犬がご飯を食べない!『食が細い』時に考えられる理由4選
愛犬がご飯を食べないと心配になりますよね。ここでは、犬がご飯を食べない理由や適切な対応について紹介しますので、食の細さに悩んでいる飼い主さんはぜひ参考にしてください。
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1.お腹が空いていない、必要に感じていない
体調が悪いわけではなさそうなのにご飯をだしてもあまり食べない、少し食べては遊んでまた遊ぶ…という様子が見られるときは、単純にお腹が空いていない可能性があります。
ダラダラと時間をかけて食べているときには、「急いで食べる必要がない」と感じている場合も。
狩猟動物としての本能を持っている犬は、「次にいつ食べられるかわからないから、目の前にあるものはすべて食べておこう」と考えるのが普通です。
しかし、家庭犬として暮らし、望めばいつでも食べものが出てくることを覚えた犬や、食べ残しのご飯が常に置きっぱなしになっている環境の犬は、すぐに食事を終わらせる必要性を感じていないのです。
また、食事の時間以外におやつをもらいすぎている場合などにも、空腹を感じにくく、いざ食事となっても「いらない」と感じてしまうこともあるでしょう。
このような場合は、食事量やおやつの量が適切かどうかを見直し、食べ残した場合も30分経ったら下げてしまう習慣をつけるようにすると改善しやすいでしょう。
2.違うものが出てくるのを待っている
犬が食事を食べない理由のひとつに、わがままによって「食べない選択」をしている、ということが考えられます。
いつも同じドッグフードが出てくることに飽きてしまっている場合もありますし、食べずにいると風味づけのためにトッピングをしてくれたり、ほかの食べものを出してくれたりすることを覚えている可能性もあります。
愛犬が食べないということは、飼い主さんにとって大きな心配の種だと思います。そのため、食べて欲しいからと味や香りの強いものを少し足してあげたり、違うドッグフードに変えたりして様子を見ることもあるでしょう。
しかし、そうしたことをくり返していると、犬はそれらを求めてあえて食べずに待つ、ということをするようになるのです。
このような場合には、少し心配かもしれませんが、食べないからといって他のものを与えることはしないようにしましょう。
健康な成犬であれば、2日程度食べなくても問題はないので、お腹を空かして出されたものをきちんと食べるまで根気よく待つことをおすすめします。
犬と飼い主さんの根気比べになりますが、今後の食生活を健全なものにするためにもぜひ一度頑張って取り組んでみてください。
3.不安やストレスを感じている
人間と同じように、犬も不安やストレスを感じると食欲が落ちてしまうことがあります。また、極度の緊張状態にあるときにも食べることができない場合もあります。
引っ越しや模様替え、家族構成の変化など生活環境が変わったときなどにはストレスを感じる犬が多いため、食事量にも変化が見られることが多くあります。
そのような場合、環境に慣れて犬の気持ちが落ち着くと食欲も戻って来ることが多いと思いますが、できるだけ長引かないようにストレスのもとになっている問題を解消したり、ストレスを緩和できるように向き合ったりしてあげてください。
4.病気や身体的なトラブルがある
犬の食欲低下に大きな影響を及ぼすのが、病気や怪我などの身体的なトラブルです。
原因となるトラブルとしてまず考えられるのが、口腔内の問題です。
歯周病や口内炎などで歯や歯ぐき、舌などに痛みや違和感を感じていると食べものを食べることがつらくなってしまいます。
特に、年齢を重ねた犬は気がつかないうちに歯や歯ぐきが弱っていて、強くものを噛めなくなっていることもあるので注意して見てあげてください。
そのほかにも、食道や胃、腸などの消化器官系の疾患が起きているときにも食欲が低下しやすいとされています。この場合には下痢や嘔吐などのトラブルもあわせて見られることがあるので、食欲が落ちていると感じたら気をつけて様子を見るようにしましょう。
さらに、消化器官以外にも腎臓や肝臓、心臓、すい臓などのトラブルが体調不良の原因であったり、関節炎や椎間板ヘルニアなどがあり痛みから食欲がない、腫瘍があるなどが考えられます。
まとめ
犬がご飯を食べない原因は大きく分けて2つです。
わがままや必要性を感じないことによる「食べない」という犬の意思と、ストレスや病気によって「食べられない」というトラブルです。
食事の種類や量、タイミングを見直すことで改善することもありますし、しつけをすることでわがままを許さないと伝えて改善することもあるでしょう。
また、ストレスや病気の場合は、原因となっているものを解消しなければ根本的な解決には至らないため、包括的にじっくりと取り組むことが大切です。
いずれにしても大切なのは、まず「なぜ食べないか」という理由や原因を探ることです。その上で、できる限りの対応をして、健全で楽しい食事を提供してあげてくださいね。
(獣医師監修:平松育子)
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