神原サリーのうふふ家電ジャーナル【1】／バルミューダのトースター

“サクッ、フワッ”のトーストにうっとり

アニメの名作「魔女の宅急便」に登場したような、薪を使った窯をイメージしたヨーロピアンクラシックのデザインとマットな質感が目を引く「バルミューダ・ザ・トースター」。海外メーカーの製品だと思われている方もいるようですが、バルミューダはれっきとした日本の家電メーカーです。

これまで2重の羽根にって心地よい風を送り出す扇風機「GreenFanJapan」や、寝室にもぴったりのやさしい温もりを届ける暖房機「スマートヒーター」などの家電を世の中に送り出してきました。このトースターは、バルミューダが初めてキッチン家電を手掛けた記念すべき1台なのです。

おいしさの秘密は小さなカップと完璧な温度制御にあり！

トースターなんて、どれも同じだと思っている人も、一口トーストを食べた瞬間に感激してしまう、そのおいしさの秘密は5CCの水が生み出すスチームにあります。本体には、コーヒーを頼むと一緒についてくるミルクピッチャーのような、黒い小さなカップが付属。毎回パンを焼く際には、このカップ1杯の水をトースターの上にある投入口に入れるのがポイント。

パンの表面が水分の薄い膜で覆われて、パンの内部にある水分を閉じ込めて表面だけを焼けるので、サクッとした食感の後、中はあくまでもふわりと軽く、しっとり感のあるトーストが焼き上がります。

デジタル制御なのに、タイマーが刻む「カチ、カチ、カチ」という音を再現しているところも心弾む仕掛け。パン好きはもちろん、そうでない人もなぜだか毎朝、パンを食べたくなるに違いありません。

パンのためのモードは4つ

扉の左下にあるモード設定のダイヤルを見てみると、トースト、チーズトースト、フランスパン、クロワッサンという“パンのための4つのモード”と、300W、600W、1300Wの3つの火力のモードがあるのがわかります。チーズトーストモードがあるのは、バルミューダの代表を務める寺尾玄氏が、こよなくチーズトーストを愛しているからとのこと。うっかり焼き過ぎると表面が固くなってゴムのようになってしまうチーズトーストが、限りなくジューシーに焼き上がります。

そのほか、フランスパンなどパンの種類に応じたモードがあるのは、やわらかさと風味を蘇らせる60℃、きつね色に色づき始める160℃、焦げ始める220℃という3つの温度帯を絶妙にコントロールして焼き上げる（温め直す）ことができるから。そう、トーストだけでは本当にもったいないトースターなのです。

焼き立てのクロワッサンやバゲットの味がよみがえる魔法のトースター

スチームとパンの種類によってコントロールする完璧な温度制御の力が織りなす、パンの温め直しこそ、このトースターの真骨頂。どんなに有名なベーカリーで買ってきたパンでも、時間が経ってしまうと焼き立ての香りや味わい、サクサクの食感は半減してしまいます。

普通のトースターでは盛り上がった部分が焦げてしまいがちなクロワッサンが、まるでパン屋さんのオーブンから取り出したばかりのように、芳醇なバターの香りとサクッとした歯触りを再現。中はふんわりして甘みがあり、最初の一口から休むことなく一気に食べ終えてしまうこと請け合いです。


フランスパンも外側のほんの薄い皮だけがパリッとして、噛みしめると中はふんわり、もっちり。焼き立てのバゲットを道を歩きながら食べているパリジェンヌのような、幸せな時間を届けてくれます。

文・写真／神原サリー（家電コンシェルジュ）

【商品情報】
バルミューダ ザ・トースター￥22,900（税抜）

本体寸法／W357×D321×H209㎜
庫内寸法／W274×D204×H178㎜
製品重量／約4.3kg　
電源／AC100V 50Hz/60Hz　定格消費電力／1300W　電源コード長さ／約1m　

◆取り扱い／バルミューダ
http://www.balmuda.com/jp/toaster/