シェフレラの育て方と飾り方を詳しく解説|初心者にもおすすめ

シェフレラの種類や手入れ、増やし方を紹介。耐陰性、耐寒性の高いシェフレラは、初心者でも育てやすい観葉植物として人気があります。たくさんの種類の中から、コンパクタ・レナータなどの有名な品種をいくつか解説。ホンコンカポックとの違いも解説しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。

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「シェフレラ」は台湾、中国南部原産の常緑性低木


➢ 「ウコギ科シェフレラ属」に属する常緑性低木
耐陰性、耐寒性に優れた観葉植物「シェフレラ」は、台湾、中国南部を原産地とする、「ウコギ科シェフレラ属」の常緑性低木です。オセアニアと熱帯アジアに約150種が分布しているとされ、大きなものでは樹高10メートルを超えるほどまでに成長します。つややかな光沢を持った楕円形の緑色の葉を放射状に出します。

➢ 観葉植物として親しまれるのは「シェフレラ・アルボリコラ」の仲間
多くの種を持つ「シェフレラ」ですが、観葉植物として広く普及しているのは「シェフレラ・アルボリコラ」とその園芸用に改良された品種です。園芸の世界では、単に「シェフレラ」というと、この種のことを指すことが多くなっています。

➢ シェフラーの名をとって「シェフレラ」と命名
「シェフレラ」の名前の由来となっているのは、ドイツの博物学者・シェフラーという説が有力です。

➢ 「カポックノキ」とは似ているが全くの別種

細長い楕円形の葉の形が「カポック」に似ていることから、国内では「ホンコンカポック」と呼ばれることもあります。しかし、「パンヤ科」に属する「カポックノキ」と「ウコギ科」の「シェフレラ」はまったくの別種の植物です。

和名で「ヤドリフカノキ」という名称も持っていますが、この名で呼ばれることよりも、「ホンコンカポック」や単に「カポック」と呼ばれることが多くなっています。しかし、「カポックノキ」と「シェフレラ」は、実際に比べてみると掌状に広がった葉っぱのつき方が似ている程度で、見間違えるほどではありません。

耐寒性、日陰への耐性と管理の容易さ、「シェフレラ」の3つの育てやすい理由

オフィスや商業施設の共用部分などでよく見かける「シェフレラ」ですが、その理由の一つが育てやすさにあります。「枯らすことの方が難しい」とまでいわれる「シェフレラ」の3つの育てやすさについて解説しましょう。

➢ 育てやすさ1:0度までOK!寒い場所でも「シェフレラ」なら育つ
「シェフレラ」人気の最大の理由は、その耐寒性の高さにあります。気温0度まで耐えることができるので、外気が入りやすいオフィスビルやホテルのエントランスなどや、温度管理が難しい店舗にも積極的におすすめめできます。また、外気が入りがちな自宅玄関にグリーンが欲しいときなどにも「シェフレラ」がおすすめ。寒さに強い「シェフレラ」ならば、厳しい環境でも元気に育ってくれます。

➢ 育てやすさ2:「シェフレラ」なら日中に日の差さない日陰でも育つ
「シェフレラ」は、比較的日陰にも慣れやすい植物です。日中あまり陽の差さない部屋や、などでグリーンを採用したいと考えるなら、「シェフレラ」がおすすめできます。レースのカーテン越しの日光でも十分によく育つので、インテリアグリーンとして最適です。とはいえ、熱帯、亜熱帯生まれの「シェフレラ」は、基本的には日光が大好きな植物。日当たりの悪い場所でも育ちますが、時々日なたで日光浴をさせてあげると葉のつやが美しくなり、葉数も増えてきます。

➢ 育てやすさ3:「シェフレラ」は管理の手間がかからない!
観葉植物初心者にぜひとも「シェフレラ」をおすすめしたいのは、管理の手間がかからないから。乾燥に強く、少々水やりを怠ったくらいでは枯れることがない「シェフレラ」は、むしろ「枯らすことの方が難しい」とさえ言われるほどに育てやすい観葉植物として知られているのです。

「シェフレラ」を枯らしてしまう最大の原因は、むしろ水のやりすぎ。頻繁に水やりをしたり、受け皿に水が溜まっている状態をそのままにしたりすると、根腐れを起こして葉を落としたり、活気を失ったりしてしまいます。丈夫な「シェフレラ」の元気がないように見えたら、水のやりすぎをまず疑いましょう。

サイズも葉の形もさまざま!「シェフレラ」の種類とは?

