ケレンとはなに?種類やケレン清掃に使用する工具まで徹底解説

塗装前の下地処理として実行される「ケレン」は、サビ防止や防腐のために重要な工程です。この記事では、ケレンの種類からケレン清掃に用いられる工具まで解説していきます。

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ケレンとはなに?

  • 塗装をおこなう前の下地処理
  • あえて傷をつける作業もケレンという

ケレンとは、外壁塗装をおこなう前にする下地をキレイにすることをいいます。

英語の「Clean(クリーン)」が訛って「ケレン」になったのが由来とも言われており、“塗装面をキレイにすること” そのままを指します。

キレイにするといっても、なめらかに整えるわけではなく、塗料がしっかり密着するようにあえて傷をつけて凹凸をつくっていくのが主な手法。塗料がしっかり密着するように、塗装面についているサビや埃、サビの水分や塩分などを除去して、まっさらな下地にしていきます

ケレンを行う目的

  1. 1.塗装面を整える
  2. 2.塗料の密着性を高める

【1】塗装面を整える

建造物の塗装は、サビや汚れなどのダメージから保護するために施されています。保護効果を最大限に発揮するためには、塗膜と被塗面がしっかりと密着している必要があります。

そのため、塗装前にサビ・粉塵・塵埃、サビの原因となる水分や塩分をできる限り除去するケレン処理が必須となります。

【2】塗料の密着性を高める

ケレンをする際には、やすりなどで目荒らしをして凹凸をつくります。凹凸をつくることで、塗装面の表面積を広くし、塗料を剝がれにくくする効果もあります。

つるつるの表面よりも凹凸のある表面の方が、塗膜が落ちにくい&剥離しにくいため、長期間キレイな状態がキープされます。

外装塗装にケレンが必要なケースは?

ケレンが必要な場合

  • 外壁にサビが発生している
  • 外壁に付着力の弱い旧塗膜が残っている

ケレンをしないと起こりうるリスク

  • 密着力が低いので、塗装後すぐに塗膜が膨れたり剥がれたりする
  • 凸凹がある下地の上から塗装するのでキレイな見た目に仕上がらない

ケレンの種類

ケレンは、施す建造物の劣化度合いに合わせて、主に4種類に分けられます。

【1】1種ケレン

1種ケレンは、腐食が非常に激しい場合に使用される技法で、プラスト工法(※)や、酸洗浄を用いて完全に除去します。

主に、サビが起きやすい橋梁や船舶などの水場の建造物に防腐目的で用いられる傾向が多いです。

※ 表面に研磨剤を高速で吹き付ける技法

用いられる場面

激しく腐食している場合

使用する工具の例(電動工具)

ディスクグラインダー、ディスクサンダー、各種ブラスト装置、ウォータージェット

使用する工具の例(主工具)

皮スキ、スクレーパー、ワイヤーブラシ、研磨パット、サンドペーパー

【2】2種ケレン

2種ケレンは、サビや剥離がひどい場合に、手工具と電動工具を使用して、鉄肌が見えるまで除去します。

主に、一般住宅よりも鉄骨構造の橋梁や鉄塔などで用いられる傾向が多いです。

用いられる場面

サビや剥離がひどい場合

使用する工具の例(電動工具)

電動ブラシ、ディスクサンダー、ワイヤーホイール

使用する工具の例(主工具)

ハンマー、スクレーパー、ワイヤーブラシ

【3】3種ケレン

3種ケレンは、手工具と電動工具を使用して、鉄肌が見えるまで、劣化したサビや塗装を除去します。まだ密着力のある塗膜は残しつつ、サビている部分や浮いている塗膜のみに使われます

主に、鉄筋コンクリートや戸建ての多くは、3種ケレンが用いられる傾向にあります。使用する工具は2種ケレンとあまり差はありません。

用いられる場面

部分的にサビが発生している場合

使用する工具の例(電動工具)

ワイヤーホイール、ディスクサンダー

使用する工具の例(主工具)

ハンマー、スクレーパー、ワイヤーブラシ

【4】4種ケレン

4種ケレンは、手工具のみを使用して表面のみを処理します。サビがあまり広がっていない場合に使われる技法です。

用いられる場面

サビがあまり広がっていない場合

使用する工具の例(電動工具)

