今にも動き出しそう!色鉛筆から生まれた超リアルな猫が話題

その猫を見たときに多くの人が思うであろうことは、「写真じゃないの?」。つややかな瞳、柔らかそうな毛、少し湿った鼻…とどこ...

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その猫を見たときに多くの人が思うであろうことは、「写真じゃないの?」。つややかな瞳、柔らかそうな毛、少し湿った鼻…とどこを見てもリアルな猫は色鉛筆で描かれたもの。20歳の大学生、音海はるさんによる超リアルな色鉛筆画が話題だ。どうやって生き生きとした猫たちが生まれているのか、制作の裏側をうかがった。

SNS上で反響の大きかった作品のひとつ。あまりにもリアルだが、色鉛筆で描かれたものだ

ひと作品あたりの制作時間は約40時間。「とにかく楽しんで描いています」

幼い頃から絵を描くのが好きで、昆虫や漫画のイラストをよく描いていたという音海さんが色鉛筆画に出合ったのは高校2年生の頃。

「友人が描いた色鉛筆の風景画がすばらしく、衝撃を受け、自分もこんな絵を描いてみたいと思ったのが、色鉛筆画をはじめたきっかけでした」

制作途中の状態。本当に色鉛筆で描かれていた!ヒゲや、毛並みなど白く残したい部分は鉄筆で溝を彫ることで表現している

音海さんいわく、比較的手軽に始められ、それでいて表現の幅が広いのが色鉛筆画の魅力。画法については動画サイトを見たり、知り合いに教えてもらったりして習得していったのだそう。手順としては、絵の元となる写真を参考に、シャーペンで下書きをしたあと、鉄筆で紙に溝を彫っていく。そして着色していくのだが、溝の部分は白く残るので、リアルな動物の毛並みが表現できるのだそう。

顔ができあがったところ。この状態でも、写真を切り取ったものと言われれば信じてしまいそう

「ひと作品を仕上げるのには30〜40時間かかるのですが、1日の作業時間は5〜7時間くらいです。ある程度、今日はここまでやろうと決めて進めています。自分はとにかく楽しんで描きたいので、好きな曲を聴きながら作業をすることが多いですね。より集中したいときは、無音だと落ち着かないので、動画サイトで雨音などの自然音を流しています。下書きが面倒とかそういうことはまったくなくて、どの作業工程も好きで、楽しんで描いています」

音海さんの絵を描くときのこだわりポイントは瞳。透明感のある美しい虹彩が見事に表現されている
猫の視線の先には何があるのか…。想像をふくらませたくなるイラストだ

絵をコンスタントに描き続けられる最大のモチベーションは“楽しむこと”と語る音海さんだが、TwitterなどのSNSもモチベーションアップにひと役買っているのだとか。

「SNSに作品をアップしたり、展示会を開催することで、自分が今まで培ってきた技術を多くの方に見てもらえることが大きなモチベーションになっています。そして自分の絵が、絵を描く楽しさを伝えるものになれたらと願っています」

こんなに猫の絵を描いているけど…犬派になってきた?

猫の絵が多い音海さんだが、実は猫アレルギーで一度も猫は飼ったことがないのだそう。絵の元となる猫の写真は猫カフェで自ら撮影したり、SNSのフォロワーさんから提供してもらっていたりする。その元の写真と比べると、音海さんの色鉛筆画の方がなぜかよりリアリティを感じさせるのは見事のひと言。

イラストには元となる写真がある
こちらが色鉛筆画。瞳の透明感や繊細な毛並みが強調され、より生き生きとした仕上がりに

「立体感を出すために、写真でいうところのピントを意識して描いています。遠近感を出すために、背景はぼかしの表現を取り入れたりしています。毛並みの繊細さや、瞳の透明感にもこだわっています」

これだけ猫を描いているのだから、犬と猫なら圧倒的な猫派なのかと思いきや…。

実は猫アレルギーで猫は飼ったことのない音海さん。最近、家族で飼いはじめたのは黒柴のオレオ先生

「以前は猫派だったのですが、最近、黒柴犬の“オレオ先生”を家族で飼い始めたのもあって、段々と犬派に寄ってきているような…。今は五分五分でしょうか」と、犬派にはうれしい話も。今後、犬の絵が増えるかも?

オレオ先生を描いた一枚。今後は犬の絵も増えるかも…!?
2時間で描いたオレオ先生。2時間でこのクオリティというのに驚き!

目標は「自分だけのオリジナリティあふれる作品」

最後にこれからの目標を聞いてみた。

作品はA4サイズ。原画だとサイズ感や描いた痕跡が見えて、写真で見るのとはまた違った印象になるという
時には猫以外のイラストも。白無地ではない紙に描くことで、アンティークのような雰囲気のあるバラの絵

「オリジナリティのある絵を描きたいです。何かを見て描くのではなく、自分にしかできない絵を見つけられたら。例えば創作の昆虫を写実的に描いて、本物のように見せたり…。それから、仕事として色鉛筆画に取り組んでいけたらと思います。2019年には『家のネコと野生のネコ』という本のカバー表紙絵を担当したのですが、これは自分にとって初めての仕事だったので、とても刺激になりました。こういった仕事も今後増やしていきたいです」

紙の上に瓶を置いたようにしか見えないが、この瓶も色鉛筆で描かれている

現在Twitterなどで音海さんの作品は見ることができるが、将来はよりさまざまな場所で見ることができるかも。これからの活躍がますます楽しみだ。

取材・文=西連寺くらら


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