
カンタン貯金術でお金を貯めよう!貯金が苦手でも始められる方法とお金の知識
貯金が苦手でなかなかお金が貯まらず、あきらめてしまう方は多いのではないでしょうか。今回は、苦手意識を持っている方にぴったりなカンタン貯金術をご紹介していきます。普段のお金のやりくりでちょっとした部分を気をつけるだけで驚くほど貯金が上手に!? 「収入アップの見込みはない!」とあきらめずに、ぜひ貯金術を駆使して貯金の成功を目指しましょう。
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貯金ってやっぱり大切! では、どのくらいの金額を目指せばいいの?
貯金はあるに越したことはない。わかってはいるものの、いくら貯めればよいのか、そもそも自分と同じくらいの年代や年収の人にどれくらいの貯蓄があるのか、気になりますよね。そこでまずは平均貯蓄額を総務省統計局が毎年5月に発表している「家計調査報告」からみていきましょう。
「家計調査報告」によると、2人以上の世帯における2015年の平均貯蓄額は18,050,000円。これは、通貨預貯金や定期預貯金のみではなく、生命保険や有価証券などの金融資産も加えた金額です。貯蓄額ごとの世帯分布図を見てみると、全体の約7割は平均貯蓄額を下回っています。つまり、貯蓄額が多い一部の富裕層が全体の平均値を押し上げているかたちとなっているのです。
そう、ここで参考にしたい金融資産の“平均値”は、テストの平均点のように必ずしも全体のおおよその真ん中の値に近くなるわけではないということ。そこで参考にしたのいのが“中央値”です。
金融資産の“中央値”とは?
中央値とは、小さい値、あるいは、大きい値から順に並べたときに、ぴったり真ん中にくる値のことを指します。2015年の家計調査報告でいえば、平均貯蓄額は18,050,000円ですが、貯蓄額の中央値は10,540,000円となっており、大きな差があることが分かります。
さらに、また、総務省統計局が発表している分布図には貯蓄額が0の世帯は含まれておらず、「貯蓄していない」と答えた世帯を含めると、中央値の金額は9,970,000円とさらに低くなります。貯蓄がない世帯を除く全体の11.1%は1,000,000円未満の貯蓄額であり、ほとんど貯蓄をしていない世帯やまったく貯蓄をしていない世帯が一定数あることも、考慮に入れる必要があるでしょう。
このように、分布図から考えると、貯蓄がない世帯を除く全体の約半数は貯蓄額が10,000,000万円以下ですから、10,540,000円の中央値のほうが現実的。金融資産を評価するうえでは、平均値よりも中央値のほうが、より実際に即していると考えることができますね。
●年代別に見る貯蓄額
次に参考にしたいのが2人以上世帯における年代別の貯蓄額です。
<年代別平均貯蓄現在高>
・40歳未満 6,080,000円
・40歳以上50歳未満 10,240,000円
・50歳以上60歳未満 17,510,000円
・60歳以上70歳未満 24,020,000円
・70歳以上 23,890,000円
このように、40代のうちに10,000,000円には到達しておくように貯蓄計画を立てることが、ポイントになるといえそうです。ただし、未決済の住宅ローンのような負債がある場合は貯蓄から差し引かれることになるため、実質的な貯蓄額はさらに下回ることになります。これを「純貯蓄額」と言います。40代未満ともなれば、住宅ローンに加え、子どもの教育費などがかかるため、貯蓄になかなか回せないというのが本音。事実、年代別平均純貯蓄(負債がある世帯のみ)を見ると次のような結果に。
<年代別平均純貯蓄(負債がある世帯のみ)>
・40歳未満 -12,680,000円
・40歳以上50歳未満 -7,930,000円
・50歳以上60歳未満 1,430,000円
・60歳以上 9,460,000円
住宅ローンを完済し、子どもにかかる費用が落ち着く50代以上になれば純貯蓄額も増えていく傾向にあります。とはいえ、老後の資金準備といった負担が40代・50代で一気に重くのしかかってくる傾向にあるいまの時代。20代・30代のうちから、将来を見据えて貯金をしていくことが重要と言えるのではないでしょうか。
▼詳しい平均貯蓄額についての記事はこちら▼

貯金を開始する際に身につけたい習慣
住宅ローンや教育費など、今は貯蓄よりも出費の方が大きいの仕方のないこと。悲観的になるよりも将来に備えて今から「貯蓄をする習慣」を身につけておくことが大切です。でも、これまで貯金をしてこなかった人がいざトライしてみてもなかなか思うように貯金額は増えない問うもの。そこでここでは、貯金ができる人に学ぶ貯金術を伝授しましょう!
