一人暮らしの家賃はいくら?生活費の目安についてもご紹介
一人暮らしの家賃はどの程度を目安にすればよいのでしょうか。これから一人暮らしを始めようとしている人はもちろん、すでに一人暮らしをしていて家計を見直したいと思っている人にとっても気になるところですよね。今回は、一人暮らしの家賃の目安について解説します。
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一人暮らしの平均家賃は?
一人暮らしの平均家賃についてはさまざまな調査結果があります。以下で見てみましょう。
【首都圏・関西・東海エリアにおける一人暮らしの平均家賃】
調査によると、首都圏、関西および東海エリアに住む20代の一人暮らしの家賃は、平均で65,723円となっています。ただしこの数値には地域差があるのも実情です。首都圏の平均家賃は70,414円である一方、関西エリアの平均家賃は58,705円、東海は54,388円となっています。首都圏の平均家賃が高いのは、地価と比例した結果だといえるでしょう。したがって地価が低めであるほかの地域については、関西・東海エリアよりもさらに平均家賃が低めだと考えてもいいかもしれません。
なお内訳を見てみると、一番割合が多かったのが60,000円台で28.7%、次いで50,000円台で26.3%、そして70,000円台が15.8%となっています。
【学生の一人暮らしの平均家賃】
社会人と学生でも家賃の平均は異なります。首都圏の学生に対して行った別の調査によると、新入生の平均家賃は56,551円となっています。社会人も含めた首都圏の平均家賃と比べると20,000円程度の開きがあるという結果です。
【一人暮らしの部屋の間取りと広さ】
家賃額を決める要因のひとつに、部屋の間取りと広さがあります。
調査によると、首都圏・関西・東海エリアにおける一人暮らしの部屋の専有面積は、平均27.4平方メートルという結果です。エリア別に見ると、首都圏の平均は26.8平方メートルである一方、関西は29.3平方メートル、東海が28.0平方メートルという結果で、首都圏の一人暮らしのほうが部屋が狭い傾向にあるといえます。
また間取りについては、50%以上が1Kという回答をしています。次いでワンルームが17.3%、1DKが11.2%です。
以上を踏まえると、20代一人暮らしの部屋の平均像は、キッチン+7~8畳程度だといえるでしょう。
【一人暮らしの間取りと家賃相場】
ワンルームは、キッチンとリビングのあいだに仕切りがない間取りのことを指します。ワンルームの物件でも風呂とトイレが別だったり、収納が充実していたりする部屋もあるのが最近の特徴です。安い家賃でも幅広く選べるといえるでしょう。
先述の調査でもっとも割合の高かった1Kは、キッチンとリビングのあいだに仕切りがあり、4.5畳未満のキッチンスペースがある間取りです。目安としては、専有面積が20平方メートル未満であればユニットバスでリビングは6畳前後、専有面積が20~25平方メートル未満であれば風呂・トイレ別でリビングが8畳程度、専有面積が25平方メートル以上であればさらにキッチンにも2畳ほどの広さが確保できる程度だと考えられます。
1DKは、キッチンとリビングのあいだに仕切りがあり、4.5畳以上のダイニング・キッチンスペースがある間取りです。とはいえ、たとえば専有面積が25平方メートル程度だと、DK部分には小さなテーブルがギリギリ置けるくらいで、あまりダイニングという感じはしないかもしれません。一方で専有面積が40平方メートル以上ある1DKであれば、風呂・トイレなどの水回りとダイニングのあいだに仕切りがある物件もあり、余裕を持って食事や料理ができるでしょう。
東京都におけるワンルーム、1K、1DKの間取りの家賃相場は、市部では46,000円~60,000円程度となっています。23区では幅があり、60,000円~120,000円程度です。
大阪府におけるこれらの間取りの家賃相場は、最高が大阪市西区で68,000円、最低が河内長野市で34,500円程度です。地域によって差はありますが、東京ほどではないといえます。
