【簡単】バジルの育て方を解説!収穫方法・時期とお手入れ方法も

ハーブの一種である「バジル」。実は、自宅で簡単に育てることができるのを知っていますか? 今回はバジルの、育て方から収穫の仕方、収穫のタイミングを解説します。しっかりとお手入れをすれば、毎年収穫できるので、記事を参考にぜひ育ててみてくださいね♪

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イタリア料理の定番ハーブ・バジル

イタリア料理のスパイスとして使われる日本でもおなじみのバジルは、シソ科のハーブのひとつ。さまざまな料理に使えるので、自宅で育てていると便利な植物です。熱帯地域を原産とする植物なので、日光を好み、寒さを苦手とします。

バジルは本来、数年にわたって枯れずに育ち続ける多年草に分類されますが、寒さの厳しい日本では、冬までに枯れる一年草として扱われています。
また、バジルはアブラムシの好物であるため、ほかに育てたい植物がある場合は、その近くに植えるとアブラムシの被害を減らすのに役立ちます。

自宅で簡単に育てられる

バジルはシソ科の丈夫な植物なので、比較的簡単に育てることができます。これまで観葉植物を育てたことのない初心者の方でもチャレンジしやすいでしょう。

安価な種から育てることができるので、費用もぐっと抑えられえます。苗もホームセンターや園芸店に行けば100円前後で販売されているので、苗から育てる場合でもリーズナブルですよ。

育てる方法は、プランターが手軽で簡単。バジルは暑さに強く、日当たりのよい場所を好むので、ベランダや庭先の小さなスペースでも育てることができ、場所も取りません。

室内の明るい日差しが差し込む窓辺でも育ちますが、室内栽培では間延びしやすいため、できるだけ屋外の日当たりの良い場所で育てたほうがよいでしょう。日当たりが悪い場所で育てると、軟弱な株になってしまうのでご注意を。

➢ バジルは冬の間、室内で育てよう
寒さに弱いバジルは、室外で育てていると日本の冬を越えることはできません。冬場は室内で栽培しましょう。霜に当てずに暖かい場所で管理ができると、越冬することも可能です。

適切な育て方をすれば日本でも多年草として育てやすいので、毎年収穫することができるでしょう。

➢ バジルは乾燥に弱いから水切れに注意
バジルは乾燥に弱いので、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりを。特に夏場の水切れには注意が必要です。プランターや鉢で育てている場合は、地植えと比べると乾燥しやすいので、土の状態をこまめにチェックしてあげてくださいね。

地植えの場合は基本的に水やりの必要がありませんが、日照りが続くときは水を与えてあげると生育がよくなりますよ。

バジルの種まきの時期と方法

では、バジルを実際に育てるなら、種まきはいつ、どのように行えばよいのでしょうか? バジルの発芽温度は20度なので、バジルの種まきは4月〜6月ごろに。ただし、寒い地域はこの時期とは限りませんので、充分に暖かくなるまで待ちましょう。


➢ バジルを育苗ポットで種から育てる方法

バジルを育てる方法は主に2つ。種から育てる方法と、苗から育てる方法です。種から育てる場合は、ポットで苗を育ててからプランターや鉢に植えます。苗から育てる場合は、この作業をカットすることができます。

バジルの種まきは、以下の手順で行います。

1. 育苗ポットに種まき用土を9分目まで入れる
2. 2cm程度の間隔を空けてくぼみをつけ、種をそのくぼみに置く
3. 種の上に土をごく薄くかぶせ、鉢皿に水をためて下から給水させる
4. 2日〜3日で発芽するので、芽が混み合っている部分のなかから成長の遅いものを取り除く
5. 本葉が10枚程度になるまで育ったら、プランターや鉢、庭などお好みの場所に植える

種をいくつかまいておき、育ちのよいものを3本程度のこして間引くことで発芽率がアップし、丈夫な苗が育ちます。育苗ポットを使わずに、プランターに直接種をまいてもOKです。

➢ バジルをプランターで種から育てる方法
プランターで種から育てる場合も、育苗ポットを使って育てる手順とあまり違いはありません。大きく違うのは成長の遅い芽を取り除く間引きの作業です。

まずは、育苗ポットと同じ手順をプランターで1〜3まで行って発芽させます。本葉が2〜3枚生えたら、葉と葉が触れ合わないように弱い芽を間引きます。葉が生い茂ってきたときのために株同士の間隔が20cm〜30cm程度空くように引き抜くのがコツです。

小さいうちは残しておきたい元気な芽と一緒につまんでしまいやすいですが、お箸やピンセットを使うとスムーズに抜くことができますよ。

地植えの場合は、プランターと同様の方法で行うことができます。いずれの方法も簡単にできるので、お住まいの環境に合わせた方法を選んでくださいね。

バジルには栄養豊富な土とたっぷりの肥料を

バジルを育てるときは、用土や肥料の選び方も重要です。用土は湿り気のある有機質の多い土を選んでください。地植えの場合は、土に堆肥と腐葉土をしっかりと混ぜ込んでおきましょう。鉢植えなら赤玉土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜます。

