秋田木工のサポースチェアがグッドデザイン賞を受賞

秋田木工の「サポースチェア」が2015年度グッドデザイン賞を受賞しました。北欧で生まれ、日本の曲木家具製造によってリ・デザインされたサポースチェアは、椅子本来の「人体を優しく受け止める」という機能を深く追求したデザインです。

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デンマークで生まれ、日本でよみがえったサポースチェア

「サポースチェア(Suppose Chair)」は元々デンマークの木製家具職人(SE)に向けてデザインされ、デンマークの工房で1999年から2007年まで製造されていた椅子。機械化が難しく生産が打ち切られたものの、ヨーロッパでも少なくなったトーネットの曲木技術を受け継ぐ秋田木工でリ・デザイン。2015年7月よりIDC大塚家具の店舗にて販売が開始された。

伝統技術を受け継ぐ秋田木工株式会社

「秋田木工」は1910年に創業、100 年以上にわたり曲木家具をつくり続ける日本唯一の専門工房だ。熟練した職人達の手によって生み出された曲木家具は機能性や実用性、美しさを備え、存在感を示し続けている。2006年に株式会社大塚家具の子会社となり、製品はIDC大塚家具から販売されている。

「サポースチェア」に込められたデザイナーの思い

サポースチェアのデザイナーのソーレン・ウルリック・ピーターセン(Soren Ulrik Petersen)氏は、「効率を優先するために本来必要な機能が犠牲になるべきではありません。失われつつある非効率的かつ伝統的な技法によってのみ実現できるものがあります。人の手によって曲げられ、削られた木材は量産品にはない暖かさを生み出します。現在は主流ではない手曲げによる椅子づくりの伝統を、本来あるべき椅子の姿をつくり出す一つの方法として見直して欲しいと思います」と話す。 


ピーターセン氏は木工職人として修行を積み、家具デザインを学んだ後に1991年に「SUP Design」を設立、多くの賞を受賞している。自身が職人であり、構造や製造を深く理解し、職人を尊重して共に作品を仕上げていくスタイルで、2012年に新宿で開催されたフィン・ユール展の会場デザインも担当した。

国を超えたものづくりのストーリーが評価

今回、「国を超えたものづくりのストーリーと精神の繋がりにも大いに賛同し、好感を持った製品」とグッドデザイン賞にて評価されたという。グッドデザイン賞は、1957年に創設されたグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨運動。55年以上にわたり、デザインを通じて日本の産業や生活文化を向上させる運動として展開され、国内外の多くの企業や団体などが参加する世界的なデザイン賞に育っている。

椅子本来の機能を追求したデザイン

まるで「座ってください」と語りかけるように人の体を招き入れ、優しく受け止めるサポースチェア。デンマークからの実習生と日本の職人が協力が産み出した椅子だ。ヨーロッパでも少なくなりつつある曲木技術の火をたやさないようにと、国を超えた技術継承と職人の誇りがこの椅子に生きている。


後脚・笠木(椅子の背もたれで一番上部に横渡しされている部分)・背板・座面のバランスが背と腰をサポートし、左右の肘脚が手と脚をしっかりホールド。 前脚から肘掛けにかけての三次元の曲げは手曲げでしか出来ないもの。座面にリネンのウェービングテープを張ることで軽量化と同時にしっかりした座り心地を実現した。


グッドデザイン賞にも認められたストーリーの宿る椅子は、生活を豊かにしてくれる一脚と言える。

サポースチェア
ブナ材・W560×D518×H760・SH436.5㎜
¥80,000 (税別)


◆お問い合わせ/IDC大塚家具

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