使用する工具の例(主工具)

皮スキ、スクレーパー、ワイヤーブラシ、研磨パット、サンドペーパー

ケレン作業に使用する工具

ケレン作業は、さまざまな工具を使って作業します。ここでは、ケレン作業で主に使われる工具を解説していきます。

ケレン作業に使う《電動工具》

ディスクグラインダー

切断や研削の際に利用する電動工具。先端パーツを付け替えることで、金属やコンクリートなど、さまざまな硬材に使うことが可能

サンダー

金属や木材の研磨、サビ落とし、塗装剥がしに使われる電動工具。広い範囲を一気に使用できるので、平面を均一に研磨することができる

ブリストルブラスター

縦回転するブラシで表面を研磨するハンディタイプの電動工具。

パワーブラシ

研磨・仕上げ磨きに用いられるブラシ。ディスクグラインダーなどに取り付けて使います。表面はあまり傷つけず、汚れだけを落とします。

エアハンマー

圧縮した空気の力で、コンクリートやアスファルトを切断・研削したり、サビ落とし、バリ取りなどをおこなう工具。

リベットシェーバー

金属の結合に使う「リベット」という部品のケレン作業に用いる工具。

ウォータージェット

加圧した水を高速噴射させて、切断加工や剥離、除去をおこなう工具。

ケレン作業に使う《手工具》

ケレン棒

塗装剥がしやサビ落としに用いる先端に刃がついている金属製のヘラ。コンクリートや鉄骨などの付着物の除去、剥離に使います。

ワイヤーブラシ

塗装剥がしやサビ落としに用いる毛の部分が金属でできたブラシ。

スクレーパー

塗装剥がしやサビ落としに用いる金属製のヘラ。

やすり

サビ落としや目荒らしに用いる工具。

サンドペーパー

研磨剤が接着された紙製・布製のやすり。紙やすりともいう。

外壁塗装は専門業者に相談!

ケレンの依頼は、専門業者におこなってもらいましょう。ここでは、外壁塗装業者を紹介してくれるおすすめのサービスを紹介します。

ヌリカエ

出典:ヌリカエ

「ヌリカエ」は、自分の住んでいる地域の外壁塗装業者を調べて依頼できるサービスです。サイト内で簡単な質問に答えることで、自分にピッタリの外壁塗装業者を検索可能。

ケレン(外壁塗装関連)以外にも、屋根の塗装・リフォーム・解体などの業者も検索可能です。

電話番号

0800-123-4215(通話無料)

相談受付時間

10:00~19:00 土日祝OK

外壁塗装プランナー

出典:外壁塗装プランナー

※サイト全体での問い合わせ件数(2022年10月末時点)

「外壁塗装プランナー」は、外壁塗装に特化した専門業者を一括で見積できるサービスです。

24時間365日電話相談を受け付けているので、困ったときに気軽に問い合わせしやすいのが魅力です。

電話番号

0120-631-838(通話無料)

相談受付時間

24時間365日

【Q&A】ケレンに関するよくある疑問

Q1. ケレン清掃とは?

A. 塗装する前に、塗装面をキレイにすることをいいます。

ケレン清掃は、外壁塗装をする前の下地処理のことをいいます。塗装面についているサビや水分、塩分などを除去してまっさらな状態にしていきます。

Q2. ケレンの種類は?

A. 施す建造物の劣化度合いに合わせて、主に1種~4種までの4つに分けられます

  • 1種:激しく腐食している場合
  • 2種:サビや剥離がひどい場合
  • 3種:部分的にサビが発生している場合
  • 4種:サビがあまり広がっていない場合

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※ 記載している情報は、LIMIA編集部の調査結果(2023年7月)に基づいたものです。
※ 一部の画像はイメージです。
※賃貸物件を退去する際には原状回復を行う義務があるため、壁や床、ドアなどの部屋の設備に変更を加える場合は必ず賃貸借契約書を確認の上、事前に家主や管理会社の許可を取るようにしてください。
※ 一般的な使用方法をご紹介しています。製品の効能・使用法は、各社製品によって異なる場合もございます。各製品の表示・使用方法に従ってご利用ください。
※ 製品によって、お手入れのしかたは異なりますため、必ず製品の取扱説明書に従って作業を行ってください。

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