ひと口に「シェフレラ」といっても、樹形から葉の形、葉の色にいたるまで、さまざまな見た目の種類が存在しています。「シェフレラ」の種類の中で、一番普及していると言われる「シェフレラ アルボリコラ」を中心に、人気の品種をご紹介しましょう。

➢ 最普及品種「シェフレラ アルボリコラ(ヤドリフカノキ)」
「シェフレラ アルボリコラ」は「シェフレラ アルボリコーラ」「ヤドリフカノキ」などとも呼ばれる種類で、厚みのある濃い緑色の葉がとても美しい品種です。葉は長く、先が尖っているのが特徴です。多くの観賞用「シェフレラ」は、この種が改良元となっています。

➢ 改良種「ホンコンカポック」
「シェフレラ アルボリコラ」に品種改良を加えたのが「ホンコンカポック」です。葉が丸いのが特徴で、とてもよく見かける品種となっています。「ホンコンカポック」から「ホンコン」をとって、単に「カポック」と呼ばれていることもありますが、先に述べた通り「カポック」は「シェフレラ」とは別の種類なので、まったくの誤用となります。


➢ 斑入りがおしゃれ「シェフレラ トリネッティ(斑入りホンコンカポック)」
「ホンコンカポック」の丸い葉に、白や黄色の斑が入ったものが「シェフレラ トリネッティ(斑入りホンコンカポック)」です。黄色い斑入りのものは比較的よく見かけますが、白斑は珍しく、希少価値も高いものです。

➢ 斑入りアルボリコラ「シェフレラ バリエガタ」
多くの品種の改良元である「シェフレラ アルボリコラ」の斑入り品種が「シェフレラ バリエガタ」です。白斑入りの「ホワイト」や黄斑入り「ゴールデン」などがあり、葉のうえで繰り広げられる鮮やかな緑と白、あるいは黄色のコントラストが人気を集めています。

➢ 小型で鮮やかな黄色が効いた「シェフレラ ハッピーイエロー」
「ゴールデン」より濃い黄色の斑が不規則に踊る品種が「シェフレラ ハッピーイエロー」です。全体的に他の品種より少し小型ですが、その名の通り、ハッピーな気持ちにさせてくれる楽しい見た目です。

➢ ハート型の葉がキュート!「シェフレラ レナータ」
丸い葉の先が二股、あるいは三股にわかれた形になっている「シェフレラ レナータ」。ハート型にも見える葉ですが、金魚の尾びれにも見えることから「金魚葉カポック」とも呼ばれています。斑入りの「レナータ」が「シェフレラ ジェニーネ」ですが、この種は希少価値が高いことから、贈り物にも喜ばれます。

➢ キングとクイーンあり!「シェフレラ コンパクタ」
「ホンコンカポック」が突然変異して誕生し他「シェフレラ コンパクタ」は、尖った葉先が斜め上に向かって展開していきます。「コンパクタ キング」は上ではなく、四方に広がるように成長する種。高さのない場所でのインテリアアクセントとして活用できます。葉先の丸い「コンパクタ クイーン」は、「ホンコンカポック」をそのまま小ぶりにしたようなかわいらしい見た目です。

➢ 優雅な「シェフレラ アンガスティフォリア(ベヌローサ・タカオ)」
つやをもった細長い葉が掌状に広がる「シェフレラ アンガスティフォリア」は、「ベヌローサ」「シェフレラ タカオ」などとも呼ばれる改良種。細い葉が貴婦人のような優雅さを演出し、スタイリッシュに空間を飾ってくれます。とても希少価値が高い品種なので、国内ではあまり普及していません。

