「女性ホルモン」は食生活で維持できる? 管理栄養士に聞いた、ストレスフリーの食事術

女性特有の不調は、ホルモンバランスの乱れが原因で起こることも珍しくありません。毎日の健康を守るために、無理なく食生活を健康管理に生かしていきましょう。

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忙しい現代の女性に……健康管理は毎日の食生活から

女性の社会登用が広がったことで、女性の生き方は以前にも増して多岐にわたっています。特に妻・母・社会人と様々な役割を持つ女性たちは、自分のことを後回しにしてしまいがちです。

お金も時間もなく、忙しくしている間に日々が過ぎてしまうという人が多いように思います。それでも、女性なら誰しも自分らしく女性らしく、可愛く可憐でエレガントに生きていきたいと思う気持ちはどこかにあるはずです。

ここでは女性が健康を守るために、最も身近な健康法である「食事」でできることを考えていきましょう。

女性特有の不調への対策法……食事でカバーする方法はある?

女性特有の不調は、ホルモンバランスの乱れが原因になっている可能性があります。しかし、私たちの身体はどこかの部位に異常があるからといって、機械の部品のように交換することはできません。そのため、「さびないように」日ごろから食生活に気をつけることが必要です。

ホルモンはコレステロールから合成されるため、材料はたっぷりすぎるほど体内にあります。しかし、コレステロールからホルモンを合成するためには、ビタミンやミネラルなどの手助けが必要になります。

ビタミンやミネラルを豊富に含む、お茶や生野菜、果物などは、抗酸化作用を持つポリフェノール類も多く含んでおり、酸化ストレスから身体を守る作用もあります。

また、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳、厚揚げなど)に含まれている大豆イソフラボンはエストロゲン(女性ホルモン)に似た構造を持っていて、女性ホルモンに類似した働きをしていると言われています。

さらに、カルシウムを多く含む食品を意識的に摂るようにしましょう。女性ホルモンが減少すると、骨密度が減少し骨粗しょう症のリスクが上がります。そのため、骨粗しょう症予備軍を指摘された方などには、寝る前のスキムミルクをおすすめすることもあります。

ただし、これらの食材はクスリではありませんので、過度の期待は禁物です。不調をカバーできるほどの食材ははっきり言ってありません。

とはいえ、食事は毎日のことなので、手をこまねいてみているのはもったいないという気持ちも分かります。何よりも大前提として大切なのは、主食、主菜、副菜がそろった栄養バランスの良い食事を摂ることです。

大切なのは食事をストレスの原因にしないこと

また、女性ホルモンを増やす食事についてお話ししてきましたが、本当は何よりも知っておくべきことがあります。身体がさびてしまう原因は加齢や運動不足だけではなく、一番の原因は「ストレス」であるということです。

健康にいいとされる生活習慣には青写真があります。高度成長期時代の生活がそれです。もちろん、青写真どおりの生活を送ることができれば理想的ですが、ライフサイクルが多様化した今、すべての人がそのような生活を送ることはできません。

身体にいいとされる習慣でも、自分の性格に合わないものもあります。仲間に薦められたとしても気乗りしないのであれば、ストレスになり逆効果です。健康によいと分かっていても、「ちょっと違うな」と思ったときは、潔くやめることが必要なときもあります。

いつまでも若々しく過ごすために何よりも大切なことは、日々を楽しみ、笑顔で過ごすことです。

行事にあわせた食事の楽しみも大切に……ハレの日を楽しもう!

日本には「ハレの日」「ケの日」の考え方があります。「ハレの日」は現在でも使われている言葉ですが、華やかな祝いの日をさします。一方、「ケの日」は日常生活を意味します。「ケの日」は何事も無く、無事に過ごせることこそが最高の贅沢です。

それでも、日常生活に変化を与えたい、刺激がほしいというときは、特別な日である「ハレの日」を思いきり楽しむことです。誕生日、結婚記念日など個人のお祝いを楽しむこともステキです。

また、1月ならお正月、春の七草、2月は節分、バレンタイン、3月はひな祭り、ホワイトデー、春分の日など、日本にはたくさんの季節の行事もあります。

病院等の施設では、患者様は白い壁に囲まれて季節感が分かりにくい生活を送ることになります。そこで、1ヶ月に1回以上は「ハレの日」の食事メニューを提供しているところがほとんどです。

例えば私どもの病院では、年間27行事。平均すると2週間に1回「ハレの日」です。毎回、盛大にお祝いできるわけではありませんし、簡単な行事のときは、その日の行事にちなんだ1品とランチョンマットが1枚添えられている、それだけのこともあります。それでも、普段とは違った潤いが出ると患者様からご好評をいただいています。

こんな風に、日々の生活の中にこれらの行事を「無理はしない、でもちょっと心が躍る」ように取り入れることが粋な暮らし方なのだと思います。

また、自宅での食事を楽しめるように、食器やカトラリーをワンランク上げてみる、食卓に花を飾る、ランチョンマットを使うなど食卓を華やかにする工夫をするのも楽しいと思います。

料理をするのが楽しくなるようなきれいな鍋を買う、フライパンを可愛いものに変えるなど、心がワクワクするようなものに囲まれてキッチンに立ってみてください。

お料理の味も格段と美味しくなり、身体をさびさせるストレスもどこかへ飛んで行くはずです。

平井 千里プロフィール

メタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。

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