古き良きアメリカに出会える店@ACMEファニチャー

アメリカが天井知らずの経済成長を見せ、”世界の大国化”に突き進んでいた1940年代から1970年代。かの国はモノ作りの面でも世界をリードしていました。車、建築、ファッション、家電などはもちろんですが、この時代のアメリカンファニチャーも大変高品質でした。質のいい素材をふんだんに使い、センスのいいデザイナー達がコストなどを気にせず存分に腕を奮う。そんな、作りたいモノを作るのが許されていた贅沢な時代に生み出されたファニチャー達を現代に蘇らせ、2016年の私たちの生活に届けてくれるのが 「ACME Furniture(アクメファニチャー)」なのです。

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古き良き時代に作られた質のいい家具を取り扱う

1980年代以降、いわゆるペーパービジネスを推し進めた結果、アメリカ国内の生産業はコスト削減を強化するにつれて空洞化の拍車が掛かり、今では純然たる”メイドインアメリカ”など臨むべくもなくなっています。つまり、”古き良きアメリカ”とは質のいいモノ作りを実践していた時代を指しているのではないでしょうか。そんな時代の象徴との一つと言えるのが家具なのです。時は1940年代、アメリカの製造業が一気に華開いた時代でもありました。ハイブランドではない一般家庭で使用するような家具でも、今では稀少といわれるウォルナットやメイプルを始め、チェリーやバーチなど高級な素材を更に厳選して贅沢に使っていました。デザインも生産効率などは考えず、手間が掛かってもいいから良いモノを、という気概でデザインされた家具達。それだけ良いモノなのであれば次の世代へ継承していくべき、というのが ACME Furnitureの目指すものなのです。

アメリカンファニチャーを中心に取り扱うACME Furnitureの主なプロダクトラインは2つあります。まず一つは40年代〜70年代頃までのアメリカンビンテージ家具の販売。そして近年特に力を入れているというのがその当時の家具を復刻させながらも現代にアジャストさせたオリジナル商品の開発、製造、販売です。つまりビンテージとオリジナル、双方の個性をミックスさせた独自のラインナップがACMEの大きな特徴なのです。プレスの勝山さんにお話を伺ってみました。

プレスの勝山さん。ACME Furnitureの親会社であるベイクルーズに11年前に入社。主にプレスを担当するが、過去にアメリカ現地での仕入れ経験も有り。

メンテナンスによって生まれ変わるビンテージ家具

ACMEで取り扱うビンテージ家具は全てきめ細やかなメンテナンスによって新品同様の見た目と使い勝手を与えられるが、当時の面影も可能な限り残す。引き出し内側には当時のメーカー刻印も残されている。

「まず、ビンテージ家具の販売ですが、これは日本国内のスタッフが直接現地まで赴き、厳選したモノを買い付けしております。最低でも年4回は渡米し、それこそアメリカ国内を隅々まで走り回って自分達の眼で鑑定し、選別して見つけてきたモノばかりですので品質には自信を持っております。もちろんそのままで店頭に並べるということはせず、必ず「メンテナンス」をします。我々が長年培ってきたACME独自のメンテナンスメソッドというのがあるのですが、それを施すことでビンテージな風合いを残しつつ道具として快適に使用できるレベルにまで仕上げています。例えばチェストのようなモノであれば、塗装を落とし、キズなどを消して表面をきれいにするサンディング処理やガタツキなどを抑える処理など、様々な施工を施します。ソファなどはフレームのみを活かし、カバーやクッションなどは新規で製作したものを組み合わせる事が多いですね。

基本的には新品同様にメンテナンスするのですが、しっかりとビンテージの風合いは残す絶妙のさじ加減というのも心がけております。このように家具の種類によってメンテナンスの工程は多岐に渡るのですが、メンテナンス専門の職人が全てを管理して行っておりますし、購入後のメンテナンスなども責任を持ってやらさせて頂いております」

アメリカントラディショナルが蘇るオリジナルプロダクツ

アメリカのリビングの定番といえるL字型カウチ(ソファ)の形状にマッチするように角度が付けられるコーヒーテープルも復刻したオリジナル商品。ディティールも可能な限り当時のものを忠実に再現している。

