を見出すものです。空家だといろんな面で危険です。防犯、火災、悪臭(動物死骸など)。
いろんな事情があり、建て替え困難な状況であったり、思い入れ、あるいは予算など諸事情でこういった家を再生して住むことに最近になってやっと脚光を浴びてきました。
正直、京都で町家は重宝され、そのブランドだけで高価(実は値を下げないだけが)で取引し、建築家や、デザイナーさんたちが手を入れたがります。
しかし、本当に危険なのはこのような一見価値のなさそうな古い住宅なのです。
今回はオーナーさんの「本気度」が全面改修に至りましたが、こういったケースは稀です。しかし、安価でやれるところもいっぱいあります。
個人的にはこういった事案が増える事を望みます。しかしながら、見えないところもチャンとしないと見た目だけオシャレでは以後、
不具合がでてそれこそシャレにならないので、計画と工法を練るような設計事務所さん、工務店さんと行う事を強くお勧めします。

  • 3181
  • 11
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

関連アイデア

カテゴリ

このアイデアを投稿したユーザー

「機能に勝る意匠(デザイン)なし」が下記の経歴の中で出来た私の持論です。これは「デザインより、機能を優先する」という事ではなく、機能を持たない意匠(デザイン)は…

京都・滝本一級建築士事務所さんの他のアイデア

住宅設備・リフォームのデイリーランキング

おすすめのアイデア