形も色もさまざま♪観葉植物ホヤの種類&長持ちさせる育て方のコツ
ホヤをご存知ない方でも、鉢に挿さったハート型の分厚い葉には見覚えがあるのではないでしょうか。ツルを長く伸ばす姿も魅力的ですが、豊かな香りをもつかわいらしい花も美しいホヤ。ホヤのなかでも人気の種類や、知っておきたい育て方のコツなどについてくわしくご紹介します!
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【目次】
・ホヤってどんな植物?
・こんなにいっぱい!観葉植物ホヤの種類
・元気なホヤを選ぶポイントは?
・ホヤの水やりは土が乾いてから
・明るく日当たりのよい場所を好むホヤ
・ホヤに肥料を与える必要はある?
・ホヤを植え替えるタイミングはいつ?
・同じ大きさで育てる?もっと大きく育てる?
・ホヤの上手な増やし方
・ホヤの剪定には少しコツが必要
・ホヤにつくカイガラムシにご注意を
・センチュウがホヤに寄生することも
・まとめ
ホヤってどんな植物?
ホヤの原産地は熱帯アジアやオーストラリア、太平洋諸島で、沖縄や九州など日本の南部でも自生しています。ホヤはツル性の植物で、ほかの樹木の幹や岩肌にからみついて育ちます。
乾燥や暑さに強い性質がありますが、そのぶん寒さや湿度が高い状態はとても苦手。乾かしぎみに育てると元気に成長します。冬越しには、少なくとも5度以上の気温が必要です。寒くなってきたら、室内の明るい場所で管理するといいですね。
こんなにいっぱい!観葉植物ホヤの種類
同じ仲間とは思えないくらい、ホヤはバリエーションが豊かな観葉植物。代表的なホヤの種類を5つご紹介しましょう。
➢ ホヤ・カルノーサ
桜色の花を咲かせるため、「サクララン」と呼ばれることも。花はロウのようなマットな質感をしていて、豊かな香りを放ちます。ホヤのなかでも広く流通しており、沖縄や九州でも自生している品種です。
➢ ホヤ・カーリー(ケリー)
ハート型の肉厚な葉が特徴的なホヤ・カーリー。「ラブ・ハート」「ラブラブ・ハート」「ハート・ケリー」という名前でも流通しています。葉だけを挿し木にして売られている場合も。葉のふちに斑(ふ)が入ったものも見られます。
➢ ホヤ・リネアリス
茎と葉が細身のシルエットで長く伸びるため、高い場所から垂らしたり、つり鉢にしたりして楽しまれることが多い品種です。枝が成長して長くなると、枝先にロウ細工のような美しい花を咲かせます。日陰で育てる場合は花がつきにくくなるので、グリーンとして楽しみましょう。
➢ ホヤ・ムルチフロラ
流れ落ちる星のような形の花が咲くことから、「彦星」「天の川」「シューティングスター(流れ星)」と呼ばれることも。葉はやや大きめで、先がとがっただ円形をしています。
➢ ホヤ・コンパクタ
クルンとカールした葉が印象的なホヤ・コンパクタ。高い場所からつってツルの長さを楽しむのはもちろん、床や棚に合わせて飾ってもおしゃれです。
元気なホヤを選ぶポイントは?
せっかくなら、ホヤが元気な状態を少しでも長く楽しみたいですよね。そのためには、最初の株選びが肝心です。持ち帰ったらすぐに枯れてしまったなんてことがないように、元気な株を上手に見極めましょう。
➢ ラベルで植物の名前が確認できるもの
観葉植物のなかには、寒さに弱いものもあれば乾燥に強いものもあり、種類によって育て方が異なります。植物の名前がわかれば、上手に育てる方法を調べることができるでしょう。ホヤにもいろんな種類があります。購入時には、名前のラベルがついたものを選ぶといいですね。
➢ 鉢と株のバランスがよいもの
上手に育てれば、ホヤは枝葉を伸ばしてどんどん成長していきます。順調に育って十分に日光を浴びていれば、かわいらしい花を咲かせて楽しませてくれるはずです。
ただし、株のサイズのわりに鉢が小さめだとすぐに根詰まりを起こすため、植え替えをしなければなりません。鉢の大きさに余裕があり、多少ツルを伸ばしてもアンバランスにならないものを選びましょう。
➢ 葉にハリがあり、色ツヤがいいもの
株が弱っていると、葉にハリがなく弱々しい印象になります。一つひとつの葉を見て、枯れた葉はないか、色ツヤはいいかチェックしたいですね。また、病害虫がついていないかどうか、葉の裏や根元の部分もしっかり確認することが大切です。
➢ 新芽や新葉がついているもの
元気に成長している株は、新芽や新葉をよくつけます。また、ツル性の植物は間延びしてしまいがち。葉と葉のあいだが詰まっているかも忘れずに確認しましょう。
➢ 根がしっかり張っているもの
根の健康状態は株の成長を左右します。根が傷んだり弱っていたりすると、株全体に勢いがなく、茎や幹もグラついてしまいます。根がしっかりと張っていて、力強さを感じる株を選びましょう。
ホヤの水やりは土が乾いてから
ホヤは乾燥を好む植物です。春から秋の生育期にかけては、土の表面が乾いてからたっぷり水を与えましょう。植物をはじめて育てる場合、水やりのタイミングをつかむまで少し時間がかかるかもしれません。慣れないうちは、実際に土をさわって乾き具合を確認すると安心ですね。
1回あたりの水の量は、鉢の底から水がしみ出るくらいが目安です。受け皿にたまった水はそのまま放置せず、すぐに捨ててください。土の湿度が高すぎると根腐れを起こしやすくなるので、水やりの頻度に注意しましょう。
土の湿度は苦手ですが、空気中の湿度は高い状態を好むため、空気が乾燥しているときは霧吹きで葉に水分を与えます。冬のあいだは株が成長をお休みするので、乾かしぎみに育てるのが基本。水やりは、土の表面が乾いて3~5日経ってから行いましょう。
冬に控えるのは水やりの量ではなく頻度です。1回あたりの量はほかの季節と同様に、たっぷり与えてくださいね。
明るく日当たりのよい場所を好むホヤ
真夏の直射日光は苦手ですが、基本的に日光を好みます。日当たりのよい明るい場所で育てましょう。日差しが強い真夏は葉が焼けてしまうので、明るい日陰で管理してください。
耐陰性はありますが、日陰で育てると極端に花がつきにくくなってしまいます。花をつけずにインテリアグリーンとして楽しみたい場合は日陰で育てても大丈夫ですが、花を楽しみたいのなら日照不足に注意しましょう。
ホヤに肥料を与える必要はある?
