無理なく、快適に。トイレやシャワーヘッドから変える「節水」のための6つのすすめ

日々の節約は、小さなことから始めることが大切。トイレやシャワーヘッドなど、パーツを変更するだけで簡単に始められる節水方法も多くあります。気軽に初めて、水道代を節約しちゃいましょう! 今回は、すぐに取りかかれる節水方法について、お教えします。

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毎日当たり前に使っている水道水、無駄に使っているつもりはないけれど、でも水道代の明細を見て「もうちょっと減らしたいな」と思うこと、ありませんか? 節水はしたいけど、面倒なことは続かない。ラクに、そして継続できる節水方法が知りたい!

そんな方へ、おうちで簡単にできる節水ガイドです。

■目次

1. 節水のメリットとは?
2. 【トイレ】正しい節水方法とやってはいけないこと
3. 【お風呂】一番水を消費する場所だからこそ、節水しよう
4. 【シャワー】お風呂よりも水を使っているかも!?
5. 【洗濯】残り湯を使うことだけが、節水じゃない
6. 【キッチン】料理での節水方法は3通り
7. 【洗顔と歯磨き】簡単だから、毎日できる

1. 節水のメリットとは?

「節水=使う水(水道水)の量を少し減らす・節約すること」ですが、そのメリットは2つあります。

■メリット① 水道代が減る

洗濯、炊事、歯磨き、お風呂やシャワー……どれも日常生活で削れないものですが、水は毎日使っているもの。1回で減らせる量は少しでも“ちりも積もれば山となる”で、年間ではかなりの節約になります。

水道の料金体系は自治体によって異なりますが、東京都の場合は1ℓ=0.24円。基本料金にプラスして従量料金が加算されます。(※4人世帯の月平均使用量は25.1 m³)1ヶ月あたりの水の使用量が30m³とすると、メータ口径が20ミリの基本料金は1,170円で、従量料金は3,020円。基本料金と合わせると、上水道の料金は4,190円となります。

ここで忘れてはいけないのが、水道は下水道代もかかるということ。下水道料金は上水道の使用量によって料率が決まっており、1ヶ月に30m³の水を使った場合、下水道代は3,280円です。
水道代の請求が2ヶ月に1回の自治体では、使用量が季節やご家庭の事情で前後しますが、請求金額のおよそ1/2が1ヶ月の平均となります。

検針の数値を見て「そんなに使ってないよ!」と思うことがあるかもしれませんが、たとえば、来客があっていつもよりトイレの使用回数が多かったり、ガソリンスタンドではなく自宅のガレージで洗車していたり、そういった“ちょっとしたこと”で増えた水の量が、そのまま水道料金として表れるのです。

これを言い換えると、“ちょっとしたこと”で、水道代はダウンできるとも言えます。

■メリット② 節水=CO₂排出量が減る

近年の異常気象は、日本でも水の確保に大きな影響を及ぼしています。異常なほどの少雨はダムの渇水を引き起こし、断水・減圧での給水による不便な生活、工業用水の不足による工場の操業停止や時間短縮、農作物の成長不良なども頻発しています。

長期的な気候変動の主な要因は人間が排出したCO₂だというのは、よく聞く話です。NASA(アメリカ航空宇宙局)の発表によると、世界の最高気温は3年連続で更新。気温上昇のスピードは過去1,000年で最速とも言われています。

「CO₂と水道は関係ない」と思うかもしれません。しかし、水道水を安定して供給するために浄水場や給水設備で電気が使われており、それによってCO2が発生しています。水道の使用に伴うCO2排出量は、「水道の使用量(m3)×電力各社の排出原単位(kg- CO₂/kwh)=CO2排出量(kg)」で計算でき、水を多く使うほどCO2排出量も増える結果となります。

つまり節水は、CO₂排出量の削減・水資源の確保という観点からも重要なのです。

2. 【トイレ】正しい節水方法とやってはいけないこと

家庭で水をたくさん使うのはどこか、ご存知でしょうか? 東京都水道局の平成24年度一般家庭水使用目的別実態調査によると、お風呂40%、トイレ22%、炊事17%、洗濯15%、洗面・その他6%となっており、トイレのほうが洗濯よりも多くの水を利用しています。

■節水タイプではない、古いトイレの節水方法
賃貸や中古住宅などで「家はリフォームされているけど、トイレ自体は古い」というご家庭では、節水グッズの利用がオススメです。錘をつけてその重さでフロートバルブが閉じることですぐに水を止めたり、最後の方でチョロチョロと流れている水を止めたりして、無駄に流れる水を減らします。

