優れたフリース壁紙でハイセンスなお部屋作りをしませんか？

世界屈指の壁紙大国といわれている日本。国内で使用されている壁紙のほとんどがビニール製の「ビニールクロス」が主流だったことをご存じですか？でも、世界レベルでは『フリース（不織布）壁紙』が注目を浴びています。

フリース壁紙が誕生したのは2000年ごろ。その12年後には、全世界の過半数のシェアを占めるまでに成長しました。しかし皆さん様々な素材がある中、なぜ「フリース製」の需要の方が高いか分かりますか？

そこで今回は『フリース壁紙がいかに優れた製品か』について解説したいと思います！

DIYerの皆さんはもちろん、「いつか自分で壁紙を貼りたいけれど、どんな素材を選べばいい？」と疑問に思っている方にもおすすめの内容となっています。

フリース（不織布）とは一体何？

フリース（不織布）とは、繊維を織らずに絡み合わせてシート状にしたものです。

テキスタイル（織物）の場合、繊維を撚（よ）って糸にしたものを縦横に組み合わせて織ります。しかし、フリースは繊維を熱、機械的なもの、化学的なもので接着するか絡み合わせて作ります。

壁紙以外では、障子紙、カーペット、クッション材なども、この技術で作られています。また、日用品であるマスクやウェットティッシュなどにも用いられています。

知って得するフリース壁紙のすごさ

伸び縮みが少ない

ビニール製や紙製の壁紙にノリを塗ると、伸縮性があるので約1％伸びる可能性があります。そのため、継ぎ目（ジョイント部分）が目開きしやすいです。一方、フリース壁紙は、水を含んだ時の伸縮率が低いのでジョイント部分が美しく仕上がります。一般的にいわれている伸縮率はビニール製1～1.5％に対して、フリース製0.1～0.2％。それだけ寸法の安定性が高いということが分かります。

とても丈夫

パルプやポリエステルなどの化学繊維を3次元に絡ませているので強度があります。そのため、引き裂きや引っ張りなどに対して耐久性が高いです。また、建物の揺れや動きによって生じる下地のクラック（壁のひび割れ）にも影響されにくくできています。

施工性に優れている

ビニール製や紙製の壁紙を貼る場合、裏面にノリを塗って施工します。なので、壁紙を広げるスペースを確保したり、養生シートなども床に敷かなければいけません。一方、フリース壁紙は、壁面に直接ノリを塗布してから貼る方法で施工可能なので、あまり場所を取らずに作業できます。

また、紙製壁紙と比較した場合、紙製は素材の性質上伸縮するので、約5～10分ノリを馴染ませるための時間（オープンタイム）が必要となります。しかし、フリース壁紙は伸びることがほとんどないため、オープンタイムは不要なのです。

壁紙を貼り合わせていく時、ビニール製などは継ぎ目部分を重ね合わせてからカットする必要がありますが、フリース壁紙は、突き付け工法という継ぎ目を重ねないで貼り合わせることができます。

また、フリース壁紙は幅サイズが狭いため小柄な女性でも貼りやすいのが魅力。ビニール製壁紙の多くは、幅が約90㎝あるのですが、フリース壁紙の場合は約50㎝と狭いものがほとんどなので、施工時に持ちやすく体への負担が少なくて済みます。

ノリに関しても、紙製などは伸縮を考慮して接着力のあるデンプン系ノリを使用します。そのため、はがした時に下地に裏紙が残ってしまいます。フリース壁紙では、貼ってはがせるノリを使いますので、はがす際もキレイに取り除くことができます。なので、元あった壁紙を保護できるだけでなく、原状復帰も可能。賃貸物件にはおすすめの壁紙です。

デザインがおしゃれ、有毒性も少ない

ヨーロッパではおしゃれな壁紙を模様替え感覚で貼り替える文化が深く根付いているため、輸入壁紙は洗練されたものばかりです。「おしゃれな壁紙が欲しい」という方にはおすすめです。花柄や動物のほか、レンガ・タイル調など種類は豊富なので、購入する際は自身の好みに合った壁紙が手に入りやすいです。

そのほかの特徴では、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物の発散がほぼないため、シックハウス症候群対策へも期待できます。

唯一の弱点は

とはいえ、多少のデメリットはあります。それはビニール製の壁紙に比べて少し価格が高いです。そして、一般家庭にあまり普及していないのでDIYはともかく、施工業者が少ないのが現状となっています。

