
医療保険は何歳から加入する?支払いの負担は軽く、補償は厚く!
「病気にかかり入院することになった」「怪我のため、入院・手術が必要になった」ーーそういった突然の入院に備えるのが医療保険です。医療保険に限らず生命保険全般は、契約者が払う保険料は年齢によって決定します。つまりは、保険加入は1歳でも若い方がいいということですね。では具体的にはいつから加入するのがベストでしょうか? 医療保険加入のタイミングを説明していきます。
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医療保険の特徴は?
そもそも、医療保険ってなんでしょう? 「医療」のための「保険」ですから、病気・怪我などで入院や手術が必要になったときに、その入院期間や手術内容によって、決められた額の給付金を補償するものです。
本来、医療保険の補償範囲は、病気でも怪我でも入院を伴うのが前提となります。ですが、現在は不必要な入院をさせない病院も増えてきています。日帰りの入院や外来での手術のようなことも行われるので、医療保険も商品によっては日帰り入院や入院期間を伴わない手術に対応しているものも出てきました。
入院・手術に特化した医療保険は、契約時に「入院1日につきいくら補償するか」「手術費用はどういう倍率で決めるか」「補償期間と払払込期間はいつまでにするか」「入院日数を何日まで補償するか」といったことを主な契約内容として決定します。
主契約のみで、特約を付帯しない場合は基本的に保険料は掛け捨てになり、解約時に返戻金があるタイプの保険商品と比べて割安になります。
年齢によって変わる保険料
2018年4月に生命保険の料率改定が行われ、医療保険は若干の値上がりとなりました。これは高齢化による死亡率の低下がもとになっています。
医療の発達により、かつては不治の病とされていた病気も治療が可能になってきました。そのことにより、入院・手術による治療費が大きくなっています。
一般的には若い年代の人の方が病気にかかり入院するリスクは低く、年齢が上がるに従ってリスクは上がります。また加齢による病気も少ないこと、身体の経年劣化が進んでいないことなどからも、若い人の方がリスクは少ないと判断されるのです。ですから、年齢が若い方が、保険料は安くなるわけです。
保険屋さんは「何歳から医療保険に入った方がいいの?」と聞かれたら、「今!」と答えるでしょう。それは、未来を見据えればいつでも「今」が一番若いからなのです。
子どもにこそ医療保険が必要?
子どもの保険と言われたとき、真っ先に思いつくものは「学資保険」ではないでしょうか。実は学資保険にも医療保険をつけることができるんです。特約という形になりますが、入院・手術の補償が付帯できます。
一般の医療保険と同じく、入院・手術が補償されるもので、積立型の医療保険と考えてもよい内容です。ただ、学資の積立がメインとなるので、医療保険よりも特約が控えめ。そして、保険料もお高めではあります。
子どもは、思わぬところで怪我をしたり風邪が重症化したりするもの。だからこそ、医療保険は役に立ちます。疾病だけでなく怪我の入院でも給付されますので、怪我が多い子どもにこそ医療保険や医療特約は必要です。
怪我も病気もしないことが一番ですが、万が一入院なんてことになったときに、経済的な不安を感じなくてもいいというのは、不幸中の幸いポイントとして大きいものになりそうですね。
特約を上手に使おう!
医療保険の主契約は、入院日額・補償期間・払込期間・手術費用の4つからできています。でもこれだけではシンプル過ぎて不安ですよね? 一般的にはこの主契約にいくつかの特約をつけて内容を充実させていきます。
●先進医療特約
昔はがんの治療には抗がん剤しかありませんでしたが、今は医療技術が発達して、従来の治療に加えて先進医療による治療を受けられるようになりました。しかし、この先進医療は“先進”というだけあって費用が高いのです。
1回の治療で30万円などというものもありますし、重粒子線治療という放射線治療の上位技術になると100万円単位になることも。
その先進医療を受けるための治療費を補償するのが先進医療特約です。一部を除き、先進医療特約は最大2,000万円まで補償するようになってきました。掛け金は数十円から数百円。万が一のときの安心を買う金額としたら、かなりお手軽な金額です。
●三大疾病特約
三大疾病とは、主に「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」の3つを差し、日本人がもっともかかりやすい病気と言われています。この3つは再発率が高く、長期にわたる治療が必要になりやすい病気と言えます。三大疾病特約は、入院日数を無制限にしたうえで、入院日額を上乗せすることができます。
例えば主契約が、日額5,000円・日数60日だった場合、三大疾病特約で日額5,000円にしておけば、もしもがんにかかって入院した場合は日額10,000円を受け取れるということです。
他にもがん入院治療後の通院を日額で補償する「がん通院特約」、がんと診断されたときに一時金を受け取れる「がん診断特約」、女性特有の病気を補償する「女性疾病特約」などさまざまな特約が用意されています。自分が病気になったときにどういう補償が必要かをよく見極めて加入したいですね。
就職したら医療保険を!
何歳から加入するにしても「今」が一番お得になる医療保険ですが、ひとつの目安として就職するときに加入するというのがあります。2022年4月1日からは18歳が成人となることが決定していますので、高卒で就職する場合でもすでに成人として扱われることになります。ですから、医療保険への加入は、後見人が不要になり、本人のみの意思で可能になるのです。
10代後半から20代前半でしたら月々の保険料はそれほど大きくはなりません。予算内で入院日額などの補償を大きくすることも可能でしょう。最初から全部の補償をつけなくても、定期的に保険内容を見直すことで、今の自分に最適な保険にしていくことができます。
20代では主に怪我や事故などに備えて入院日額を高めに設定しておく。
30代では生活習慣病対策として、日額を減らして特約を追加する。
40代ではがんの備えをするために、がん関係の特約をつける。
医療保険は年齢で保険料が上がりますので、前述のように10年先の自分を念頭に置いて見直しをするといいようです。
未来の病気に備えて、自分にマッチした医療保険を選ぼう
医療保険は、人生において必ず使う機会が来る保険になってきています。自分の家系はどういう病気にかかりやすい傾向にあるか、入院したときにどのくらいのお金が必要か。未来の病気に備えて必要な補償をしっかり見極めて、自分にマッチした医療保険を選ぶようにしたいものですね。
■プロフィール
清水みちよ
学生時代にアジア滞在中、現地で感染症を患い生死をさまよう。奇跡的に生還するも保険の大切さを痛感し、卒業後は保険の代理店窓口等で働く。趣味は懲りずにアジアの発展途上国を訪れて刺激をもらうこと。犬好きのアラフォー女子。
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