医療保険には、睡眠導入剤を飲んでいても加入できる?

医師の診察を受けて睡眠導入剤を服用している場合、結論から言うと医療保険への加入は難しくなります。睡眠改善薬が薬局などで気軽に買えるようになった現代、「睡眠導入剤を飲んでいるくらいで、医療保険に入れないなんて!?」と驚く人もいるかもしれません。ただ医療保険の世界では、加入審査が厳しくなってしまうのが現実です。

とはいえ「医療保険に入りたいから、睡眠導入剤を飲むのを我慢する」というのは本末転倒です。睡眠がとれずに体調を悪化させたり、交通事故を起こしたりしては意味がないので、何か対策はないのかを考えていきましょう。

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睡眠導入剤を服用していると、医療保険に加入できない?

睡眠導入剤は「医師の診察と処方を受けて服用しなければならないもの」「薬局で薬剤師や登録販売士に相談して購入できるもの」があります。前者の場合は、多くの保険会社が「医師の診察を受けている=精神疾患にかかっている恐れがある」と考えるため、医療保険への加入は難しくなります。

●健康状態の告知について
医師の診察を受けていること、病名がついていること、医師の処方によって薬を服用していることは、生命保険会社に必ず正直に伝えなければなりません。このことを「告知」と言います。正直に告知を行なわなかったこと(告知義務違反)が、後に生命保険会社に知られた場合、保険契約が解除され、それまで払い込んだ保険料も返金されません。

●告知書で問われることが多い内容
・過去の一定期間内に医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか
・過去の一定期間内に、病気やケガで手術を受けたことがあるか
・がん(悪性新生物)にかかったことがあるか
・過去の一定期間内に健康診断や人間ドッグ、がん検診などで「要再検査」「要精密検査」「要治療」の指摘を受けたことがあるか
・女性の場合、妊娠しているかどうか

医師の診察と処方を受けて睡眠導入剤を飲んでいる場合はもちろん、風邪などの軽い症状であっても医療機関で診察を受けた場合は、告知するようにしましょう。

睡眠導入剤を一度でも飲んだら医療保険には加入できない?

「一度」だけ医師の診察を受け、「一度」だけ睡眠導入剤を飲んだのが、ごく最近のことである場合は、告知事項に該当する可能性が高いでしょう。しかし、睡眠導入剤が必要なくなり、たとえば10年といった長期にわたり医師の診察も受けていないという場合は、告知事項に該当しなくなり、医療保険に加入できる可能性が出てきます。

また、医師の処方箋が必要ない睡眠改善薬などを、薬局やドラッグストアで購入して服用している場合は、医療保険の告知事項に該当せず、加入できるかもしれません。

不眠症と診断されても、加入できる保険はあるのか

医師から「不眠症」と診断されて、治療も受けている場合は、通常の医療保険への加入は難しくなります。しかし、不眠症という不調を抱えているからこそ、医療保険に加入したいという考え方もあるでしょう。次のような保険なら、不眠症の人も加入できるかもしれません。

●緩和型医療保険
保険会社ごとに、細かい引受基準が異なるのですが、テレビCMなどで「過去の一定期間内に、入院や手術をしたことがない人は加入できる」としている医療保険がこのタイプです。保険料は、通常の医療保険より高額になり、保険に加入する時点で診断や治療を受けている疾病(持病)については保障の対象外となるなど、さまざまな条件が設けられています。

●無選択型保険
告知をせずに加入できる保険なので、不眠症の人も加入することができます。ただし、保険料が割高に設定されていることや、支払われる給付金額も上限が低く設定されているなど制約もあります。

●がん保険
がんと不眠症との関連性が薄いため、不眠症でも加入できるがん保険が多いです。

ご紹介したように、不眠症でも加入できる保険は、保険料が割高になったり、保障内容にも制約があることが多いです。医療保険以外にも、病気やケガに備える制度や方法があることを知り、割高な保険料の医療保険に加入する意味があるか、考えましょう。

●高額療養費制度
健康保険や国民健康保険に加入している人が、入院や手術で高い医療費を負担しなければならなくなった場合は、高額療養費制度を利用することができます。事前に高額な医療費を支払うことが分かっている場合は「限度額適用認定証」を取得しておき、病院窓口で提示することで手続きが済みます。急な入院や手術で、限度額適用認定証の取得が間に合わなかった場合には、いったん病院窓口での負担は生じますが、後に自己負担限度額を超える部分について払戻しを受けることができます。窓口で支払いをするためのまとまった資金が準備できないときは、「高額医療費貸付制度」を利用できます。後に高額療養費を支給されることが分かっている場合に、支給見込額の8割相当額を無利子で借りることができる制度です。

●傷病手当金
会社員や公務員で健康保険に加入している人は、業務外の病気やケガで仕事ができなくなったとき、傷病手当金制度を利用できます。これまで受け取っていた給料の、およそ3分の2に相当する額の支給を受けることができる、とおぼえておきましょう。なお、国民健康保険にはこの制度がありませんので、ご注意ください。

●預貯金を充実させる
「万が一の場合に備える預金口座」を設けておき、保険料を支払うようなつもりで、その口座に毎月一定額を積み立てていきます。この口座からはできるだけお金を引き出さず、万が一の病気やケガの場合にのみ使用すると決めるのです。意志を強く持つ必要はありますが、病気にかからなかった場合は、まとまった額のお金を自由に使うことができるメリットもあります。

睡眠導入剤を服用している場合は医療保険以外の選択肢も検討しよう

睡眠導入剤を医師の診察と処方を受けて服用している場合は、医療保険への加入がかなり難しくなります。引受基準緩和型保険や無選択型保険など、不眠症でも加入できる保険はありますが、保険料が割高になったり、保障内容が制限されたりするデメリットもあります。

万が一の病気やケガに備える方法は、医療保険以外にもあります。公的な制度について知り、利用できる制度は活用しましょう。また預貯金など他の手段での備えも考えていきましょう。病気やケガへの備えだけに注目しすぎるのではなく、生命保険や損害保険全体のバランス、そして資産や家計の収支とのバランスも考えて、医療保険もうまく利用するのが得策です。

プロフィール

河野陽炎
3級FP技能士資格を持つライター、コラムニストとして、生命保険や医療保険、金融、経済などの執筆実績が多い。次々と発売される商品や、改正の相次ぐ税制、法律が1人の生活者にどう影響を与えるかの視点を大切にする。


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