介護リフトってどんなもの？リフォームでも設置できる？

介護リフトとは・リフォームでの設置について

介護リフトとは、屋内での移動に介助が必要な方に対して、吊り具などで移動の手助けをする専用器具のことをいいます。介護リフトを設置することでご本人の移動が楽になるだけでなく、介助者となるご家族などの負担も大幅に軽減されるメリットがあります。

介護リフトは、主に3つのタイプから成ります。天井のレールに本体を吊って移動する天井走行型と、本体がキャスターで移動する床走行型、そして寝室や浴室など使用箇所を1箇所のみとする固定式があります。

リフォームで介護リフトを設置する場合は、主に固定式か天井走行型が中心となります。また、設置費用は固定式で30～50万円、天井走行型で50万円～が主要価格帯となっています。現時点で介助が大変、あるいは今後介助負担が大きくなることが予想されるなら、リフォームでの設置を検討してみるとよいでしょう。

介護リフトは家の中どこでも使える？賃貸でも大丈夫？

介護リフト設置を考える際のお悩みといえば、「設置方法・場所に関する悩み」か「賃貸住まいだが、設置できるか」の2点が多いはずです。

まずリフォームによる設置方法ですが、浴室などに固定式リフトを取り付ける場合は、リフトを安全に吊るための支柱やアームを天井と床、あるいは壁にしっかり固定する必要があります。また、天井走行式リフトの場合も、天井もしくは壁面に吊り下げ用のレールを固定しますから、固定箇所をしっかり補強するなどの安全対策ができる箇所に設置を検討しましょう。

賃貸住宅の場合は、天井や壁に穴を開けて設備を固定することができませんが、2本の支柱で支えられた吊り下げレールを床に据え置く形で設置する介護リフトなら導入ができます。「賃貸住宅でも取り付け可能」と明記されている製品も多く出ていますから、それらを検討するとよいでしょう。

介護リフトのリフォーム事例

次に、実際に介護リフトをリフォームで設置したご家庭の例をご紹介します。

事例1　浴室に介護リフトを導入し、1人でも入浴できるように

車椅子で暮らすご主人のいるご家庭です。自宅の中は自由に移動できますが、入浴時のみご家族の介助を必要としていたため、固定式の介護リフトを取り付けてお1人でも入浴できるようにしました。

まずは準備として、浴室の出入口にあった段差を解消。扉も引き戸に替え、水回り専用のキャリーに乗りかえることでお風呂場に直接入れるようにしました。お風呂は既製品のシステムバスですが、リフトの支柱を固定する時には天井裏と床にしっかり補強を施し、十分安全面に配慮しています。

既存のお風呂は介助しながらの入浴には少し狭かったため、リフォーム時には浴室自体も広げ、浴槽本体と洗い場のサイズを拡大しました。これで、車椅子からキャリーに乗り換えて浴室に入り、浴槽につかる時にはスリングシートに乗り換えることで、介助なしでお1人での入浴が可能に。介助によるご本人・ご家族の負担が軽減されただけでなく、のんびりと1人でお風呂につかれるようになった満足感も大きいとのことです。

おわりに

移動や入浴などでの介助にお悩みのご家庭は少なくないはずです。ご本人もご家族もこれまで当たり前と思っていた負担が、介護リフトの設置でぐっと軽減される場合もあるでしょう。今では、一般家庭用の介護リフトも多くの種類が出回り、選択肢が増えています。思い切って、導入を考えてみても良いかもしれませんね。

介護リフォーム成功の近道は、信頼できるリフォーム会社を選ぶことでもあります。多くのリフォーム会社の見積を比較検討しながら、納得できる対応・条件のリフォーム会社を探しましょう。多くのリフォーム会社1軒ずつと連絡を取るのは大変ですが、一括見積サイトを利用すれば1度の申込みで複数のリフォーム会社に見積を請求できます。

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