
医療保険は高血圧でも加入できる?民間の医療保険を検討するときに知っておきたいこと
久しぶりに友人と会ったときには、さまざまな昔話で盛り上がるもの。現在のお互いの近況について情報交換を行うと、健康面についても話に出てくることがあります。健康診断の数値などを話し合っていると、いままで健康だと思っていた人も、実は数値が悪かったなんていう話も聞きます。
「血圧の数値が高くて、医療保険に入るのに苦労した」と話を聞くと、高血圧というワードに、ドキっとする方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、高血圧気味の方が医療保険を検討するときに、知っておきたいことについてご紹介していきます。
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高血圧だと、医療保険に加入しにくいの?
血圧とは、体中に流れている血液が、血管を通るときにかかる圧力のことを指します。基本的に自分の意思でコントロールすることは難しく、運動をしているときや休んでいるときなど、状況に応じて常に変化しています。
血圧は、健康診断や病院の待合室などにある血圧測定器で数値を確認できます。「上の血圧が140ミリ以上、下の血圧が90ミリ以上」であれば、いわゆる高血圧です。ただし、自宅で計測する場合は外的ストレスがなく血圧が下がる傾向にあるため、「上の血圧が135ミリ以上、下の血圧が85ミリ以上」であれば高血圧であると判断できます。
高血圧の状態が続くと、動脈(心臓から体全身に血液を運ぶ血管)がダメージを受けて硬くなり、血液をスムーズに送ることができず、血管が破けたり詰まったりする可能性があります。また、血管の内側に粥腫(じゅくしゅ)やプラークと呼ばれるこぶができることがあります。プラークが破けると血栓と呼ばれる血の塊ができ、血管が詰まったりして、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因にもなります。「ちょっと血圧が高いくらいで…」と安易に考えず、できるだけ数値を下げるよう工夫していくことが望ましいです。
現代においては、偏った食生活、運動不足、喫煙、飲酒、ストレスなどさまざまな要因が重なって高血圧になる人が多く、日本国内では約3千万人の高血圧患者がいると言われています。
ですが、高血圧だからといって必ずしも医療保険に入れないというわけではありません。ただし、医療保険に入れるかは入れないかは、保険会社の規定によって異なり、高血圧の数値によっても変わってきます。
高血圧の治療経験の有無で保険加入が左右される場合もありますし、以前の治療からの年月、薬の有無などによって判断されるケースもあるようです。とにかく、医療保険の加入時に症状が軽いに越したことはありません。改善できる部分から改善して、血圧の数値を意識していきましょう。
高血圧だと、なぜ医療保険の加入が難しいの?
すべての保険にいえることですが、保険は、相互扶助という精神のもとに運営されています。この相互扶助というのは、ひとつの組織や団体の構成員同士がお互いに助け合うことを表します。
保険に加入するということは、その団体の一員となるために、約束事を取り決めて構成員となることです。団体は取り決めた約束に従って、ひとつのお財布に構成員同士で少しずつお金を出し合って貯蓄します。そして所定の状態になった人に保険金・給付金というかたちで、貯蓄したお財布からお金を渡すという仕組みを取っています。
医療保険というのは、病気やケガによって入院・手術などをした場合にお金を渡す仕組みです。既に病気の人や病気の予備軍の人は、健康な人よりも病気・ケガが発生するリスクが高いため、すんなりと構成員にはしてくれません。
高血圧も例外ではなく、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞・その他の合併症の可能性を考えると、保険会社としては健康な人と同じ条件で加入させるわけにはいかないのです。ただし、高血圧については約3千万人の患者がいるとされているので、全員を断ってしまっては構成員が増えていきません。
そこで、比較的軽症である場合や、薬で数値をコントロールしている人に関しては加入を認めている会社が多くあります。症状によっては健康な人と同じ条件で加入できたり、健康な人より少し割り増しした保険料で加入できたりする場合など、保険会社の取り決めによってこのお財布の扱い方が異なります。
最近では、持病を持っている人でも加入できる医療保険と銘打って、健康体な人から集めたお金を入れるお財布と、完全に分けている医療保険もできています。一昔前と比べると、ずいぶん医療保険に加入しやすくなったと言えるでしょう。詳しくは保険代理店やエージェントと相談しながら、希望に沿った保険会社を選んでいきましょう。
高血圧と診断されたからといって、医療保険に入れないわけではない
では、実際に高血圧と診断された場合にはどうすればいいのでしょう。健康診断で高血圧と診断されたからといって、医療保険に加入できないというわけではありません。しかし加入条件が保険会社によって異なるため、医療保険に入れる基準を満たせるよう、まずは生活改善を心がけてください。数値が高い場合には服薬をすすめられますので、処方に従って忘れず服薬しましょう。
高血圧は生活習慣病の一種なので、習慣を少しずつ変化させることで改善に向かう可能性が高いです。大切なのは、「現状の生活が体に良くない」と認識すること。この認識が改善へのきっかけになります。
そして、高血圧でも標準の条件で医療保険を受けられるかという点については、高血圧の具合にも左右され、これも保険会社によりけりです。ただし保険の仕組み上、健康になればなるほど保険料は抑えられる傾向にあります。その点は覚えておき、血圧を下げることを心がけましょう。
高血圧でも医療保険の検討は可能!
高血圧などの生活習慣病は、日々の生活から体に負担がかかっていることが原因で引き起こされます。生活習慣を改善することで保険料は安くできるので、そのぶん将来の積立に回すことができます。みなさんもこれを機に、家計のキャッシュフローの改善も視野に入れて、生活習慣を意識してみてはいかがでしょうか。
プロフィール
松田 俊一
通信インフラ設計会社、インターネット通販会社を経て、2010年より保険代理店FPとして勤務。個人・法人を問わずリスクマネジメント、福利厚生、資産形成、資産運用について相談・提案を行っています。お金にまつわるさまざまな悩みの相談役になれるよう、社会的使命を持って自己研鑽に努めています。
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