これで疑問解決!?生命保険は定期保険にした方がお得なの?

生命保険への加入を検討するとき、「終身保険よりも保険料が安いから、定期保険にした!」という方も多いと思います。生命保険は定期保険にした方が本当にお得なのでしょうか。定期保険の概要を確認してメリット・デメリットを踏まえ、定期保険の活用方法を考えてみましょう。

本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています

  • 2571
  • 6
  • 0
  • いいね
  • クリップ

生命保険の定期保険とは何?

定期保険とは、一定の期間だけ保障を受けることができる生命保険です。保険期間(保障を受けられる期間)に死亡したとき、高度障害となったときに保険金を受け取ることができます。なお、満期保険金はありません。定期保険は、基本的には貯蓄性を有していない(長期定期保険の場合は貯蓄性を有していることもある)、いわゆる掛け捨てタイプの保険です。そのため、終身保険など貯蓄性を有している保険と比べると保険料が割安になっています。

定期保険は以下のような分類をすることができます。

【保険期間による分類】
定期保険には「更新型」と「全期型」があります。更新型は、10年や15年といった比較的短い保険期間の定期保険で、保険期間満了時に自動更新していくタイプのものをいいます。このとき、保険料が更新時の年齢で再計算されるため、同内容で更新すると高くなります。

また、全期型は30年や40年などのまとまった期間や60歳など一定年齢までの期間といった比較的長い保険期間の定期保険で、更新がないタイプのものをいいます。保険期間中の保険料はいずれも一定です。

【保険金額による分類】
定期保険には、保険金額が一定の「定額型」のほか、保険期間中に一定割合で保険金額が増加していく「逓増型」(主に法人向けで、節税・退職金の準備・事業継承対策に適する)、保険期間中に一定割合で保険金額が減少していく「逓減型」(主に個人向けで、必要保障額の減少に合わせることができる。収入保障保険も逓減型のひとつ)があり、細かなニーズに合わせることもできます。逓増型も逓減型も、定額型と同様に保険期間中の保険料は一定です。

定期保険のメリット・デメリット

定期保険のメリット・デメリットを整理しておきましょう。

定期保険のメリットには、保険料が割安であることが挙げられます。また、以下の事例のように一定期間だけ大きな保障が必要な時に効率的に保障を準備することができるのもメリットといえるでしょう。

●大きな保障が必要となる例
・フルタイムで働いている奥様が子育てに専念される時期
・お子様が独立するまでの教育費への備え
・返済に住宅ローン契約者ではない奥様の収入も充てている場合の住宅ローン期間

逓減型定期保険の一種である、収入保障保険(死亡保険金を一時金で受け取るのではなく、原則として月々定額で受け取るタイプの定期保険)で保障を準備することで、年々減少する必要保障額の推移(※)に合わせて、さらに効率的に保障を準備することもできます。

逆に定期保険のデメリットは、一定期間しか保障を受けられないということでしょう。また貯蓄性がないため、保険期間の途中で生命保険を解約しても、解約返戻金が全くないか、あったとしても極めて少ない金額しか望めないこともあります。ただし、保険期間が90歳満了など非常に長期にわたる場合には解約返戻金が受け取ることができる定期保険もあります。

※必要保障額の推移
必要保障額とは、現在もし家族が亡くなった場合に、遺族の生活費や教育費として必要になるお金の総額のことをいいます。必要保障額を算出した時点から1年が経過すると、その1年分の遺族の生活費等の金額は考える必要がありません。つまり必要保障額は年々減少していくことが一般的です。

定期保険以外にはどんな生命保険のカタチがあるの?

生命保険には、大きく分けて定期保険以外に終身保険と養老保険があります。それぞれの特徴を比較しておきましょう。

終身保険は、一生涯保障を受けられる生命保険です。終身保険には貯蓄性があるので、解約返戻金を受け取ることもできます。そのため、一定期間のみの保障で解約返戻金がない定期保険と比較すると保険料が割高になるわけです。終身保険は、終身時まで保障を受けられるという特徴を使って保険金を葬祭費用や相続税の納税資金などに活用できるほか、貯蓄性を活かして老後資金などの資金準備に活用することもできます。

また、終身保険よりもさらに保険料が割高となるのは養老保険です。養老保険は生死混合保険ともいわれるように、一定期間のみの保障ではありますが、保険期間中に死亡した場合には死亡保険金を受け取ることができるだけでなく、保険期間満了時に満期保険金を受け取ることができます。この貯蓄性を活かして、老後資金等の資金準備に活用することもできます。

状況に合わせて定期保険以外の生命保険も検討しよう

「終身保険は貯蓄性があるから、掛け捨ての定期保険よりも良い」「定期保険は保険料が割安だからお得」といった表面的な評価しかできていない人は少なくありません。しかし、定期保険、終身保険、養老保険ともにそれぞれ一長一短であり、どの保険種類が優れているというものではないのです。

生命保険で備えておきたい事象に合わせて、定期保険、終身保険、養老保険を組み合わせていくことが大切です。定期保険は、単に保険料が割安であるだけでなく、ニーズに合わせた柔軟な設計ができる生命保険です。定期保険の特徴とメリット・デメリットを踏まえて、賢く生命保険を選んでいきたいものですね。

プロフィール

キムラミキ
株式会社ラフデッサン代表取締役。外資系生名保険会社での営業経験を経て、FPとして独立。保険代理店のスタッフ指導を行うなど企業アドバイザリー業務に携わる他、保険や住宅ローンなど身近なお金についての執筆、講演も多数行っている。

  • 2571
  • 6
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

関連アイデア

カテゴリ

このアイデアを投稿したユーザー

暮らしに関するお役立ち情報お届けします。節約や子育て術、家事全般、お掃除や収納の詳しいテクニック、ペットとの快適な暮らしのヒントなど、生活に役立つ情報を見つけて…

LIMIA 暮らしのお役立ち情報部さんの他のアイデア

生活の知恵のデイリーランキング

おすすめのアイデア