愛知県におけるこれらの間取りの家賃相場は、最高が名古屋市東区で64,000円、最低が瀬戸市で34,000円程度となっています。大阪よりもさらに家賃の地域差が小さい傾向にあるといえるでしょう。
家賃上限は「手取り額の30%程度」が目安
これから一人暮らしを始めようとする人は、どのくらいの家賃の部屋を選べばいいのでしょうか。以下で目安の算出方法について解説しましょう。
【収入別、家賃上限の計算の仕方】
一般的に、一人暮らしの家賃の目安は「月の手取り額の30%程度が上限」といわれています。
たとえば月収が手取りで200,000円の場合、家賃上限は以下のように計算します。
200,000円×0.3=60,000円
つまり、家賃は50,000円台~60,000円であれば安心だといえるでしょう。このとき、社会保険料などを差し引いた手取り額で計算するのがポイントです。また管理費や共益費も含めて計算すると、負担感がよりはっきりわかります。
なお首都圏・関西・東海エリアで20代の一人暮らしについて調査した結果によると、年収は2,000,000~3,000,000円未満が30.6%、3,000,000~4,000,000円未満が27.8%となっています。つまり月収に換算すると170,000円~330,000円程度です。平均家賃は先述のとおり65,723円ですから、
65,723円÷0.3≒219,077円
という計算になり、だいたい月収の30%の範囲内に収まっていることがわかります。
ただし必ずしも30%が上限というようにはいかないこともあります。たとえば月収が120,000円の場合、家賃上限は以下のように計算します。
120,000円×0.3=36,000円
首都圏などで家賃が30,000円台の物件を探すのはなかなか大変でしょう。生活費との兼ね合いを考えながら、家賃を30%より高く見積もらなければなりません。上記の例の場合、単純に計算して、120,000円-36,000円=84,000円が生活費になります。この生活費をたとえば4,000円削れば、40,000円の部屋に住める計算になります。
逆に生活費がもっとかかるといった場合には、家賃を30%よりも低く見積もる必要があるでしょう。
以下は月収ごとの家賃の目安です。参考にしてみてください。
・月収120,000~150,000円まで:家賃40,000~50,000円
・月収150,000円~200,000円まで:家賃50,000~60,000円
・月収200,000円~300,000円まで:家賃60,000~80,000円
・月収300,000円以上:家賃80,000~100,000円
【家賃が高いなと思ったら】
すでに一人暮らしをしている人が、「月収の30%」以上の家賃を払っている場合は、少し高めの印象です。その場合は、家賃の低い部屋に引っ越すのもひとつの手でしょう。引っ越しには費用がかかりますが、長期間住むのであれば、引っ越したほうが節約になることもあります。
また数千円程度家賃を下げたいと思うのであれば、家賃交渉をして家賃を下げてもらうことも可能です。交渉は契約更新時に行います。特に同じ建物内に空室が複数あるタイミングは、大家さんも「これ以上退居してほしくないな」と思っているため交渉のチャンスです。ただし契約更新時が2月~3月の繁忙期にあたる場合は、大家さんとあいだで仲介してくれる不動産会社があまり時間を割けないため、家賃交渉が難しい可能性があります。
家賃交渉をする際は、」まずインターネットなどで、周囲にある似た条件のほかの物件と家賃を比較して、家賃交渉できる材料を集めましょう。そして「更新したいのだけれど、現在の家賃だとこのまま住み続けられるかどうかが厳しく、引っ越さなければならなくなります。近隣の似たような物件と同じくらいになるように、家賃を3,000円下げてくれたら、更新してまた2年住みますので、お願いできませんでしょうか」というように、更新の意思をはっきり伝えながら交渉するようにしてください。
毎月の生活費はどれくらい?理想的な割合をチェックしよう
総務省が実施している「家計調査」(2016年1月~3月)によると、34歳までの単身世帯における各生活費の男女平均は以下のとおりです。
【食費】
