その生命保険、実は損してる!?見直したい「共働きの保険の入り方」

何かあったときに私たちの助けとなる生命保険ですが、「生命保険に入らなきゃ」と思いつつも、「とりあえず」で入っている方も多いのでは? 今回は、夫婦共働きを想定したベストな生命保険の入りかたをご紹介します。いま共働きしているあなたも、必要のない保険に加入しているかもしれません。ぜひ、この機会に見直してみてください。

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知らずに加入してる!? 共働き夫婦の無駄な保険とは

「生命保険に加入していれば安心」という気持ちから、営業マンに勧められるとおりに保険に加入してしまったり、独身の頃に入ったまま見直しをせず、解約や変更をしないまま加入し続けてしまっていたりする人は多いのではないでしょうか。

住宅の購入費や子どもが産まれてからの教育費について考えるときは家計を見直しますが、そのときが来るまではほったらかし、という状態になりがちです。やっと家計を見つめなおしたら、実は重複して保険に加入していた、と気付く人が少なくありません。

こういった無駄を削ることで、その分を教育費や老後の貯金にあてることができます。将来のためにも、少しでも無駄を削るように自分たちの保険を見直してみませんか?

保険に加入する目的とはなんでしょうか。改めて一度考えてみましょう。

何かトラブルや事故が起きたときに、1番困るのはお金のことです。個人の収入や貯蓄だけでは限度がありますよね。そのカバーしきれないお金を補うために加入するのが、保険の本来の目的です。逆に言えば、自分で補えるものや不要なものには加入する必要がないということです。

例えば、夫婦共働きで子どもがいない場合には、最低限の死亡保障で十分です。「もしものことがあったら不安だから」といって、高額な手厚い死亡保障は必要ありません。

共働きで、お互いに生活していけるくらいの収入があれば、無理に加入することはないのです。さらに、葬式代やお墓代などを貯蓄で補うことができれば、最低限の死亡保障に加入する必要もないでしょう。

では反対に、共働き夫婦が入るべき生命保険にはどんなものがあるのでしょうか?

状況別に検討してみよう! ベストな生命保険の選び方 

共働きとひとことで言っても、家庭によって状況はさまざまです。子どもの有無や、収入の安定度などを考慮しなければなりません。それぞれの状況や家庭の事情に合わせた生命保険を見ていきましょう。

●子どものためにも「死亡保険」に加入するべき
子どもがいる共働きの夫婦が検討するべき保険が「死亡保険」です。子どもができたら、まずは教育費のことを考えましょう。

幼稚園から大学まですべて公立に進学するという一番安いパターンでも、約1,000万円の教育費がかかるとされています。高校まで公立で、大学から私立に行くと約1,400万、すべて私立だと約2,000万円を超えるほどです。

この金額を鑑みて、夫婦どちらかに万が一のことがあった場合、教育費をひとりで払っていけるでしょうか。

もしも、夫婦の収入の差に開きがあり、残されたほうが生活していけなくなってしまう場合には、収入の担い手が手厚い死亡保険に加入することをオススメします。

しかし、夫婦のどちらも収入が安定しており、万が一のことがあっても生活できるならば、高額な死亡保険に加入する必要はないでしょう。葬儀代などにかかる200万〜300万程度の死亡保険を準備しておくだけで十分です。

●子どもがいない場合は「医療保険」で十分
子どもがいない場合は、高額な死亡保険に加入する必要はありません。夫婦2人でお互いに収入があれば、一方が残されてしまっても生活には支障をきたさないからです。死亡保険をまったく検討する必要がないわけではありませんが、医療保険を中心に考えていけば十分でしょう。

共働き夫婦にとって、生命保険以外にも役立つ保険とは?

生命保険以外にも保険の種類はさまざまあります。共働き夫婦にとって役立つ保険をご紹介します。

●ばかにならない治療費の備えに「医療保険」
医療保険に加入していれば、病気やケガによる治療費を補うことができます。もし入院が必要になった場合は、1日5,000円〜10,000円、手術の場合は50,000円〜100,000円の給付金を受け取ることが可能です。さらには、三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)になったときにも保障される特約をつけることもできますよ。

●病気やケガによる長期的な収入減に備えての「就業不能保険」
病気やケガをしてしまうと、治療中に働けなくなることもあるでしょう。そうなれば当然、収入も減ってしまいます。就業不能保険とは、そのような事態に備えておくための保険です。

就業不能保険に加入しなくても、会社員であれば傷病手当金を受け取ることができますし、医療保険に加入していればその分で対応することができます。

しかし、傷病手当金を受け取れるのは最長で1年半の期間、医療保険の保険金はおよそ1年程度の期間です。もしこの期間以上に働けない状態が続いてしまうと収入に響いてしまい、家族の生活に影響が出てしまうということもありえます。

就業不能保険は病気やケガによる長期的な収入源をカバーするための保険なので、働けない状態が続く限りは毎月、給付金を受け取ることができます。ただし、60歳や65歳で保障期間満了となることが多いので確認しておきましょう。

誰にも「病気やケガを絶対しない」という保証はありませんので、いざというときのために医療保険と就業不能保険に加入しておくと安心です。

共働き夫婦はライフステージの変化のたびに生命保険の見直しを

共働き夫婦にとっての無駄な保険、役に立つ保険をご紹介しました。生命保険は、むやみに加入するものではありません。加入を検討するときは、何かあったときに経済面で困る人がいるのかどうかで判断するといいでしょう。また、結婚や出産、住宅購入時期などでライフステージが変化するたびに見直すことも大切です。

生命保険にはさまざまな種類があるため、自分たちにとってどんな選択をすることがベストなのかを判断するのは難しいもの。そんなときはファイナンシャルプランナーに相談したり、セミナーに参加してみたりしましょう。

「無駄に払っていた分を貯蓄に回せたのに!」「あの保険に入っておけばよかった」とのちのち後悔しないためにも、ぜひこの機会にご夫婦で話し合ってみてはいかがでしょうか。

プロフィール

川添典子
元ハウスメーカーの営業職として、5年間勤務。前職の経験を活かして、暮らしやお金、不動産に関するライターとして役立つ知識をお届けしています。得意分野は、不動産・住宅ローン・税金・住宅に関することです。ファイナンシャルプランナー2級と住宅ローンアドバイザーの資格を保有。

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