
【LIMIA歳時記】6月は「水無月」。雨降りの季節が訪れます
6月の陰暦は「水無月」。でも雨がちな季節なのになぜ……? と思いませんか? 実は陰暦6月は陽暦、つまり今の暦では7月頃に当たるのです。水無月は別名、風待月とも青水無月ともいいます。ステキですね。「LIMIA歳時記」では、季語とそれにまつわるストーリーを月に1回ご紹介しています。
本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
- 2935
- 7
- 0
-
いいね
-
クリップ
古代日本語では「青」ははっきしりしない色のこと
雨が多い季節になりましたね。
「梅雨(つゆ)」は夏の季語なのですが、梅の実が熟する季節に降るので「梅雨(ばいう)」、湿度が多く黴(かび)を生じやすいので「黴の雨」として「黴雨(ばいう)」とも書きます。
梅雨の時期の高い湿度と長い雨は日本特有のもので、『源氏物語』の昔から日本の文学に大きな影響を与えてきたといわれています。
「梅雨」のことを「青梅雨」ともいいますが、ところで、みなさんは、古代の日本語の色の名はいくつあったと思いますか?
答えは4つ。古代日本語にある色は「赤」「黒」「白」「青」のみです。
赤は夜が明けて明るくなるという意味の「明け」「明るい」から転じた「明るさ」をあらわす言葉。黒は「(日が)暮れる」「暗い」が転じた「暗さ」をあらわす言葉。
白は「知る」「印(しるし)」が転じて、はっきりした様子を表す言葉。そして青は、植物の「藍」から転じた、はっきりしない様子のことだったそうです。いかにも今の季節の空の色のようです。「青梅雨」という言葉にも納得できますね。
気分が滅入りがちな季節ですが、雨もまた風情のあるもの、と、古代の人に思いを馳せてみるのもいいかもしれません。
【今月の一句】
ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき 桂信子
●文 如月サラ(きさらぎさら)
エディター、俳人。(株)マガジンハウスで『anan』『Hanako』などの編集者を経て独立。現在、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程にて女性のエンパワーメントについて研究中。
●イラスト アネタイヨシコ
▼「LIMIA歳時記」ほかの記事も読む♪▼

- 2935
- 7
-
いいね
-
クリップ
あなたにおすすめ
関連キーワード
関連アイデア
-
鯉のぼりを飾る意味とは?色の由来もわかりやすく解説LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
忙しいからこそ覚えておきたい「いつかはずっといつか」という言葉LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
知ってる?ギャベに描かれている模様の意味。ひらた家具店
-
クリスマスの起源が気になる!日本と外国の違いはあるの?LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
万年青(おもと)の上手な育て方LIMIA インテリア部
-
法事と法要の違いって?一般的には何回忌までやるべき?知っておきたい、法事の必要性LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
秋の季節の飾り付け「室礼(しつらい)」を勉強してみようLIMIA インテリア部
-
【メリット】夜の夫婦生活は熟年になっても続けた方がいい理由LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
月桂樹(ローリエ)は生垣や庭木におすすめ!意味や育て方、害虫の対処法を解説LIMIA インテリア部
-
懐かしい遊びやゲームがたくさん♪今話題のおすすめアナログゲーム11選LIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
雛人形の正しい飾り方と並べ方|関東と関西での初節句・お祝い金の違いLIMIA 暮らしのお役立ち情報部
-
ひな祭りの正しい祝い方とは?由来とともに解説LIMIA編集部
-
カラフルな花が魅力のカランコエ。花を長く楽しむ育て方LIMIA インテリア部