見舞金はどんなときに必要なお金?基本的なマナーと相場をチェック!
私たちが生活していく上で結婚式のご祝儀や葬儀のお香典など、他人にお金を渡すケースは少なくありません。「見舞金」もその一つです。では、見舞金とはどのようなお金であり、誰にいつ渡すのでしょうか? 今回は見舞金に関する基本的なマナーと相場について解説していきます!
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見舞金って何だろう?
友人や知人などが事故・怪我によって体調を崩した場合に、お見舞いをする際に渡すお金のことを「見舞金」と言います。見舞金は入院先に直接持参するケースが一般的ですが、自宅などで療養している方に対しては自宅で渡すケースも見られます。
また、交通事故などで相手を怪我させてしまった場合に、その相手に対して渡すお金も見舞金と呼ばれます。ただし、このケースでは上記の見舞金の意味合いとは少し異なり、「お詫びをする」といった気持ちを伝えることも目的とされています。
見舞金はどんなときに必要なのか
見舞金はあくまで「気持ち」を示すものなので、どのようなケースでも用意されるわけではありません。例えば、見舞金以外に果物などの差し入れを用意している、自分は特に深い仲ではないものの複数人でお見舞いに来たなどのケースでは、見舞金を用意しなくても問題ないでしょう。
かえって相手に余計な気を遣わせてしまう恐れがあるので、見舞金の必要性は慎重に考えることが大切です。
見舞金を渡す対象者
具体的にどのような方に対して見舞金は必要になるのでしょうか?一般的に見舞金を渡すことが多い関係者としては、以下が挙げられます。
●親戚
●特に親しい友人や知人
●同僚や上司
●取引先など仕事の関係者
●お世話になったことがある近所の方
自分から見て上記に該当する方が入院した場合には、お見舞いの際に見舞金を用意することも検討してみましょう。
見舞金の相場をチェックしておこう!
見舞金は気持ちを表すものなので、渡す金額は自由に決めても構いません。しかし見舞金を渡すとなれば、一般的な相場はやはり気になるポイントです。「適した金額が分からない…」と悩んでいる方は、以下の相場を参考にしてみましょう。
●親戚…5,000円~10,000円
●特に親しい友人や知人…5,000円前後
●同僚や上司…3,000円
●取引先など仕事の関係者…3,000円
●お世話になったことがある近所の方…3,000円~5,000円
金額の注意点①
一般的に見舞金では、10,000円以上を手渡すケースは少ないとされています。見舞金を受け取った側は、3分の1を目安にお返しをすることがマナーなので、あまりに多くの金額を見舞金として渡すと気をつかわせてしまいます。
そのため、基本的には上記の金額より多い見舞金は渡さないようにしましょう。ちなみにですが、見舞金ではなく品物を渡す際にも上記の金額が目安となります。
金額の注意点②
見舞金の金額を決める上で注意しておきたいポイントがもうひとつあります。それは、縁起の悪い「4・6・9」の数字を含まない金額にする必要がある点です。4,000円や6,000円、9,000円はマナー違反と受け止められる恐れがあるので、金額設定には細心の注意を払いましょう。
基本的なマナー!見舞金の正しい渡し方を身につけよう
見舞金を渡す際には金額だけでなく、渡し方にも注意をする必要があります。渡し方によっては失礼な行動になってしまうので、悪いイメージを与えないように正しい渡し方を身につけておきましょう。以下では、見舞金を渡すまでの流れを解説していきます。
【STEP1】封筒を用意する
まずはお金を入れる封筒を用意しますが、どのような封筒でも良いわけではありません。見舞金では、左側に赤い線が入った封筒を使用することが望ましいとされています。仮にそのような封筒が見つからない場合は、一般的に使用される白い封筒を用意しましょう。
【STEP2】表書きをする
封筒を用意したら、次は筆や筆ペンなどで表書きをします。見舞金の表書きとしては、以下の言葉が挙げられるでしょう。