不織布の歴史を見る

不織布の始まり

不織布が誕生したのはドイツです。同国内のフェルト業者が1900年代前半に、毛くずや紡毛を接着剤で固めてフェルトの代用にしたのが始まりといわれています。1952年にはアメリカのペロンがナイロン／綿のウェブを合成ゴムで接着した不織布芯地を開発。これが不織布産業がはじまったころとされています。

日本では1956年、現在のダイニックや金星製紙など複数の先発メーカーが、アメリカから乾式不織布製造装置を購入し製造を開始しました。当時はステープル繊維を用いた結合技術として、ケミカルボンドやニードルパンチが主力でした。特殊製紙や廣瀬製紙は湿式不織布の生産をスタートさせていました。

不織布の良いところ悪いところ

良いところ
・ランダムに結合されているので、強度や伸びなどに方向性を持たない
・大量生産ができるうえに安く済む
・複数の素材を簡単に組み合わせられる
・厚みや隙間を容易に変えられる

悪いところ
・織られた布と比較すると強度が落ちる
・透明なものを作るのが困難である

フリース壁紙が誕生した理由

フリース壁紙が登場したのは2000年ごろです。そして約12年後には全世界の過半数のシェアを握るほど、人気の素材となりました。 では、どのような経緯で生まれたかをお話したいと思います。

顧客満足度のために

ある時期、ドイツの壁紙業界は生き残りをかけてディスカウント合戦を行いました。しかし、これが原因で市場は落ち込む一方でした。そこで業界は『消費者に喜ばれる壁紙』を作ろうと思う様になったのです。では、満足してもらうためにはどうすればいいのか？と考えた時、下記５つの項目が浮上してきました。

①施工が容易にできる
②湿気を吸収しても伸縮しない
③はがしやすさ
④下地のクラックに耐える
⑤化粧層の集成材を使っても破断しない

施工性、品質の安定性、リフォーム性、耐クラック性、耐引張強度がそろった壁紙を作ることができれば、きっと喜ばれると思い、化成品メーカーとプロジェクトを結成し、製品づくりを開始。そしてフリース壁紙は完成したのです。

素材に関しても、一般的な構成であれば、パルプ75％、ポリエステル25％なので、燃やしても有害な塩化水素ガスが発生しません。環境大国・ドイツならではの仕上がりとなっています。

なぜフリース壁紙と呼ぶのか？

なぜ不織布壁紙と言わずに、フリース壁紙と呼ぶかご存じですか？これは非常に簡単な答えです。それは、ブランド戦略の一つとしてこの用語を使うようになったからです。高級感を損ないたくない、差別化を図りたいという作り手の思いが詰まっているわけですね。

日本でも買える世界各国のフリース壁紙

この項目では、友安製作所が世界各国から取り寄せたフリース壁紙をピックアップしてご紹介！壁紙を替えるだけで、まるで絵画を飾っているかのような上質な気分が味わえたり、海外映画のワンシーンに出てくるようなおしゃれな部屋にできたり、窓の風景を作って空間を広く感じさせてくれたりします。遊び心のあるダイナミックなデザインはインポート壁紙ならではの魅力です！

ドイツ製壁紙

プリント技術が優れてるので、きめ細かい高品質な印刷がされています。種類としては、パネルシリーズ、ロール、壁面にアクセントをつけることができるタイプもあります。

「 Citadel Panel S （シタデル）」 は、古代の石壁に投影された現代のビル群がとてもおしゃれな壁紙です。アンティークな雰囲気が楽しめます。

モノトーンでありながらも夜景が美しく輝く 「 Brooklyn Bridge （ブルックリン橋 ） 」 はその名の通り、ニューヨークのマンハッタン島南端付近とブルックリンを結ぶ橋がモチーフ。風景写真の壁紙は、小さな室内や窓の少ない部屋に奥行きを持たせくれるので、空間を広げてくれる効果も。

1Wall（イギリス）

イギリスのShh Interior社が手掛けているブランド。国内外で90以上の受賞歴を持つデザイナーズ建築会社です。壁紙でインテリアデザインが変わることを熟知したインテリアデザイナーとグラフィックデザイナーが製作しています。さらに有名アーティストとのコラボレーションも積極的に行っています。

