住んでみてはじめてわかった！意外と知らない団地の魅力５つ

団地とは？

団地とは、一般的に高度成長期に日本住宅公団、各地方自治体が建築した集合住宅を指します。鉄筋コンクリート造りでしっかりとした構造になっており、特に80年代以降に建てられた団地はエレベータの設置も進み、民間のマンションとほとんど変わりがありません。

1.住環境が良い

団地内には公園、スーパー、役所、学校、保育園、児童館、図書館、郵便局、医療機関など、生活に必要なインフラがひととおり揃っています。敷地が広く余剰スペースが豊富で、複数の公園が配置されており、溢れんばかりの緑で覆われています。建物同士の間隔も広いため、日当たりも風通しも良い物件がほとんど。また歩車分離の構造を取っていることが多く、子供たちも車を気にせず安全に遊ぶことが出来ます。空間の使い方が贅沢で、都市にいるのになんだか田舎っぽい、そんな不思議な感覚を味わえます。

2. 地域コミュニティに支えられ、子育てにも最適！

団地は自治会がしっかり機能していて、お祭りやバーベキュー、ラジオ体操、餅つき大会など交流イベントが盛んなため、民間のマンションと比べて新規住民がコミュニティに溶け込むチャンスがたくさんあります。高齢化という課題を抱えている団地は、基本的に若い世代を歓迎しています。地域全体で子どもを守り、育てるという今では希少になってしまった昔ながらのコミュニティが団地には残っているのです。人間関係が希薄になりがちな現代においては、なにものにも代えがたいものでしょう。

団地の高齢化を不安視する声もありますが、実際には若返りの動きがみられます。団地で生まれ育った若い世代が独立し、その後結婚して家庭をもった際に団地特有の住環境の良さを求めて、実家の団地物件に戻ってくるケースが増えており、逆に子育てを終えた世代が少し小さめの物件に住み替える需要とマッチして、新陳代謝が進んでいるところも多いようです。

3. 維持費用が安い

管理費・修繕積立金など毎月の負担が比較的安く抑えられます。一棟あたり戸数が多い大規模団地ほど、ー戸あたりの負担額を圧縮できます。団地物件は多世帯かつ築年数が長いことが多いので、積立金の額がすでに億単位で積みあがっているケースがあります。また、最近の民間新築マンションによくあるフロントサービスや、ゲストルーム、ジムなど管理費を上げる要素としてはたらく共用設備もないため、そもそも維持費用を多く必要としません。質実剛健、合理的なライフスタイルを求める人々にとっては、非常に魅力的です。

4. 取得価格が抑えられ、リノベーションにお金を掛けられる

団地物件は築年数が経過していることが多く、価格が周辺平均と比べて安い場合がほとんどです。裏を返せば、自由に内部をリノベーション出来る楽しみがあります。壁紙を変えるだけでもかなり印象が変わりますし、さらに年代を感じやすい水回り（キッチン・トイレ・バスルーム）を新しくすると中身はほぼ新築同然!!それだけではなく、思い切って壁を取り外して間取りから変えてしまうなど、自分好みの空間をデザインするのも楽しみのひとつです。

5. 建替えによって資産価値がアップすることも!？

団地物件は土地の持ち分がかなり広く、建ぺい率上限の半分以下で建築されていることが多いです。よって、将来的に建替え時に余っている建ぺい率を利用して住戸を増やし、増えた分を分譲することで、建替え費用に充てることができる可能性があります。実際に世田谷区の桜上水団地は、築45年約400戸の古い団地でしたが、約900戸の大規模マンション群に変わりました。このとき、既存所有者の金銭負担はほぼゼロでした。特に住宅需要の高い「都会の団地」は狙い目と言えるでしょう。

いかがでしたでしょうか。現存するほとんどの団地は高度成長期に公共事業の一環として計画的に建てられた背景があり、国や地方公共団体が施工主という非常に特殊な物件です。その特殊性が団地ならではのたくさんのメリットを生み出しているといえます。古いけど新しい！そんな団地の生活をあなたもはじめてみませんか？