「コンバージョン」と「リノベーション」の違いって？

コンバージョンってなに？

コンバージョンとは、「古い建物の用途を考え、目的を変えて再生させること」を指します。例えば、昔使われていたオフィスビルをマンションにしたり、歴史的な建造物を用途転換して、商業施設にしたりすることなどが、よく行われているコンバージョンの事例です。

一見、建物をよみがえらせるリノベーションと似ていますが、「用途を変える」というポイントが異なります。リノベーションの場合は、例えば古い住宅から新しい住宅のように、用途を変更しないケースでもリノベーションと表現されます。

日本では、都心部にあるオフィスビルの過剰供給が社会問題になったことから、少しずつコンバージョンが広まってきました。しかし、実はコンバージョンは石造りの建築文化を持つ海外、特にヨーロッパなどで古くから行われてきた方法です。

リノベーションってなに？

一方でリノベーションとは、建物に新たな価値をつけてよみがえらせることを言います。古い建物の良さを活かしつつ、老朽化した水回りやガス、電気部分などの性能を現代風にして、新築の時よりも一歩進んだ性能にするなどの方法が一例として挙げられるでしょう。

「リフォーム」と似た言葉となりますが、リフォームが古くなった建物を新築当時の状態に戻すリセットだとしたら、リノベーションはそれに加えてバージョンアップのような意味合いも含んでいます。

コンバージョンのメリットとは？

コンバージョンのメリットとしては、既存の構造などを残すことで、立て直しに比べて比較的低コストで済むことが多い点です。また、建て替えと比較すると、工期が短くなる点も魅力的なポイントでしょう。

特に人口が多い都市に関しては、建築物に使用できる空間が限られてきます。しかし、街中には使われなくなった建物が多くあり、その建物をコンバージョンすることは、「都市の景観再生」にもつながります。

また、オフィスビルは内部の仕切りが少ないことなどからも再生しやすく、そこを集合住宅などに変えることで、再度人を集めることができます。用途を変えて建造物を再生させることが、コミュニティの再生にも通じるでしょう。

コンバージョンで実現可能になること

特に日本の都市部においては、現在では使用されていないビルやお店などが多く見られます。ビルやお店は好立地に建てられるケースが多いので、不使用のビル・お店などの土地は住宅にも向いている可能性があります。

そのような物件をコンバージョン住宅にすれば、新しい住宅だけでなく、便利な立地も手に入れることができます。特に周辺に交通機関が多い立地は、通勤や通学、普段のお買い物など、生活のさまざまな部分で大きなメリットとなるでしょう。

また、既存の構造躯体の雰囲気を残せるという点も、コンバージョンならではの魅力です。例えば、元々がオフィスビルだったからこそ、実現できる住宅の間取りや雰囲気などがあります。個性的・独特な住宅に興味を持っている方は、コンバージョン住宅を選択肢のひとつとして検討してみましょう。

コンバージョンにおける注意点

コンバージョンは既存の構造躯体を残すので、場合によっては理想の住宅を実現できない可能性があります。そのため、物件の事前調査にはしっかりと時間をかける必要があるでしょう。

具体的には、構造や設備に加えて、建築物に関する法律についても調べておくことが大切です。構造面や設備面で問題がなかったとしても、法律の面で実現できないケースもあるので、専門家などを頼りながら慎重に計画を進めるようにしましょう。

おわりに

いかがでしたか？コンバージョンは住みやすい立地を手に入れ、個性的で飽きない生活を実現できる手段とも言えます。しかし、既存の建物が基になっているので、事前の調査には時間をかけるべきでしょう。

コンバージョンに興味を持った方は、一括見積もりなどを利用して、信頼できるリフォーム会社・業者を探してみましょう。

もっと具体的なリフォーム・リノベーション費用について知りたい方は、厳選された複数リフォーム業者での価格見積もりを無料で徹底比較できる、リフォーム料金一括見積もりサービスをお気軽にご利用ください。