フリース製では、カラフルペインティングの巨匠 Patrice Murciano （パトリス・マルチアーノ）氏がデザインした「ZEBRA POP」「COLORS OF KISS」があります。彼はフランス・モンペリエを拠点に活動するアーティストで、ダイナミックかつ独創的なアート作品はヨーロッパでは人気となっています。

大胆な輪郭で描かれたシマウマが今にも飛び出してきそうな「ZEBRA POP」。ダイナミックかつ計算された色合いが美しいです。ピンクの毛並みが印象的！

「COLORS OF KISS」は、ペインティングで唇の柔らかさや潤いが表現されています。セクシーさの中に大人かわいい雰囲気が見え隠れしていますね。シンプルながらも印象的な壁紙となっています。

Vilber（スペイン）

ファブリックブランド「Vilber」は1970年に、太陽の街であるスペイン・バレンシア地方で誕生。地中海が目の前に広がるオフィスで手掛けられるデザインはとても明るいものばかり。世界60か国以上で愛用されています。

アクセントクロスとして、壁面の一部に貼るだけで雰囲気はグッと変わります。お部屋はもちろん、トイレ、書斎などにもワンポイントとして取り入れると内装がとてもおしゃれになります。

水彩絵具で描かれたような柔らかみを感じる「フラミンゴ」。草や波紋もていねいにえがかれています。

海外の売店にあるブックスタンドのような「トレンディ」。モノクロでデザインされた壁紙を１枚貼るだけで、室内は大人かっこよくなります！

marimekko（フィンランド）

marimekkoとはフィンランドのデザインハウスのことをいいます。1951年に設立されて以来、独創的なプリントや色使いで世界中から愛されています。特に有名なのは「 UNIKKO（ウニッコ） 」という 花柄です。壁紙だけでなく、ファッションなどにも取り入れられています。

マリメッコといえばこの花柄｢UNIKKO(ウニッコ)｣です。 1964年にマイヤ・イソラが発案したもので、ポピーの花をモチーフにしています。 創業者のアルミ・ラティア氏は、当時は花柄に反対だったそう。 そのときマイヤ・イソラが「これを見てもそう言えますか？」と提案し、納得させたという伝説があります。

シンプルでありながらも存在感のあるデザインがとても魅力的なのがmarimekko。例えば「 KARKULAISET （逃亡者たち）」は動物園から脱走したシマウマ、象、鳥が描かれており、子供部屋やキッズスペースなどにピッタリな絵柄となっています。

design id（韓国）

韓国内で大きなシェアを誇る老舗メーカー。高品質なうえ技術力の良さから、ヨーロッパ、アメリカなどの有名ブランド壁紙も手掛けています！デザインは、30人を超えるデザイナーが世界中にある16のスタジオと連携して行っています。大胆でありながら現代的なデザインが空間を装飾してくれます。

世界トップクラスの技術力で、リアルなエンボス加工とそれに合わせた印刷によって、より立体的なできとなっています。

「アンティークティン」は、19世紀後半に天井の装飾として使われていたブリキ製のティンシーリングパネルを意識して製作されています。レトロかつおしゃれな雰囲気が印象的です。

まるで本物のランタンタイルが貼られているように見える「ミックスランタン」。優れた3Dプリント技術により、リアルなタイル柄が表現されています。

3Dウッドキューブパターンの「キューブウッド」。エンボス加工で本物のような木の質感が表現されています。飛び出ているようにも見える、だまし絵風のデザインが素敵です。

「オリエンタルダマスク」は、バロック建築の様な豪華さが印象的です。ラメを施しているので、きらびやかさが輝いています。

終わりに

いかがでしたか？

ドイツの壁紙業界が顧客の気持ちに寄り添ったことで誕生した『フリース壁紙』が、いかに優れているものか分かっていただけたかと思います。破れにくいうえに貼りやすく、さらにはがしやすい壁紙なので、DIY初心者でも安心して貼り付けることができます。

もちろん、フリース壁紙が一番良いというわけではなく、それぞれの素材の長所を生かすことが大切です。

Style D’artでは、世界中から輸入したおしゃれな壁紙を購入することができます！上記でご紹介した壁紙以外にも素敵なデザインがそろっていますので、ぜひ、閲覧してくださいね。

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友安製作所では、様々なインテリア商材を数多く取りそろえています。今回ご紹介したフリース壁紙だけでなく、使いやすいおしゃれな水性塗料やハイセンスなカーテンなど、DIYが楽しくなる商品を多数ご用意していますので、ぜひ下記リンクも合わせてご覧ください。