「流す水を減らすだけなら、タンクを新しく交換すればいいのでは?」と思うかもしれませんが、最新の節水トイレは、少ない水でも洗浄できる水流に設計されていたり、汚れにくい新素材が使われていたりするので心配ありません。もし、トイレは昔のままでタンクだけを水量の少ないものに換えたら、流しきれずに配管が詰まる原因になる可能性も考えられます。

NGなのは、タンクに物をいれること!ビール瓶、ペットボトル、レンガなどをタンクに入れると、入れた物の分だけ水位が上がるのでタンク内の水量はたしかに減ります。しかし、入れた物が倒れて水が止まらなくなることや内部の部品が壊れる恐れがあります。節水どころか修理代を払う羽目になっては元も子もありません。

■節水型トイレの節水方法
最新の節水型トイレでは、以下のように工夫することが必要です。

まず、タンク内の水量をメーカーの規定どおりに調整しましょう。タンクは工場出荷時の時点では水量が調整されておらず、そのままではタンクの水量が規定より多くなっている場合があります。既定のラインまで水位を下げて、しっかり節水しましょう。

【必要なもの】
・メーカーの取扱説明書
・マイナスドライバー

【作業手順】
1.タンクのふたをはずします
2.中蓋がある場合は、やはりはずします
3.給水バルブをドライバーで閉めて、給水をストップします
4.タンク内にあるマークで、水位がマークと合っているか確認します
5.調整ねじをまわして、水位を調整します
6.給水バルブを開いて給水します(吐水口の先端がタンクの中の方を向くように手で押さえてからバルブを開かないと、水がタンクの外に出てしまうのでご注意ください)
7.水量が適正であることを確認し、まだ水位とマークが合っていなければ3~7を繰り返します
8.中蓋を元に戻します
9.蓋を閉めて、作業完了!

※メーカーによって各部の名称や形状が若干異なるため、説明書を確認しましょう。

■知っていてもやっていない?今すぐできる節水方法

水を流すレバーの「大」と「小」を使い分けるだけでも、かなりの節水効果があります。

東京都の場合1リットル=0.24円なので、これでトイレにかかる水道代を試算すると……洗浄レバーの大が8リットルとすると、1回の洗浄で1.92円。小で5リットルとすると、1回1.2円。

一日に4回トイレを利用したとして、すべて洗浄レバーを「大」で流したとすると、使った水は32リットル、水道代は7.68円。
4人家族だとこれが4倍になるので、使う水の量は一日あたり128リットルで、料金は30.72円です。これが365日続くと、トイレの水だけで年間約11,213円も支払っている計算になります。

一方、洗浄レバーを大1回・小3回で使い分けたとすると、一日に23ℓで水道代は5.52円。4人家族で同じようにすると、使用する水の量は92リットルにまで減り、水道代は一日あたり22.08円。365日続けると年間約8,059円となり、レバーの使い分けをしない場合と比較すると、差額は年間3,154円!

元手は1円もかからず何の準備もいらない、今すぐできる節水方法です。

3. 【お風呂】一番水を消費する場所だからこそ、節水しよう


お風呂は入浴方法で節水できます。

シャワーを出しっぱなしにしたときの水量は1分間に10ℓ~12ℓ。4人世帯で全員がそれぞれ5分間使用したとすると、20分で200ℓ以上の水(お湯)を使ったことになります。
「それでも、浴槽にお湯を張って入るよりも水道代がかからないはず」と思うかもしれませんが、実はファミリータイプのお風呂は平均200ℓで、入ったときにお湯があふれない程度の湯量だと160ℓほどとされています。

一日にどのぐらいシャワーを使うかにもよりますが、お風呂に入る人数が多い場合はシャワーよりも浴槽のお湯をみんなで使うほうが水道代をダウンできるでしょう。半身浴にして湯量そのものを減らすのも良いですし、残り湯も洗濯に使えば無駄になりません。

4.【シャワー】お風呂よりも水を使っているかも!?

シャワーで節水と聞いてすぐ思い浮かぶのは「シャワーヘッドの交換」でしょうか。

節水シャワーヘッドとは、通常のヘッドよりシャワーの穴が小さく(細く)、少ない水量でも充分な水圧を確保することで、泡を流す道具です。例えばホースで水を撒くときに、ホースの先端を指でギュッとつぶして、水を細く出し勢いをつけるのと同じ原理です。

節水率は商品によって異なりますが30%~50%の節水効果があるものが多く、価格は2,000円前後とリーズナブルなものから、高機能で10,000円近いものとさまざまです。シャワーヘッドによっては交換に専用のアダプターが必要だったり、ヘッドの角度が変わって水(お湯)が出る角度も変わったりしますのでご注意ください。

