ミントの使い方とレシピ。上手な育て方で増やして楽しむコツ

爽やかな香りで人気のハーブ、ミント。自宅に1鉢あるだけで、さまざまな使い方のできる便利な植物です。たくさん育てて料理に使ったり、乾燥ハーブにしたり。育て方もいたって簡単。とても強いので、上手に育てれば冬でも収穫を楽しめます。ミントの育て方、レシピと使い方を紹介します。

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ミントの育て方と増やし方

ミントは夏に成長するハーブですが、上手に育てることで1年を通して楽しめます。室内でも屋外でも育ちますが、屋外だと冬の寒さで葉が枯れたようになってしまうでしょう。でも、春になればまた息を吹き返し、元気に育ってくれます。

1.地植えより鉢植えがおすすめ
ミントは繁殖性が強いので、庭に植えると一気に広がります。場合によっては他の植物を侵食しかねません。鉢植えで育てて、毎年大きな鉢に植え替えていくのが無難でしょう。

ミントは交配しやすいので、たとえば、ペパーミントとアップルミントを隣同士で育てていると、翌年には交配した新しい苗が出てきてしまうことも! そのためにも、鉢植えで育て、花の咲くシーズンは離れたところで管理、交配を防ぎましょう。

2.水やりは適度に
基本的にハーブ類は厳しい環境で育つ植物です。そのため、マメな水やりは不要。鉢の表面が乾いたらたっぷりあげる程度で良いでしょう。成長期の夏は多めに、休眠期の冬は控えめに。

室内で育てている場合は、季節に関係なく、土の表面が乾いてから水やりをします。エアコンの風で葉が乾燥しないよう、置き場所には注意が必要。たまには窓辺に出して日に当てましょう。

3.株わけ、挿し枝で増やせるミント
ミントは簡単に増やすことのできる丈夫な植物です。育ちすぎた株は、いくつかに分けて増やすことができます。真夏を避ければ、とくに決まった時期はありません。

挿し枝で増やす場合は、先端から5cmほどカットし、水に挿しておくだけでOK。しばらくすると白い根が生えてきます。それを半分が埋まるように鉢に植えることで、定植は完了です。簡単に増えていきます。

4.花と芽を摘んで増やす
ミントは、6月から9月にかけて、薄紫色や藤色のかわいい花を咲かせます。そのままにしておくと種ができるので、それを植えて種から育てるのも楽しいものです。ただし、種を実らせるとそちらに栄養分が取られ、葉の繁殖が衰えてしまいます。葉の収穫を楽しみたい場合は、花は咲かせずに摘んでしまいましょう。

先端に芽が出て来たらそれを摘む、摘芯をするのも育てる時のポイントです。とくに鉢植えの場合、根が広がらず育てる面積は増えません。摘芯をして脇芽を増やすことで、葉の収穫量を増やします。

多彩なミントの種類

ペパーミント、スペアミント、アップルミントなど、ミントには多くの種類があります。それぞれの特徴を紹介します。

➢ ペパーミント
葉の淵がギザギザした形になっているペパーミント。スパイシーな香りが、爽快感あふれます。殺菌効果に優れていて、アロマオイルとして活用されることも多く、肌をすっきりとさせたい時に使います。ガムや防虫剤など、強力なメントール感を出したい時にもペパーミントが使われることが多いようです。

➢ スペアミント
スペアミントは、葉の先がとがった形をしているミントです。やや肉厚な葉も特徴的で、茎の部分は黒っぽい色をしています。カクテルのモヒートは、スペアミントで作るのがオススメ。厚みのある葉から抽出される爽やかな香りとほんのり甘い味わいが、ラムとよく合います。

➢ アップルミント
丸みのある形をした葉で、表面がやわらかな産毛のような毛で覆われています。名前の通り、ミントなのにリンゴのような甘酸っぱい香りが特徴的。ハーブティーにすると、そのすっきりと甘やかな香りが生かされるでしょう。デザートのトッピングにするのもオススメです。

