赤堤のアパートメント
木造アパートの改修計画。空き室になっていた101号室のみの
改修でしたが、ただ内装を一新するリニューアルに留まるのではなく、共用駐輪場の一部を専有テラス兼、専用玄関にすることで、既存の動線を変えてしまおう、というアイデアからスタートしました。
明るく広くなったテラスは、メッシュフェンスにより前面道路とは柔らかく仕切られ、一方で室内空間とはおおらかに繋がります。
開け放すとワンルームとなる一室の中央には、浴室(というよりは「浴槽」)を配置することで回遊性のあるプランに生まれ変わっています。(もともとは和室と洋間の1DKとUBでした)
既存建物は接道面が長く、一見間口が広く見えるものの、実は三角形の敷地に建っているため、建物の裏側はガキガキと雁行した形となっているのもひとつの特徴でした。
この特徴的な壁面ラインも、できるだけ肯定的に扱うということも、今回の試みのひとつ。玄関テラスから奥の寝室まで、できるだけ雁行する面を内部空間に取り入れながら、限られた面積の中でも、「屏風」のような効果で、奥行きのある空間づくりに繋がっています。
ラワンの素地でつくられた造作家具も、雁行平面であるが故に、少し台形の形をしていたり、ひとつひとつが特徴的な振る舞いをしています。
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<赤堤のリノベーションPJ>
設計監理:tent architects studio+奥山尚史建築設計事務所
施工:ダブルボックス
家具制作:ニュウファニチャーワークス
tent architects studio