●お見舞い
●災害御見舞
●回復祈願
●御伺
「お見舞い」と表書きされている封筒については、お店などでも販売されています。なお、「御伺」は目上の方に対する表書きとなるので、上司や恩師などに対して見舞金を渡す際に使用しましょう。
【STEP3】お金を用意する
封筒の準備が整ったら、次はお金を用意します。見舞金はお札で渡すことが一般的ですが、新札は「前もって準備していた」といったイメージを与えかねないので使用を控えましょう。もし新札しか持っていない場合は、1度半分に折りたたんで折り目をつけてから封筒に入れます。
【STEP4】見舞金を渡す
【STEP3】までで見舞金の準備自体は完了です。あとはお見舞いをする方の所まで足を運び、封筒に入れたまま見舞金を渡します。
見舞金を渡すタイミングについては、可能であれば早めに渡すことを心がけましょう。特に病気で入院をしている場合には、長話をすると身体に負担をかけてしまう恐れがあります。相手と顔を合わせて挨拶が済んだ段階で、すぐに見舞金を渡しても問題はありません。
上記が基本的な流れとなりますが、封筒に関しては水引が備わったものを選んでも構いません。ただし、蝶結びの水引は「何度あっても嬉しいこと」を意味するので避ける必要があります。「二度目がないほうが望ましいこと」を意味する、結び切りの水引を選ぶことが大切なポイントです。水引の色については、一般的な紅白のもので問題ありません。
見舞金の渡し方マナーの注意点
上記で見舞金の相場と渡し方について解説しましたが、失礼な行動を事前に防ぎ、相手に余計な負担をかけないためにも以下のポイントはきちんと意識しておきましょう。
【その1】豪華すぎる封筒を選ばない
見舞金は多くても10,000円までのケースが多いため、豪華すぎる封筒に入れるべきではありません。封筒が豪華すぎると相手に気をつかわせますし、相手によっては「外見からもっと入っていると思っていた」と感じさせてしまう恐れがあるためです。
封筒自体のカラーはシンプルなもの、水引に関しても一般的な紅白のものが望ましいでしょう。特に水引は封筒のイメージを大きく左右するので、結び方だけでなく色にも注意を払いましょう。
【その2】面会する時間は短すぎず、長すぎず
前述では見舞金を可能な限り早めに渡すと解説しましたが、見舞金を渡したからと言って足早にその場を去ることも控えましょう。足早にその場を去ると、相手の目には「建前として見舞金だけを渡しに来た」と映ってしまうかもしれません。
お見舞いの面会時間については、15分ほどが望ましいとされています。「短すぎず、長すぎず」を意識して、相手の体調を気遣いつつある程度は会話をすることが望ましいです。
【その3】見舞金は本人に無理に渡さない
相手が入院中の場合には、お見舞いに足を運んだ際に睡眠を取っている可能性もあります。そのようなケースでは、無理に本人に見舞金を渡すべきではありません。
もしご家族がいらっしゃるようであれば、ご家族の方に見舞金を渡すようにしましょう。ご家族が見当たらない場合は、病院の受付(ナースステーション)などに預かってもらう形でも問題ありません。
【その4】直接渡せない場合はお見舞い状を添える
本人に見舞金を直接渡せない場合には、お見舞い状を添えてご家族などに渡すケースが一般的です。ご家族に渡せるのであれば、本人のご自宅に出向く形でも問題はありません。
しかし、お見舞い状を用意するとなると「書き方が分からない…」と悩んでしまう方もいることでしょう。お見舞い状の内容は人によって異なりますが、一般的には以下のような構成が多く見られます。
●相手の身体を案ずる文章
●相手の回復を願う文章
●相手を気遣う文章
●近々出向く予定がある場合は、その旨を伝える文章
<具体的な文例>
●「突然ご入院されたとのことで、大変驚いております。」
●「少しでも早く、ご体調が回復されることを心からお祈り申し上げます。」
●「今はごゆっくりとお休み頂き、お体にお気を付けくださいませ。」
