
自動車保険の名義変更もお忘れなく!車を譲るとき確認すべきこと
自動車保険で使われる名義には契約者、記名被保険者、車両保有者の3種類があり、何かしらの事情でいずれかの名義変更が必要になることもあります。そこで今回は自動車保険の名義変更に関する基本的なことを中心に説明します。名義変更が必要になった際に、この記事が手続きの参考になれば幸いです。なお、ここではあくまでも「個人から個人に名義変更する」という話に限ります。
本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
- 4644
- 7
- 0
-
いいね
-
クリップ
自動車保険の名義変更が必要になるタイミングとは?
そもそも自動車保険の名義は3つあり、それぞれで対象としている人が違っています。そこで名義の種類を説明しつつ、どういったタイミングで名義変更をすべきか見ていきましょう。
自動車保険の名義には3つの種類がある
自動車保険で使われる名義には保険契約者、記名被保険者、車両保有者の3つがあります。「どの名義を変更するのか」で話が変わるので、それぞれの違いを理解しておきましょう。
●保険契約者:保険会社と保険契約を結んでいる人で、保険料を支払っている人
●記名被保険者:主に自動車を運転している人で、保険によって補償されている人
●車両保有者:自動車を所有している人で、車検証の「所有者」欄に書かれている人
なお、保険契約者と記名被保険者は同じ人でなくても大丈夫です。そのため、「契約者を自分にしたままで、被保険者だけを配偶者や子どもにする」なんてこともできます。もし「記名被保険者」に変更がある場合は、しっかりと変更手続きを行うようにしてください。
名義変更のタイミングについて
名義変更が必要になる主なタイミングとしては、「自動車を譲渡するとき」が挙げられます。このように車検証の名義変更が発生する場合には、忘れずに自動車保険の名義変更も行いましょう。もし変更しないまま事故に遭ったりでもしたら、補償が受けられない可能性もあります。
また、結婚などで苗字が変わる場合も、自動車保険の名義変更が必要です。そのほか、契約者や記名被保険者が亡くなった場合にも、名義変更や解約手続きを行わなければなりません。「保険料を支払う人」や「主に車を運転する人」が変わったら、適宜、名義変更を行いましょう。
自動車保険の名義変更をするメリットとは?
自動車保険の名義変更をするメリットには、例えば以下のようなことが挙げられます。
●万が一の際にもしっかりと補償してもらえる
●今までの等級を引き継ぐことができる(=保険料が安くなる可能性がある)
こうしたことがあるため、自動車を譲る際にはきちんと名義変更をする必要があります。それではこのメリットのうち「等級を引き継げる」ことに関して、さらに詳しく説明していきます。
名義変更をすることで今までの等級を引き継げる
自動車保険の名義変更をする最大のメリットは「ノンフリート等級を引き継げる」ということです。この等級とは「保険料の決めるためのランク」のことで、保険を使う事故を起こさなければ毎年1つずつランクアップします。つまり、高い等級を引き継ぐことで、保険料を安くできます。
なお、等級の引き継ぎには一定の条件を満たす必要があります。このことは後ほど詳しく説明しますので、気になる方は先にそちらをお読みいただければと思います。
等級が5級以下だと保険料が高くなるので注意
ただし、今までの等級が5級以下の場合は、保険料が高くなってしまうので注意が必要です。これはノンフリート等級制度では、初めて自動車保険を契約すると「6級から始まる」というルールになっているからです。そのため、名義変更前には必ず現在の等級を確認しましょう。
自動車保険の名義変更をするための手続き
それでは自動車保険の名義変更をするにはどうしたらいいのでしょうか?実際に名義変更が必要になった場合の手続きや必要書類、注意点などを説明します。
名義変更はたった2ステップで完了する
名義変更の手順はいたって簡単で、「保険会社に連絡を入れる」「申請書類を返送する」の2ステップで完了します。それぞれについて確認しておきましょう。
●ステップ1:まずは保険会社に電話連絡を入れる
保険契約者や記名被保険者の名義変更をしたい場合は、まず契約している保険会社に連絡する必要があります。連絡はウェブ上やメールでは対応してもらえないこともあるため、担当窓口に電話を掛けましょう。連絡先については、ホームページなどから確認できます。
なお、契約内容の変更手続きは、原則として「契約者本人」だけしかできません。そのため、必ず契約者の方が保険会社に連絡を入れるようにしてください。場合によっては「本人であることの確認」が行われることもあります。
