災害時にも大活躍!暮らしの不安をクリアにできる資格、DIYアドバイザーとは?

DIYアドバイザーという資格をご存知ですか? 日本DIY・HC協会が認定するDIYの資格です。1983年に始まってから今では資格登録者が累計2万名を超えています。DIYの普及・啓発を通して、人々の暮らしがより充実したものになるようさまざまな活動をしている日本DIY・HC協会。その活動から、DIYアドバイザーがどんな場面で役立つ資格なのかをご紹介します。

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“DIYを通して、豊かに暮らす”を拡げる日本DIY・HC協会

DIYアドバイザーの資格試験を実施している〔一般社団法人日本DIY・ホームセンター協会〕(略称:日本DIY・HC協会)。“DIYの健全な普及を通じて、DIY産業の総合的な発展を図るとともに、豊かな国民生活の形成に寄与すること”をめざして、さまざまな活動を行なっています。

その活動の一つが「DIYアドバイザー実技研修会」。DIYアドバイザーの有資格者を対象に、DIY商品知識・技能向上並びに交流(仲間づくり)を目的とした活動です(2001年度にスタートし、DIYアドバイザーであれば誰でも無料で参加可能)。DIYアドバイザー有資格者が講師となった研修会や日本DIY協会の会員社協力の研修会を行っています。

2019年6月14日(金)に実施した研修会では、『防災の基礎知識と住まい・地域の防災対策』についてDIYアドバイザーの依田 真広氏(よだ まさひろ)さんが講師を務めてくれました。

DIYと防災にどのようなつながりがあるのか、不思議に思いますよね? 研修会の様子と依田さんのインタビューにその答えがあります。さっそく、のぞいてみましょう。

座学と演習で防災の基礎知識の学びを深める

今回、近年の災害傾向「地震・豪雨・土砂災害等」を中心とした防災の基礎がテーマです。前半に座学、後半に演習を行い、防災に対する理解を深めていきます。

座学では学術的な知識から近年の災害傾向まで、広い観点で防災対策について依田さんがわかりやすく説明してくれました。

棚やタンスの転倒防止に突っ張り棒をつかったり、中の荷物が散乱しないように紐や金具を取り付けます。こういった工夫はDIYでできる防災対策のひとつです。

近年の災害状況についてはもちろんのこと、このようなDIYでできる具体的な対策も交えながらの説明に、防災に対する意識が高まります。

後半の演習では、実際にハザードマップを使用し災害時に役立ちそうな場所や避難場所はどこかを確認、チェックしていきます。実際に避難することまで考えを落とし込み、危ない場所(河川や災害時には危険な可能性がある陸橋)の確認も行いました。

地図に避難経路を実際に書き込みつつ確認していく作業の際には、依田さんが席を周り、参加者の方々の質問に丁寧に答えていたのが印象的でした。

DIYとの出会いは、「防災を実践するには?」を考え始めたことから

今回、講師を務めた依田真広さんは、DIYアドバイザー歴約12年。防災対策に関する講習会や災害の調査・研究を行う〔工房どるふぃーむ〕の代表を務めています。

「もともと大学で防災の研究をしていました。防災の知識は多少なりともつき、次に自分で実践できることはなんだろうと考えはじめました。そのときに、『自分自身でやってみる』というDIYの考え方が防災とあっているのではと思ったことがきっかけでDIYアドバイザーの資格試験にトライしました。」

講義の内容からもわかるように、依田さんにとってDIYアドバイザーで学んだことは、防災のお仕事にも大いに役立っているようです。

「災害の対策としてできることを自分の身をもって学ぶことで、自信をもって伝えられるようになりました。またそれと同時に『なんでも自分でできますよ』ではなく、自分でできること、専門家に頼ることの境界線に対する理解が深まり、それも伝えることができるようになりました」

DIYアドバイザーとしてやりがいを感じるのはどんな瞬間なのでしょうか?

「今までDIYで防災はクローズアップされてきませんでした。そんななか、DIYと防災をコラボさせた考え方を根付かせるために頑張っています。それがやりがいです。災害が多発しているいま、災害に負けない人・街を増やすための普及啓発活動をしています」

取得した資格の中でも1番役に立っているのがDIYアドバイザーと話してくれた依田さん。

「チャレンジ精神を忘れずに自己研さんをしつつ、自分の思いがより人に説明できるよう資格取得を目指してください。それと、DIYの知識・技能も災害が起こった時に立派な力になります。絵をかくのがうまい、木工ができるなど、すべてがなにかしらの形で災害時に役に立ちます」と、防災についてのアドバイスやこれからDIYアドバイザーを目指す方にエールをくれました。

普段の生活にも役立つ! DIYアドバイザーになるには?

DIYアドバイザーは家具などの物を作るという仕事に活きるだけではありません。DIYが「do it yourself(自分でやる)」の略ということからも、生活のさまざまな場面で役に立つ考え方であり資格なんです。

DIYアドバイザーの資格取得をめざし勉強するだけでも仕事やプライベートでのDIYの世界がグンと広がります。日々の生活をより楽しく、豊かにしてくれることが、先輩の声からおわかりいただけたのではないでしょうか。

資格内容や受験方法などの詳細は日本DIY・HC協会のホームページを確認してください。

皆さん、DIYアドバイザーの資格試験にチャレンジしてみては!

ホームセンターで活躍するDIYアドバイザーのインタビューも併せてチェック

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