➢ バジルは肥料を切らさないように
元気でおいしいバジルを育てるには、肥料が欠かせません。まずは植え付け時に、緩効性の肥料か油かすを入れておきましょう。生育期の6月〜10月は月に一度油かすを株元に施すか、週に一度薄めた液体肥料を追加します。下のほうから葉が落ちだしたら肥料切れのサインなので、追加してあげてください。

バジルの収穫とお手入れ方法

バジルの収穫時期は7月〜10月の間。伸びてきた芽を最初に摘み取ってしまうと次の収穫までに時間がかかってしまうので、最初は下の方の大きく育った葉から収穫しましょう。収穫した葉はおいしくいただくことができますよ。

バジルが20cm程度まで育ってきたら、「摘芯」を行います。摘芯とは、植物の成長を促すために行う剪定方法の一種。生えている植物の頂点の芽を摘み取ることで、そこから新しい芽が左右に生えて、たくさんの葉が茂るようになります。

収穫期間中は、収穫をかねて摘芯を3回〜4回程度繰り返すことで、バジルの葉が増えて収穫量を増やすことができますよ。

バジルは6月〜8月にたくさんのつぼみをつけます。この蕾が開いて花が咲いてしまうと、花に養分を奪われて葉が硬くなります。そのため、つぼみを見つけたら摘芯と同様に摘み取っておきましょう。

➢ バジルについたアブラムシの対処法
バジルの新芽や茎にはアブラムシがつきやすいもの。アブラムシがつくと栄養を吸ってバジルを弱らせてしまうので、見つけたらガムテープでくっつけてはがしましょう。

アブラムシは殺虫剤で退治するのもひとつの手ですが、バジルを食用にする場合は殺虫剤の成分に要注意。天然由来の成分で作られた殺虫剤なら、食用のバジルにも使うことができるので、アブラムシ対策として用意しておくと安心でしょう。

日本でもよく使われるバジルの種類

バジルと一口にいっても、約150種類もの品種があります。しかし、日本国内で主に流通しているのは、スイートバジル。食用のバジルで定番の品種となっています。

スイートバジルはトマトとの相性が良く、トマトのコンパニオンプランツとしても有名です。コンパニオンプランツとは、近くで一緒に育てることで、互いの成長に良い影響を与える植物のこと。

トマトとバジルを近くで一緒に育てることで、コナジラミやアブラムシなどの害虫を遠ざけ、おいしいトマトに育つといわれています。

また、トマトとバジルは生育上の相性だけでなく、料理の相性も抜群。トマトソースのパスタにトッピングすれば、さわやかな香りと美しい彩りを与えることができますよ。

➢ ジェノベーゼソースでおなじみ「ジェノベーゼバジル」

イタリア料理で定番のジェノベーゼソースには、「ジェノベーゼバジル」を使うのが最適。「イタリアンクラシコ」とも呼ばれるイタリア原産の品種で、花が開いても葉の風味が落ちず、本場ではジェノベーゼソース作りに欠かせないバジルとして重宝されています。

一年中食べられる「ジェノバペースト」のレシピ

バジルを収穫したら、早速料理に使いたくなるもの。しかし、パスタやピザに添えるだけでは飽きてしまったり、使い切れなかったりすることも。そこでおすすめなのが、ジェノバペーストです。

バジルをたくさん収穫できたときは、自家製のジェノバペーストを作ってみてはいかがでしょうか。自家製というと難しそうに感じるかもしれませんが、とても簡単に作ることができるので、ぜひ試してみてくださいね。

材料
➢ バジルの葉 100g
➢ エキストラバージンオリーブオイル 100cc
➢ 松の実 大さじ2〜3
➢ ナッツ類(カシューナッツやくるみ) 大さじ2
➢ にんにく 1〜2片
➢ 岩塩 適量
➢ レモン汁 適量

作り方
1. バジルの葉を洗い、キッチンペーパーで水気を十分に取る
2. 松の実とナッツ類をフライパンで色が変わるまで乾煎りしておき、にんにくの皮をむく
3. ナッツ類とニンニクを軽く刻んだら、松の実とともにフードプロセッサーに入れて攪拌する
4. バジルの葉、オリーブオイル、岩塩、レモン汁を加えてペースト状になるまで混ぜる
5. できあがったペーストを密閉できる容器に保存して完成

フードプロセッサーがない場合は、ミキサーでも代用できます。パスタに絡めるのはもちろん、魚料理のソースとしても使えます。パンに塗って食べてもおいしいですよ。さまざまな場面で使えるので、作り置きしておくと活躍するでしょう。

楽しく育てておいしく食べよう

一般的な観葉植物と異なり、育てる楽しみと食べる楽しみの両方を感じられるバジル。丹精込めて育てたものを料理していただくと、そのおいしさは格別です。自宅で育てておくと、来客時や料理に青みが少ないときに、さっと摘み取って使うことができるので、とても便利ですよ。庭先やベランダなどで手軽に育てることができ、初心者の方でも失敗しにくいので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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