●ステップ2:申請書類に必要事項を記入して、保険会社に返送する
保険会社に連絡を入れると、その後、「変更届出書」などの申請書類が送られてきます。その書類に必要事項を記入し、捺印をしたうえで、返送すれば手続きは完了となります。なお、必要に応じて、確認書類も送付する必要があるのでしっかりと確認しましょう。
名義変更の際に提出する主な必要書類
名義変更のパターンはさまざまあって、その変更内容によって必要書類などは異なります。ただ、基本的には事実関係を証明する書類と名義変更の申請書類を提出する必要があります。
●事実関係を証明する書類:戸籍謄本や除籍謄本、車検証、保険証券など
●名義変更の申請書類:変更届出書など
なお、一人ひとりで状況などが異なるため、分からないことがあれば保険会社の窓口・担当者に確認をとるといいでしょう。どうしたらいいかなどをていねいに教えてもらえると思います。
名義変更にあたっての注意点
自動車保険の名義変更をすることで「等級を引き継げる」という内容はすでに説明しました。ただし、等級を引き継ぐことができるのは、以下のいずれかに当てはまる方に限られます。
●記名被保険者の配偶者(同居・別居は問われません)
●記名被保険者と同居している親族
●記名被保険者の配偶者と同居している親族
このことから分かる通りで、基本的には配偶者とそのほかの親族でなければ等級の引き継ぎはできません。ただし、親族に名義変更する場合は同居していることが必要です。仮に子どもが独立して、一緒に暮らしていないような場合には、引き継ぎできないので注意してください。
自動車保険の名義変更、わからないことがあれば問い合わせてもOK
自動車保険の名義変更は頻繁に起こるものではありませんが、もし主な運転者が変わるような出来事があれば早めに名義変更を行いましょう。なお、自動車保険の名義には保険契約者、記名被保険者、車両保有者の3つがあるので、間違わずに変更することが大切です。もし分からないことがあれば、契約している保険会社に問い合わせるようにしましょう。
プロフィール
吉田昌弘
はじめまして、フリーライター・編集者の吉田です。普段は税金や医療などの記事を執筆しています。保険に関しては「毎月1万円分でいいから加入すべき」と考えています。保有資格はFP3級、応用情報技術者など。
- 4644
- 7
-
いいね
-
クリップ
あなたにおすすめ
関連キーワード
関連アイデア
-
記名被保険者の変更で安くなる!自動車保険の保険料LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
納車前に知っておきたい、納車日と自動車保険を契約するタイミングLIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
火災保険の保険金が支払われるのはいつ?火災保険の支払いまでの流れを解説【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
火災保険を名義変更するには?名義変更が必要なケースや名義変更の注意点【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
等級はそのままで自動車保険を再契約!中断証明書の使い方LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
自動車保険の等級継承とは?等級継承の条件や家族への引き継ぎLIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
医療保険を途中で解約するとどんなペナルティが課されるの?LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
火災保険が満期になったら?満期返戻金の手続きと保険の見直しに関して解説【専門家監修】LIMIA 住まい部
-
自動車保険の満期切れで事故を起こしたらどうなる?対処法を解説LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
医療保険の受取人は誰でもいいの?どうやって決める?LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
【専門家監修】地震保険の契約期間について!地震保険だけ解約することはできる?LIMIA 住まい部
-
無事故で保険料が返ってくる?自動車保険の無事故返戻金について解説LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
医療保険でタクシー代は支給される?保障されるもの、されないものを知ろうLIMIA 暮らしのお役立ち情報部