➢ 元気に育つ「シェフレラ チェンマイ」
「ホンコンカポック」より大きく、光沢の強い葉が特徴的な品種が「シェフレラ チェンマイ」です。尖った葉先を持つシャープな葉が、メンズライクな空間や、凛とした和の空間にもマッチします。

➢ 国内唯一の自生種「シェフレラ オクトフィラ(フカノキ)」
日本国内で自生する唯一の「シェフレラ」が、「フカノキ」とも呼ばれる「シェフレラ オクトフィラ」です。長さ20センチにも及ぶ大きめの葉は、縁が波打っているのが特徴。沖縄から九州にかけて自生していて、高さ10メートル程度まで成長します。

➢ 傘?タコ?「シェフレラ ブラッサイア」
「シェフレラ」の仲間のなかでは最大級の大きな葉を持つ「シェフレラ ブラッサイア」は、葉が重なるさまが傘のように見えることから「アンブレラ・ツリー」、葉がタコ足のように広がって展開する様子から「オクトパス・ツリー」などとも呼ばれます。

「シェフレラ」は同じ品種でも樹高を高く育てるか、どっしりした鉢にこんもり育てるかで、見た目の印象はまったく変わってきます。さらに、「シェフレラ」の幹は柔らかく、ねじったり、絡ませたりといった細工を施すことも可能。手を加えることで、さらに異なる印象を与えることもできる、楽しみ方が無限に広がる観葉植物なのです。

植え替えは?剪定や切り戻しは?「シェフレラ」の手入れ

丈夫でよく育つ「シェフレラ」は、育ちすぎて樹形が悪くなってしまったり、鉢に根がぎっしり詰まってしまったりすることがあります。定期的に行いたい植え替えや剪定、切り戻しについて、その適切な時期とコツなどをご紹介します。

➢ 「シェフレラ」の植え替えは1〜2年に度
丈夫でよく育つ「シェフレラ」は、鉢の中で普段は目につかない根もよく育ちます。水をやってもなかなか染み込まなかったり、鉢の底から根が飛び出してきたりしたら、植え替えが必要なサインです。成育期の5〜7月を選び、ひと回り大きな鉢に新しい用土を用意して植え替えましょう。

➢ 伸びすぎた「シェフレラ」は切り戻しを
「シェフレラ」が成長してくると、下部の葉が落ちてひょろひょろとバランスが悪く見えることもあります。そんな時には、根元から15センチほどを残して切り戻しを行いましょう。切ったところのすぐ下から脇芽が伸び、低めの丈でバランスよく落ち着きます。

➢ 柔らかい茎は支柱で補助
基本は上に向かって伸びていく「シェフレラ」ですが、茎が柔らかいため、自重に耐え切れず曲がって育ってしまうことがあります。支柱を立てて補助してやることで、まっすぐに凛と伸びることができます。茎の柔らかさを生かして、編んだり、絡ませたりすることも可能です。

取り木や挿し木ができる「シェフレラ」の増やし方

「シェフレラ」は元株から切り離さず発根させることで、比較的大きな苗を得ることができる「取り木」や、切り戻した茎による「挿し木」で増やすことができます。

➢ 「シェフレラ」の取り木のやり方
「シェフレラ」の茎の表面の皮を1センチ幅くらいでぐるりと剥がし、湿らせた水苔を巻いておきます。しばらく湿潤状態を保つと根が出てくるので、根から上をカット。水苔を巻いたままで鉢に植えつければOKです。

➢ 「シェフレラ」を挿し木で増やすには?
強い生命力を持つ「シェフレラ」は、挿し木で気軽に増やすこともできます。葉を2〜3枚残した状態で茎を斜めに切り取り、そのまま新しい用土に挿しておくだけ。たっぷりと水やりして明るい日陰に置いておけば、すぐに根付きます。

まとめ

寒さに強い「シェフレラ」は、戸外での越冬も可能である希少な観葉植物。丈夫で育てやすい「シェフレラ」ですが、育て方次第で葉の色つやや樹形に違いが出てきます。栽培のコツをおさえてさらに丈夫にさらに元気に「シェフレラ」を育てましょう。

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