春から夏にかけての生育期は、肥料を与えたほうがよく育ちます。2か月に1回のペースで緩効性の化成肥料を土の上に置くか、半月に1回のペースで液体肥料を与えましょう。冬は成長をお休みするので、肥料を与える必要はありません。
ホヤを植え替えるタイミングはいつ?
2~3年に1回を目安に植え替えましょう。ホヤは基本的に丈夫な植物ですが、根の部分はデリケート。乱暴に扱うと根が傷んで株が弱ってしまうことがあるので、元気な根はなるべくさわらないようにしておきます。
植え替えをする前日の水やりを控えておくと、作業がスムーズになるのでおすすめです。株を傷つけないように鉢から抜きますが、もしスムーズに出てこない場合は鉢の縁をたたきながら抜くといいですよ。
同じ大きさで育てる?もっと大きく育てる?
同じ大きさで育てたいのなら、鉢から株を抜いた後、園芸用のハサミを使って株を2つか3つに切り分け、下葉や傷んだ根を取り除いて整理しましょう。大きく育てたい場合は、株についた古い土を3分の1ほど落とし、古い根を整理してから植え替えます。
鉢の大きさを変えたくないからと植え替えをせずに放っておくと、鉢とのバランスが悪くなるだけでなく、根詰まりを起こしてうまく成長できなくなってしまうのでご注意を。植え替えを行うなら、5~7月の暖かい時期が理想的です。
ホヤの上手な増やし方
ホヤは挿し木で簡単に増やすことができる植物です。
まずは、健康な枝を2節(節=茎に葉がついている部分)くらいの長さで切ります。その後、清潔な挿し木用の土か水苔(みずごけ)に挿して乾燥に注意しながら育て、根が出てきたら鉢に植えつけましょう。5~8月の気温が高い時期がおすすめです。
ホヤの剪定には少しコツが必要
伸びすぎたり葉が少なくなってきたりしたら、生育期に剪定(せんてい)して整えます。ホヤは一度咲いた場所に毎年花をつけるため、花を楽しみたいのなら花が咲いた茎は切らないほうがいいでしょう。ホヤの花は伸びた茎の先端に咲きます。
まだ花をつけていない茎もこれから花が咲くため、切るよりも支柱に巻きつけてヒモやワイヤーで固定して楽しむといいですね。ただし、根元部分で混み合っている枝についてはカットしてかまいません。
ホヤにつく「カイガラムシ」にご注意を
日当たりや風通しが悪くなると、病害虫が発生しやすくなります。特に、カイガラムシには注意が必要。カイガラムシはホヤの樹液を吸って糖度の高い分泌液を出し、葉をベタベタにしたりアリを誘ったりします。
また、カイガラムシがスス病の原因となることも。スス病になると、葉に黒いススがついたような見た目になり、光合成を阻害します。カイガラムシを発見したら、殺虫剤やいらなくなった歯ブラシで駆除しましょう。葉が乾燥すると病害虫がつきやすくなるので、霧吹きでこまめに水分を与えてくださいね。
「センチュウ」がホヤに寄生することも
センチュウは土のなかにすむ病害虫で、体長は1mmほど。とても小さいので、肉眼で確認することは難しいでしょう。
もし水を与えても葉がしおれている場合は、根にセンチュウがついている可能性があります。一度寄生してしまうと完全に退治することが難しいので、元気な茎を切り取って挿し木をしましょう。
まとめ
葉や茎を元気に伸ばす姿が美しく、上手に育てればかわいらしい花も楽しめるホヤ。水のやりすぎと日照不足に注意すれば、初心者でも比較的育てやすい観葉植物のひとつです。
株が大きく成長すると、花つきがよくなってホヤへの愛着がさらにわいてくるはず。なにより、独特の質感をもつ花が咲いたときの喜びは、自分で育てたからこそ味わえるものでしょう。最近では100円ショップや通販でも気軽に購入できるので、一度トライしてみてはいかがでしょうか?
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