●貯金額を先取りする
お金がなかなか貯まらない人の貯金術に多いのは「毎月の余ったお金を貯金に充てる」という方法。毎月「今月は貯金に回したいから無駄使いをしないようにしよう!」と決めても、手元にあるとつい、使ってしまいますよね。そこでおすすめなのが、「貯金額の先取り」です。給料が入った時点で貯金額を差し引き、残ったお金で1ヶ月の生活をやりくりするところからはじめてみましょう。給料から自動的に一定金額が引かれ貯蓄される、会社の「財形貯蓄」や銀行やネットバンクの自動積み立てを活用しましょう。
●少ない金額からはじめよう
貯金を増やす秘訣のひとつが「継続していく」ということです。「今日から貯金をはじめるぞ!」と決めたはいいけれど、いきなり5万円、10万円といった大きな金額を貯めようとすると生活に支障が出てしまうのは否めません。たとえ貯金額を先取りしたとしても、生活費が足りなくなれば結局は貯金を切り崩して生活することになるからです。
そこで大切なのが、はじめは生活に支障のない範囲で貯金額を設定すること。目安は収入の1~1.5割程度だと言われていますが、今まで貯金が続かなかった人は3,000円や5,000円といった継続しやすい金額からスタートするのがおすすめ。慣れてきて毎月の貯金が習慣化してきたら、少しずつ金額を上げてみましょう。
●貯金の目的を明確にしよう
貯金額を増やすためには、コツコツと継続していくことが大切とお伝えしましたが、目的もなく続けることは難しいですよね。子どもの学費、家族旅行、車を購入するなど、貯金もダイエットと同じように、目的を明確にすることでモチベーションが上がりますよ。「お金があったほうが、将来が安心」と、具体的な目的がない場合は、貯金の目標金額を設定しましょう。
●家計の支出を把握し、無駄を見直そう
毎月一定のお金を貯めるためには、給料から貯金額を差し引いたお金でいかに生活費をやりくりしていくがポイントになります。そのために、何にいくらのお金を使っているのか確認し、無駄な出費をできるだけ減らしていくようにしましょう。
具体的には「外食を減らす」「無料通話アプリを活用して通信費を抑える」「ライフスタイルに合わせて保険の契約プランを見直す」「使わない家電製品のプラグを抜く」「給湯器のスイッチをこまめに切る」など。この小さな積み重ねこそが貯金を増やすことへの第一歩! 家計の支出を把握するため、毎月の水道光熱費、通信費、保険料、レシートなどの明細に目を通す習慣をつけることも大切です。
●クレジットカードを整理する
クレジットカードは、現金が手元から減る感覚がないため、使い方によっては収入を超える大きな支出になってしまうことも珍しくありません。クレジットカードは1枚、多くても2枚のカードに支払いをまとめ、支出の把握を心がけましょう。
▼詳しいお金が貯まる習慣についての記事はこちら▼
このように、貯金額を増やすことに大切な習慣のうち、大きな結果につながるのが固定費の削減です。家賃、保険料、光熱費は毎月必要な経費のため、ほぼ、固定で生活費から引かれますよね。これらの固定費を減らすことができれば貯蓄にまわすことができるお金も増えるはず! それぞれの削減テクニックをご紹介しましょう。
固定費の削減①:家賃もしくは住居費
家計の1ヶ月の支出を見ると、「家賃」または「住宅ローン」の支払いが大きな割合を占めているという方が多いのではないでしょうか。毎月決まっているから削減は無理! と思われがちですが、長い目で考えるなら思い切って行動を起こすことも大切です。
●今よりも家賃が低い家へ引っ越す
一般的に家賃の目安は収入(毎月の給料から保険料や税金などを差し引いた手取りの金額)の約3割だといわれています。しかし、毎月一定額を貯金に回したいなら、収入の2.5割程度で考えるのがベスト。現在これより高い家賃の家に住んでいるならば、引っ越しを検討するのも選択肢のひとつです。新築や人気の沿線にこだわらず、妥協できるポイントで探せば今より家賃が低い物件がきっと見つかるはず!
●「繰り上げ返済」で利息の支払い額を減らす
住宅ローンの場合はボーナスなどを利用し、より多くの元金を早い段階で支払位、利息の支払額を減らす「繰り上げ返済」を検討してみましょう。ただし、ローンが安くなるからと無計画に繰り上げ返済を行うのは逆効果。繰り上げ返済に充てるために生活費を削っていては、貯金どころではなくなります。ボーナスや賞与などの収入も、すべてを繰り上げ返済に使ってしまうのではなく、一部を緊急時の資金として取っておくのが、かしこいやり方です。
固定費の削減②:通信費
今や家族全員が持っているスマートフォン。この固定費もちょっとした見直しで削減することができます。
●格安SIM・SIMフリースマホに切り替える
格安SIMとは、MVNOといわれる、大手3キャリア(docomo、au、SoftBank)以外の新規携帯電話事業者が、格安で提供しているSIMカードのことです。これまでのスマホは、契約するキャリアのSIMカードしか使えないようにロックされていましたが、現在ではこの制限が緩和され、ロックを解除できるようになっています。これにより、SIMカードのみをMVNOと契約することができ、今までと同じスマホを使いながらも月額料金を安くすることが可能に!
