皮付きバナナの食べ方で「お里が知れる」と言われて絶句。マナーにうるさい義母との適正距離は?

多くの女性にとって、義実家は「気詰まりな場所」である。そこで毎度マナーにうるさい義母による「妙なマナー教室」を受けるハメになるという女性はため息をつく。

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義実家は多くの女性にとって、「気詰まりな場所」だ。たとえ義両親がいい人であっても、「義理」である限り、心からリラックスするのはむずかしい。

先日、バラエティ番組で「マナー講師」が怖いと話題になったが、義母が「マナーにうるさい」がゆえに、義実家に行くのは地獄だと言う女性がいる。

マナーにうるさい義母とバチバチ

「義母は箸の上げ下ろしにまで文句を言う人。結婚後、義実家に行くのはなるべく避けていたんですが、子どもが生まれてからは夫にも『孫を見せてやってほしい』と言われて……。

自宅は私の実家から歩いて5分。私も週4日ペースで出社していて、日常的に自分の親には助けてもらっている。逆に言えばうちの親はしょっちゅう孫と会って遊んでいる。義両親は電車を乗り継いで1時間ほどかかる場所に住んでいるので、どうしても多忙にかまけて行けなくなっていたんですよ」

リオさん(39歳)はそう言う。32歳のときに、3歳年下の男性と結婚。現在、子どもは6歳と3歳になる。子どもが小学校に入ると、さらに忙しくなって義実家から足が遠のいてしまう。そう思った彼女は、1年半ほど前から折に触れて義実家に顔を出すようにした。

コロナ禍、まん延防止等重点措置等期間の合間を縫い、義父母のワクチン接種を鑑みながらの訪問だ。

「それだけでも気を遣うんですが、上の子の食事の仕方に義母がどうにも我慢できなかったみたいで……。『子どもが子どもなら、あなたもなのね』って。それ以来、義実家で食事をするたび、箸の持ち方、お皿の持ち方、洋食におけるマナーなどを言われるようになりました。

私だってそんなにひどいわけじゃないと思うんですが、義母に言わせれば『なってない』ということでした」

でも、とリオさんは小声になる。「なってないのは義母だったんです」と。ある日、義母は昼食にハンバーグを焼いてくれた。付け合わせはほうれん草のおひたし。

「そもそもハンバーグは冷凍。それはいいんですが、付け合わせにほうれん草のおひたしっておかしくないですか?」

「おひたし」という言葉にも問題があった。彼女は東京生まれの江戸っ子。親はおひたしを「おしたし」と言っていた。江戸っ子は「ひ」を「し」と言ってしまうのだ。おひたしでもおしたしでも、実際にはかまわないのだが、そこに義母がかみついてきたという。

「なに、おしたしって。汚い言葉ね。おひたし、よ。浸すんだからって。そんな罵倒するような話でもないでしょと思いました。それよりハンバーグにほうれん草のおひたしをつけるほうがヘン。ハンバーグに出汁の味が混じってきちゃいますから」

それをさりげなく言うと義母は不機嫌な表情になった。

「家庭料理はね、何でもありなのよって。何でもありなら、私や子どもにどうでもいいようなマナーを押しつけないでほしいと思いましたね」

夫が一緒に行ったときは、そういう「妙なマナー教室」は開かれなかった。

皿の上に皮付きバナナ、どう食べる?

リオさんは夫にときどき義母の愚痴をこぼしていたが、「まあ、かあさんもみんなが来てくれてうれしいから、はしゃいじゃうんだよ。何か教えたくてしょうがないんだと思う」と、典型的なことなかれ主義の言葉を吐いた。

「まあ、いいですけどね。ただ、子どもがかわいそうでね。いつ行っても冷凍食品ばかりなんです。冷凍食品も正しく調理すればおいしいのに、義母はレンジにかけすぎてぐじゃぐじゃにしたり、餃子なんて皮が溶けるほど水を入れたり。結局、おいしくもないのに根拠のないマナーばかり押しつけられるのはつらかった」

それでも義母も寂しいのだろうと「つきあっていた」のだが、彼女がムッとしたのは、今年の春のことだった。

「義母が子どもにバナナを出したんですが、お皿に載っているわけです。6歳の子がナイフとフォークを使ってバナナを食べるのはむずかしい。しかもそんな食べ方をするなんて、ほとんど一生ないと言ってもいいくらいでしょ(笑)。さすがにお義母さん、それはなしですよと言ったんです。

そうしたら『こういうことができないとお里が知れるって言われるの』と。高級レストランで皮付きバナナが出ることはまずないでしょうし、普通のレストランだってデザートにバナナって聞いたことないし」

皮付きバナナで「お里が知れる」とはと、リオさんは絶句。彼女は立ち上がり、子どもの手をひいて無言のまま帰ったそうだ。

「義母から夫に連絡がいったんでしょうね。帰宅した夫は『ごめん』と言ってくれました。もうつきあっていられないからと言うとわかった、と。さすがの夫もこれ以上、私と子どもを母親の理不尽さにつきあわせるわけにはいかないと思ったのかもしれません」

落ち込んでいる夫に、夏休みやお正月などはどうするか一緒に考えよう、あなたが実家に行くのは自由だからと告げたそう。

「本当は夫も行きたくないんですよね。だから私たちに押しつけたんじゃないかと思っています。でもこれですっきりしました。義母だからと遠慮ばかりしていると、どんどんおかしなことに巻き込まれる可能性がある。うちはこれでよかったと思っています」

無駄な時間を積み重ねてしまったという実感はあるが、これからの義実家とのつきあい方が見えてきたことでよしとするつもりだとリオさんは言った。

亀山 早苗プロフィール

フリーライター。明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。

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