
ペットを飼う前に!高齢化社会だからこそ知ってほしいペット信託
2017年7月27日に日本経済新聞が日本人の平均寿命についてのニュースを報じました。ニュースによると、2016年の段階で日本人の平均寿命は女性が約87歳、男性や約81歳で、過去最高を更新したのだとか。日本は平均寿命を更新し続けており、世界有数の長寿国として知られています。
寿命が伸びれば、その分だけ人生の中で色々な楽しい経験ができることでしょう。しかし、寿命に比例するように、考えておかなければならないことも増えます。医療費や介護のこと、そして相続のことも。計画しておきたいことは山積みです。
ペットのことも、高齢化社会だからこそ考えておきたいことの1つです。高齢化社会だからこそ「もしもの時」はより身近な問題になっています。だからこそ、もしもの時にペットを助けてくれる保険のような存在であるペット信託がより重要視されるようになりました。
ペット信託とはどんな制度なのでしょうか。高齢化社会の中でペット信託はどんなことに役立つのでしょうか。
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高齢化社会の中で考えたいペットを飼うことのリスクや準備
高齢化社会になり、退職などの人生の区切りにペットを飼いはじめる人も増えています。平均寿命を考えれば、男女ともに人生は80年です。人生100年時代突入,とも言われています。仕事や家庭が区切りを迎えた段階で愛犬や愛猫を迎えることを検討するお宅もあることでしょう。しかし、ペットを迎えるということは、ただ「可愛い」「愛しい」だけの問題ではありません。ペットも1つの大切な命です。もしもの時にどうするかをよく考えて迎えなければ、悲しい結末を迎えてしまうことになります。
特に高齢でペットを飼い始めた場合、健康や急逝のリスクを考える必要があります。歳を経るとその分だけ病気や怪我のリスクが高まります。若い頃は感じなかったような不調を覚えることが増えます。体が思うように動かなくなり、年齢を感じる機会も増えます。膝関節の痛みや急な不調などで、せっかく新しい家族を迎えたのに、思うように散歩に連れて行くことができないということも珍しくありません。特に若い犬猫は遊びたがりますし、好奇心旺盛です。ペットの生活に飼い主の体がついて来ないという可能性もあるのです。
そして,最大の問題でありリスクでもあるのが「もしもの時」です。高齢になると健康リスクが増える。歳を重ねると、それだけ死に近くなる。つまり、ペットを残して急病で入院したり、急逝したりするリスクが高くなるということです。
飼い主の急病や急逝という「もしもの時」に家族や友人が確実に引き取ってくれるという保証はありません。相続人がペットを引き取る義務もありません。また、ペットの生活を支えたいと願ってペットに財産を残しても、ペットは相続することができません。もし仮に家族や友人にペットを託して相続財産をペットの生活に充てるようにお願いできても、ペット自身が自分でお金を使い、生活することはできません。飼い主の急な入院や死により、ペットの生活は極めて不安定な状況になります。最悪の場合は殺処分にも繋がります。
高齢のリスクを冷静に考え、自分の急な入院や死に際してもペットが安心して暮らせる準備をしておくことが大切です。ペットを愛しているなら、なおさら「いざという時の備え」はしっかり準備しておきたいものです。
リスク対策のためのペット信託の活用
ペット信託は、飼い主の急逝や急病などの「もしもの時」にペットの命や生活を助けてくれる存在です。ペットをための保険的存在でもあり、セーフティにもなる存在がペット信託です。
仕組みを簡単に説明すると,①まず,もしもの時にペットの世話をしてくれる人あるいは団体を定めます。②①で決めた人もしくは団体に,ペットの生活のために必要な財産を信託(預ける)します。③もしもの時にペットの世話をしてくれる人や団体が、ペットの養育に信託財産を使う。という仕組みです。もしもの時にペットを託す相手は自分で探し、決めることができます。自分が本当に信頼できると感じた人や団体に託すことができるのです。
しかし、ペットのために財産を信託というかたちで残しても、ペットの養育をする人が使い込みをするのではないかと不安に感じるはずです。本当にペットのために使ってくれるか、心配にもなることでしょう。その点は問題ありません。ペット信託では、ペットの養育状況や信託財産を監視する信託監督人がいるという特徴があります。
ペット信託の特徴は「もしもの時にペットを世話してくれる人(団体)とお金を用意できる」「もしもの時に世話してくれる人や団体と、信託財産や養育状況を見守る人との三角型の関係である」ところです。また、ペットのための信託財産は相続財産には含まれません。このように、しっかりと飼い主の「もしもの時」と「ペットの命や生活」をフォローできるのが、ペット信託の最大のメリットです。
最後に
高齢になってからペットを飼うことには、健康などのリスクがあります。気をつけていれば絶対に大丈夫と言えないところが、病気や死の恐ろしさです。せっかく愛するペットを飼っても、「残してしまうリスク」があることを高齢世帯は冷静に考え、対策しておきたいものです。また、高齢世帯だけでなく、若い世帯にとっても、急逝や急病は他人事ではありません。
ペットを愛するからこそ、「もしもの時」のことは考えたいもの。ペット信託を使えば、「もしもの時」をフォローすることができます。常日頃から、日常の中のリスクやペットのことを冷静に分析し、飼い主だからこそできることを考えてみてはいかがでしょう。
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