●不必要なオプションを解約する
スマホを契約する際は、料金の割引を受ける代わりに、さまざまな有料オプションに加入させられる場合がほとんどです。契約時に加入するオプションは一定期間無料で利用できるものもありますが、無料期間を過ぎれば、以降は毎月利用料が発生します。不要なオプションを解約するようにしましょう。
固定費の削減③:保険料
万が一に備えて多くの人が加入する「保険」ですが、なんとなく選んだ保険にそのまま入りっぱなしになっていませんか? 加入したときよりもライフスタイルや収入面なども変わってきているはず。まずは保険内容を見直してみましょう。
●生命保険を見直す
ライフスタイルの変化に合わせて、保障額やプランも変更していくようにしましょう。また、現在加入している保険会社よりも、ネット保険や勤務先企業で加入できる団体保険のほうが、保障は同じでも安くなる場合が多くあります。必要な保障をもっとも安い価格でまかなえる保険会社を選択しましょう。
●医療保険を見直す
国の高額療養費制度や企業の傷病手当金をしっかりと活用していけば、月1,000円台の最低限の保障でも十分。毎月高額な医療費の出費がある方は、保障内容を比べたうえで、国や企業の制度ではまかなえない最低限の部分にのみお金をかけるように変更しましょう。
●自動車保険を見直す
対人・対物賠償の無制限補償などしっかりと保障してもらわなければならない部分と、オプションの車両保険など場合におって不要なものはためらわずに削っていくのが保険料を削減するポイントです。大幅な削減が見込まれる「通販型」への切り替えも検討してみましょう。
固定費の削減④:光熱費
水道光熱費は、節約としては取り組みやすい領域ではあるけれど、ひとつひとつが大きな削減にはならないのがネックです。とはいえ、毎日コツコツと積み重ねていけば、少しずつでも確実に金額を減らすことができます。
●電気代を節約するには
家庭のさまざまな電化製品の中でもとくに電気代がかかっているのは、消費電力が大きいエアコンと、24時間稼働し続ける冷蔵庫です。エアコンの場合なら設定温度を夏28℃、冬20℃にする、弱運転ではなく自動運転を活用する、フィルターをこまめに清掃する、室外機の周りに物を置かないなどのちょっとした心がけで電気代を抑えることができます。
冷蔵庫なら壁や天井と間隔を空けて設置をする、庫内温度を強から弱に切り替える、庫内に物を入れすぎないなどすぐに取り組めることばかり!
また、契約アンペア数を下げて基本料金を安くする、ライフスタイルに合わせて時間帯割引を活用するといった方法も有効です。電力の自由化でより安く抑えられる電気料金プランが増えているので、シミュレーションサイトを活用して電力会社の切り替えを検討してみてもよいでしょう。
▼詳しい固定費の削減に関する記事はこちら▼
貯蓄用の専用口座をつくろう!
貯金を習慣化させたり、固定費を抑えるテクニックがわかったところで、次に実践すべきは「貯金の方法」です。そこで見ていただきたいのが次の図です。
アンケート結果でもっとも多かった「貯金専用口座」とは、その名の通り生活費とは別に貯金専用の口座で貯金を管理することです。給与が入ったら貯金額を先取りし、貯金専用口座に移しておくのが効果的。あえてキャッシュカードは作らず、手軽にお金を引き出しにくくするという方法も。残ったお金を生活費としてやりくりを続けることで固定費の見直しに繋がったり、無駄な出費を抑えることができるはず! たとえ数千円からでも貯金は続けることが大切です。まずは無理のない金額からはじめてみましょう。
今すぐはじめられる! 話題の「365日貯金」とは?
いきなり定期預金や貯金額の先取りをするのは不安という方も多いことでしょう。そんな方はぜひ「365日貯金」からはじめてみましょう! 「365日貯金」とは、1~365の数字のうち、毎日好きな数字の金額分を貯金箱へ入れる。たったそれだけです。その日、財布にある小銭の中から好きなように貯金ができるため、お金のない日は1円でもでもOK。最大でも365円で済むため、気軽に取り組めて続けやすいのが魅力です。
▼お金が貯まる貯蓄テクニックの詳しい記事はこちら▼
まとめ
住宅ローンに教育費と、30〜40代は何かとお金がかかる時期。貯金に必要性はわかっていても余裕がなく、思うようにお金を貯められないとうのが正直なところ。でも、固定費を見直したり、コツコツとした節電、貯蓄法そのものを見直すことで少しずつでも貯金は始めることができます。ライフスタイルも人それぞれなら貯金方法も人それぞれ。今回ご紹介した実践例を参考に、自分に合った貯金をはじめてみてはいかが?
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