➢ ニホンハッカ
細長いツヤ感のある葉を持つミントで、日本原産のミントの仲間です。すっきりとした味わいで、強いメントールの香りは、昔からハッカ飴やハッカ水のほか、歯磨き粉や化粧品などにも使われてきました。第2次世界大戦前までは世界中に輸出されていた、日本を代表するハーブです。

➢ パイナップルミント
白く縁取られたような模様のついた葉のミントで、甘酸っぱいパイナップルのような香りがします。ハーブティーにするほか、グリーンスムージーの青菜の匂いを和らげるために入れても。薄紫のきれいな花を咲かせるので、鑑賞用ミントとして育てるのにもぴったりです。

ミントのレシピ~さわやかな肉料理

農薬を使わずに自宅で育てたミントは、葉っぱも食べられます。肉料理に使うとさわやかなアクセントになり、おもてなしにもオススメです。東南アジアのさっぱりとしたひき肉とミントのサラダ、ラープはいかが?

1.フライパンに油をしき、好みのひき肉200gをしっかり炒める。
2.ミントの葉を茎から外し、よく洗って半カップほど用意しておく。
3.赤玉ねぎ半分をスライスして、水にさらしておく。
4.ナンプラー大さじ2、レモン汁大さじ2、砂糖大さじ1、種を取り輪切りにしたトウガラシ半分を混ぜてドレッシングを作っておく。
5.ひき肉の粗熱が取れたら、ミント、水を切った赤玉ねぎ、ドレッシングとよく和え、器に盛りつける。

ミントの香りがさわやかなサラダです。食べる時は、レタスやキャベツで巻いても。

ミントのレシピ~魚介類とぴったり

イタリアでは魚介類にミントを合わせるレシピが多くあります。ミントのさわやかな香りと魚介の潮の香りがお互いを引き立て合い、白ワインとの相性も抜群に。ムール貝とズッキーニ、ミントのリングイネのレシピを紹介します。

1.ムール貝20個をよく洗っておく。
2.ズッキーニ1本を拍子切りにしておく。
3.ソースパンにオリーブオイル大さじ1とつぶしたニンニク1片を入れ、弱火でじっくり香りを出す。
4.香りが出たら、中火にしてズッキーニと塩少々を入れ、5分ほど炒める。
5.そこへムール貝、白ワイン50ccを入れ、ふたをしてムール貝が開くまで軽くゆする。
6.ミント10~20枚と茹でたリングイネ、茹で汁お玉1杯分を入れ、よく和えたらできあがり。

リングイネ160gは、海水程度の濃さになるように塩を入れたお湯で、袋に書いてある表示時間マイナス1分茹でるのがコツ。ムール貝のパスタソースと和えている間に、ちょうどよいアルデンテの歯ごたえになります。

お茶から乾燥ハーブまで~ミントの使い方

フレッシュなミントのもっともシンプルな使い方は、ハーブティーです。よく沸騰させたお湯をポットに注ぎ、ふたをして、5分ほどじっくりミントのエッセンスを抽出させます。カップ1杯につき、ミントの葉10枚~15枚が適量ですが、好みで加減しましょう。ハチミツを入れて飲むのもオススメ。

ミントの葉がたくさん茂ってきたら、元気なうちに摘んで乾燥ハーブを作りましょう。ザルやキッチンペーパーに広げ、風通しの良い日影で、カラカラになるまで干したらできあがりです。すりつぶして、焼き塩に混ぜたら、ミント塩に。肉や魚の下味付け、焼き野菜の仕上げの塩など、さまざまな使い方ができます。かわいいボトルに入れてプレゼントにしても喜ばれるでしょう。

増やして楽しむミントの世界

香りは良いけど、デザートに飾るぐらいで使い方がよくわからない……。ミントにはさまざまな使い方があります。しかも育て方はシンプル、増やすのも簡単です。いろいろな種類のミントをおうちで上手に育てて、爽やかな香りのある生活を楽しみましょう!

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