●「なかなか伺えておりませんが、近いうちにお見舞いに参上いたします。」
お見舞い状に明確なルールはありませんが、悩んでいる方は上記の文例を参考にしながらお見舞い状を書いてみましょう。また、お見舞いをする時間を別に確保することが難しい方については、相手の回復を願う文章で締めると自然な流れになります。
【その5】本人に渡す場合は一言添える
本人に見舞金を直接渡す際には、何も言わずにただ渡すべきではありません。例えば相手の身体を気遣う言葉や、贈り物であることを示す言葉を添えることが一般的です。本人のご家族に見舞金を渡す際も同様です。何も言わずに見舞金を手渡すと、相手を困惑させてしまう恐れがあるので気を付けましょう。
見舞金を手渡すときのベストフレーズ
前述では、見舞金を渡す際には一言添えることが望ましいと解説しました。ただし、ケースによっては本人の心情を考えると、かけるべきではない言葉もいくつか見られます。
そのため、具体的にどのような言葉をかけるべきなのかについて、あらかじめ確認しておくことが望ましいです。そこで以下では、見舞金を手渡す際によく使用される一言をいくつかご紹介します。
【その1】「何かのお役に立てて頂ければ」
見舞金として渡したお金には、明確な使い道はありません。そのため、人によっては少額でも見舞金を受け取ることで、気を遣ってしまうことがあります。
そこで「何かのお役に立てて頂ければ」という一言を添えれば、相手は「何に使っても問題がないお金」と認識できるはずです。この一言が相手に気を遣わせない配慮となりますし、様々な関係性の方にかけやすい言葉と言えるので、積極的に活用してみましょう。
【その2】「気持ちだけですが」
見舞金は封筒などに入れて渡すことが一般的なので、外側からはいくら入っているのか分かりません。そのため、受け取った相手が「もしかすると高額なのでは…?」と不安になってしまう可能性もあるでしょう。
そこで「気持ちだけですが」という一言を添えておけば、特に高額ではないことを相手に示せます。多くの人にとって金額はデリケートな部分ですので、相手の気持ちを楽にさせる言葉を意識して使いましょう。
【その2】「お返しは不要です」
見舞金を受け取った側は、「何かお返しをしないといけない」と感じることでしょう。相手の体調によっては、それが心身の負担につながりかねません。
あなたがもしお返しは必要ないと考えているのであれば、見舞金を渡す際に「お返しは不要です」と一言添えるのもひとつの方法です。この言葉を添えるだけで、「お返しを急ぐ必要はない」と相手を楽な気持ちにさせる効果も期待できるでしょう。
上記が多くのケースで使用される言葉となりますが、相手が特に親しい友人や親戚などの場合には、もう少しくだけた言葉でも構いません。関係性によっては「お返しは不要だから」「気持ちだけだけど」のように、くだけた言葉をかけられたほうが安心できる場合もあります。
言葉をかけるときの注意点
「早く回復してください」のように回復を急かす言葉は、人によっては嫌な気持ちにさせてしまう恐れがあります。特に長期間の入院が必要な場合、完治することが難しい場合などは、安易にそのような言葉をかけるべきではないでしょう
相手の心身に負担をかけないためには、相手の体調や病状に合わせて言葉を選ぶことが大切です。ただし、体調や病状を詳しく聞くこともマナー違反ですので、その点に注意しながら話をするようにしましょう。
見舞金は相手への心配りが大事!
いかがでしたでしょうか?
見舞金は気持ちを示すためのものですが、どのようなケースでも必要になるわけではありません。ただし、見舞金を渡す場合には金額や渡し方などのマナーがあるので、相手の心身に負担をかけないよう配慮しながら、正しい方法で渡すことが大切です。
入院中の相手は体調が優れない可能性もあるので、余計な負担を与えないように言動には細心の注意を払うようにしましょう。
「お見舞い」文字入り封筒
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