「もう一つのプロダクトはオリジナルのファニチャーラインナップです。私たちは長年ビンテージ家具輸入業を営んできた中で、膨大な商品のアーカイブを持っております。それらをお手本として、当時のデザインや風合いなどを可能な限り忠実に復刻しているのがこのシリーズになります。つまり私たちのオリジナルデザインではなく、実際に存在した家具を再現したモノと言えるのですが、ただ復刻するだけではなく、現代風なアレンジも盛り込んでおります。

例えばソファのファブリック素材や色などは約70種類からチョイスすることが可能ですし、レザー素材も選べるようになっています。その他に完全オリジナルのアイテムもあるのですが、全ての商品は”アメリカントラディショナル”というテーマに沿ってプロダクトされています。古き良きアメリカを内包したデザインや風合いと、現代的な使い勝手を両立させたラインナップを目指しています。値段もビンテージよりはリーズナブルなので、ちょっと興味がある、というお客様などにお勧めしたいラインナップです」

創業30年にして都内に3店舗を展開

ACME Furnitureは、その前身といえる店舗から数えると実に創業から30年以上に渡ってビンテージ家具輸入業に関わってきたといいます。創業当時は、アメリカ軍の駐屯基地から払い下げられるアメリカ製のビンテージ家具を買い付けて販売していたそうです。そういった業務内容の中で自社工房を持ち、メンテナンスなどの専門知識を磨いていったのだそうです。現在では自由が丘、目黒通り、渋谷と都内に3店舗の路面店の他、ウェブではスタイルクルーズ、Amazon、楽天市場、ZOZOTOWNなど各所に販売チャンネルも持っています。その店舗の一つ、自由が丘店をちょっと覗いてみましょう。

パームスプリングスの邸宅をイメージした自由が丘店

流行に敏感な街、自由が丘の駅に程近いテナントビルのワンフロア全てを占有するのが主力店舗のひとつである自由が丘店。ACME Furnitureのテーマの一つであるアメリカ西海岸のテイストをふんだんに取り入れたデザインコーディネイトがお洒落な店内は、南カリフォルニアにあるリゾート地、パームスプリングスにある邸宅をイメージしたものだそうです。

パームスプリングスといえばロサンゼルスから東に180km程のところにある郊外。周囲は砂漠に囲まれ、太陽の光が燦々と降り注ぐ、日本人がイメージするカリフォルニアそのままの場所なのですが、こちらの店舗ではそんなパームスプリングスでよく見られる白塗りのブロック壁を店舗外観に配したり、内装のイメージも同地の伝統的な別荘風でまとめられています。

店内の至るところに遊びの効いたカリフォルニアテイスト満載のデコレーションが施されている。

そんな店内には、ACME Furnitureならではのアメリカントラディショナルファニチャーはもちろん、アメリカン雑貨や砂漠特有の多肉植物などが所狭しと並べられています。雑貨は他では手に入らない現地で買い付けたアイテムを始め、アメリカンライフスタイルに長けた同ショップがプロデュースしたオリジナルアイテムなどもラインナップ。特に昨今注目されているDIYアイテムが豊富に揃うホームデポコーナーは要チェック。まさに現地のホームセンターで買い付けた、DIYの本場アメリカならではのギアやアイテムの数々は自作派必見です!

店舗というよりも、センスのいいインテリア好きの友達の家を来訪したかのような、実際に使い方がイメージできる陳列レイアウトが好感度大。ここに居るだけで楽しい気分になってきます。

アメリカ好きならずとも、アンテナ感度の鋭い方ならマストでチェックして欲しい魅力に溢れたお店がACME Furnitureなのです。今回紹介している自由が丘店の他、目黒通り沿いにある目黒通り店。公園通りに程近い渋谷店など、それぞれアクセスのいいエリアにあるので、是非足を運んでみて下さい。トレンドに左右されない、変わらない魅力を放つトラディショナルな家具やギア、雑貨達がコレを読んでるアナタを待っています。もしかしたら一生モノの出会いがあるかもしれませんね。

中編では ACME Furnitureのビンテージ&オリジナル家具、そして後編では見てるだけで楽しくなるUS雑貨やホームデポアイテムを中心に詳しく紹介します。そちらも是非チェックしてみて下さいね。

取材協力
ACME Furniture自由が丘店
住所:東京都目黒区自由が丘2-17-7
電話番号:03-5731-9715
営業時間:11:00〜20:00
定休日:不定休

Text:藤川経雄
Photo:木下 誠
Edit:小久保直宣

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