5.【洗濯】残り湯を使うことだけが、節水じゃない

洗濯で節水といえば、昔から言われているのが「お風呂の残り湯で洗濯する」という方法。残り湯を使うことを前提にしたポンプ付の洗濯機もあるぐらいです。ただし、入浴剤を使った残り湯では洗濯物に色や匂いが移ってしまう恐れがあります。洗濯の「洗い」は残り湯でOKですが「すすぎ」は水道水(清水)でないと後で洗濯物が臭う原因となりますので、ご注意ください。

お湯の臭いや雑菌などが気になる場合は、残り湯に入れる清浄剤の使用もおすすめです。お風呂のお湯も流してしまえばただの排水ですが、洗濯の「洗い」に使えば立派な水資源になってエコですね。

それでも残り湯は抵抗がある、あるいはシャワーだけでお風呂を使わないご家庭では、洗剤選びで節水できます。洗濯用洗剤には「すすぎ1回」「スピードコースOK」と書いてあるものがありますよね。そういった洗剤は泡切れが良くすすぎ1回でも洗浄成分が残りにくくなっているので、すすぎの回数を1回で済ますことで節水できます。洗濯の時間も電気代も節約できますよ!

ただし、これらはすすぎが「ためすすぎ」ではなく「注水すすぎ」であることが前提です。赤ちゃんやアトピーなど肌が弱い方の衣類は旧来どおり2回すすいだ方がいいかもしれません。

6.【キッチン】料理での節水方法は3通り

■米とぎで節水

炊事にかかる節水方法は、調理での節水と、食器洗いの節水に分けられます。まず、日本人の主食であるご飯ですが、無洗米にすればお米を研ぐ必要がないので、研ぐ分の水はそのまま節水できますね。

お米の研ぎ方も、昔と今では異なります。精米機の性能が向上し、現在は研ぐというより軽くかきまぜて数回すすぐような感じで大丈夫です。水が濁っているとヌカが残っている気がして何度もすすぎたくなるかもしれませんが、濁りはお米のでんぷん質によるものです。逆に濁りがなくなるまでやってしまうと、お米が割れて食感が悪くなる原因になります。

■「水を使わないレシピ」を覚えよう!

お料理は「水を使わないレシピ」で調理することで節水できます。

材料にトマトの水煮缶を使う。野菜の水分だけで調理する。“材料としての水”を使わないことで、貴重な水を節約できるのです。非常時はもちろんアウトドアにも向いているので、レシピを覚えて損はないでしょう。

■食器洗いも工夫して、水を使いすぎないようにしよう

片付けでは、食器を下げるところから節水は始まります。まず汚れた食器を重ねて、食器の裏側にまで汚れを広げないこと! 洗うときに水を流しっぱなしにしないのはもちろんのこと、油汚れは古紙などで軽く拭き取ってから洗うのもおすすめです。

洗う順番も大事です。始めに油汚れがひどいものを洗ってしまうと、スポンジを介して他のものに油汚れが広がってしまいます。先にガラス類、次に油汚れの少ないもの、最後に油汚れを落とすようにするといいでしょう。

洗剤をいきなりスポンジにつけると洗剤液が濃すぎてすすぎに多くの水が必要になるので、予め水に溶かして(つまり適量の洗剤で)洗うことでも節水できます。

7.【洗顔と歯磨き】簡単だから、毎日できる

水道水は出しっぱなしの状態だと1分間で約10~12ℓの水が流れます。歯磨きで30秒、洗面で30秒を朝と夜の2回とすると、洗面と歯磨きだけで一日に20ℓ以上の水を流していることになります。

顔を洗っている最中に水を止めるのは難しいので(手は水を汲むのに使っているため)、水を出すときに、気を使って蛇口を少しだけしか開けないという手があります。それが面倒という場合は、蛇口の中にある普通のコマを「節水コマ」に交換して、出る水量を抑えると良いでしょう。

歯磨きは水をコップに汲んでできますし、手を洗う際は、泡で洗っている間は水を止めて流すときだけ水を出すようにすれば、それだけで節水になりますね。「水を出すとき、つい勢いよく出してしまう」という場合は、元栓を少し絞って、出る水量を元から減らすという方法もありますよ。

まとめ

家計の節約は、公共料金を減らすのが基本です。水道代は公共料金であり、食費やレジャー代と違って固定費なので、これをダウンすれば長期的な節約が期待できます。日常のちょっとした心がけ、家族の協力しだいで節水できそうですね。

また、CO₂の排出量を減らし、減地球温暖化を抑制する手段の一つでもあります。皆さんのできることから少しずつでもやってみませんか。

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