食費は月48,832円が平均となっています。食費には、コーヒーなどの嗜好品代、酒代や外食代も含まれる点に注意しましょう。
【光熱費】
光熱費の平均は6,405円です。内訳は、ガス代約2,000円、電気代約3,000円、水道代約1,300円となっています。なお水道代は2か月に1回の請求であることが一般的です。
【家具・家事】
日用品などの家事用消耗品にかかる費用は、月2,657円が平均です。
【被服】
服や靴などの購入にかかる費用平均は、月10,336となっています。
【保健医療】
保健医療費の月平均は5,769円です。病院での医療費のほか、ドラッグストアなどで買った薬の代金なども含まれます。
【交通】
交通費は月9,155円が平均です。
【通信】
通信費の月平均は7,414円となっています。携帯電話代、インターネット代のほか、NHK受信料が含まる点も覚えておくとよいでしょう。
【娯楽】
娯楽費の月平均は、22,504円となっています。本やCDを買うお金のほか、コンサートなどレジャーに使うお金が娯楽費に含まれます。なお旅行の際に使うお金も娯楽費です。
【交際費】
交際費は月14,268が平均です。会社の飲み会の参加費、友だちの結婚式のご祝儀などがこの交際費にあたります。
【理想的な生活費の割合】
以上を合計すると、生活費の合計は127,340円です。手取り200,000円で十分収まる額だといえますよね。
上記の平均額を踏まえると、手取りが月200,000円だとした場合、理想的な生活費の割合は以下のようになります。
・家賃60,000円(30%)
・食費50,000円(25%)
・光熱費6,000円(3%)
・家具・家事2,000円(1%)
・被服10,000円(5%)
・保健医療6,000円(3%)
・交通10,000円(5%)
・通信8,000円(4%)
・娯楽22,000円(11%)
・交際費14,000円(7%)
・その他12,000円(6%)
「その他」は、急な出費に備えての貯金です。手元にお金が残っていても無駄遣いせず、計画的にお金を使うよう心がけるとよいでしょう。
【生活費を抑えるには】
家賃は高いと感じるけど、引っ越すわけにはいかない、という場合は、生活費を削る方法を考えましょう。
食費は、外食や弁当、お惣菜をできるだけ減らし、自炊を増やすことで抑えられます。また自炊をする際にも、スーパーの安売りのタイミングを活かしたり、安い食材を選んだりして工夫しましょう。安い食材には、豆腐やもやし、卵、鶏むね肉、キャベツなどが挙げられます。
光熱費はなかなか減らすのが難しい項目ですが、ちょっとした無駄遣いをなくすことで節約できます。たとえば電気代であれば、電源タップを使って待機電力を節約する、電気はこまめに消す、冷蔵庫は余裕を持って入れ、なるべく開け閉めしない、などの対策で節約してみましょう。ガス代の節約には、追い炊きをしない、鍋を沸かすときに底の水気をきちんと切るなどの対策が必要です。また水道代を節約したい場合は、風呂の水を洗濯に使うなどの工夫をしてみましょう。
被服費はセール期間を上手に利用しましょう。また古着屋などのリサイクルショップを利用するのも有効な方法です。
通信費が高いという場合には、携帯電話のプランやインターネットのプランを見直してみてはいかがでしょうか。インターネットであれば、速度がそれほど必要なければ、かなり安い値段のプランを選択できることもあります。またインターネット接続料金が家賃に含まれている物件もあるため、探してみてもいいかもしれません。携帯電話については、格安SIMを利用する人も増えてきています。検討してみてもよいでしょう。
娯楽費はもっとも融通の利く項目です。過去数か月間の実績から平均の出費を計算し、そこから無理のない範囲で少しずつ節約してみてください。
まとめ
今回は、一人暮らしの家賃の平均や目安について、ほかの生活費との兼ね合いもあわせて解説しました。これから新生活を始める人は、部屋を決める際の参考にしてみてください。また一人暮らしをしている人も、これをきっかけに家計簿をつけるなどして、家計を見直してみてはいかがでしょうか。
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