日本の太陽光発電の発電量はどのくらいあるの?世界との比較もご紹介します

再生可能エネルギーとして普及しつつある太陽光発電ですが、日本における太陽光発電の発電量はどのくらいあるのでしょうか。また世界的に見たとき、日本は太陽光発電の先進国といえるのでしょうか。今回はそれらについて、各国と比較しながら解説したいと思います。

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日本における太陽光発電の発電量とは

経済産業省が公表した「再生可能エネルギー発電設備の導入状況」によると、平成24年4月~平成25年1月末までに運転開始をした再生可能エネルギーの発電出力は1,394,000kW、その中で太陽光発電は1,329,000kWと約95%を占めました。

太陽光発電の発電量を調べる際、設備利用率(稼働率)を考慮する必要があります。設備利用率とは、太陽光発電設備が一定の稼働期間中に、継続して100%の出力で発電した場合に得られる発電量を指しています。

計算式は【年間の設備利用率=年間発電量÷{発電設備容量×365日×24時間}×100】となり、日本における平均値は1kWにつきおよそ1139kWhの発電量が確保できるとされています。また、日本での平均稼働率は13%です。

・日本の太陽光発電の発電量は1日のうちで変化する
発電量に注目すると、1日の中で発電量が多い時間帯と少ない時間帯があることがわかります。夏場に多く発電すると感じる方は多いかもしれませんが、実は4~5月の方が発電します。パネルの温度が上昇すると発電量が大幅に落ちるため、夏より春の方が発電します。

日本における太陽光発電の構成割合は?

太陽光発電を含む日本の再生可能エネルギーの割合は2010年度までは約10%で推移していましたが、2012年から始まった固定価格買取(FIT)制度により、太陽光発電の割合が増加傾向にあります。

日本の太陽光発電における発電量の割合を見ていくと、2015年の再生可能エネルギーの割合は、太陽光発電3.31%、風力発電0.52%、地熱発電0.30%、小水力発電1.73%、バイオマス発電1.59%、合計7.41%です。2016年に4.3%となり、2015年から大幅に上昇しています。

太陽光発電において世界と日本を比較

ここでは、太陽光発電における日本と世界の違いについても触れていきましょう。

・コスト比較
2014年の太陽光発電システム価格に着目すると、世界的に見て日本における太陽光発電のシステムコストは高額水準です。ドイツ、イタリアと比較した場合、2倍近くのコストとなっています。

太陽光パネルの価格も比較してみると、日本の約7割が日本企業の太陽光パネルを使用しているのに比べ、ドイツのように太陽光発電先進国と呼ばれる国では、中国製や台湾製など安価なパネルが主に使用されていることがわかります。

日本は台風や地震などの災害が頻発する国であり、ヨーロッパと比べて高い強度や耐久性が求められます。太陽光パネルや架台などの価格を抑え、工期短縮可能な工法を採用していくことが課題となるでしょう。

・ドイツとの比較
太陽光発電の導入量世界一の国はドイツです。固定価格買取制度などの取り組みを積極的に行っています。「エネルギー白書2014|経済産業省」によると、世界の太陽光発電累積導入量は、ドイツ36.4%、イタリア18.4%、アメリカ8.2%、そして日本が7.4%です。

ドイツにおける再生可能エネルギーに対する取り組みは、2000年には目標設定がされています。また、原発を閉鎖すると発表した時点で再生可能エネルギーの比率はすでに20%を超えていたほか、2020年までに35%をめざすという目標も掲げています。

ドイツの再生可能エネルギー賦課金は高額という特徴もあります。日本の再生可能エネルギー賦課金は、平均的な家庭で1ヶ月あたり約262円ですが、ドイツでは約2,366円と10倍近くあり、普及率に影響しています。

ただし、ドイツと日本を純粋に比較できない理由があります。ヨーロッパ圏内全体が電力、ガス管網で相互につながりをもっているため、電力が不足した場合でも他国からの供給が容易になっているのです。

フランスの原発比率は80%近くあり、ドイツはその電力をもらうことができます。ドイツだけを見ると日本より太陽光発電のシステムが稼働している印象ですが、一概にそうとは言い切れない部分があります。

・太陽光発電の設置量比較
国際エネルギー機関(IEA)は「2016 Snapshot of Global Photovoltaic Market」というレポートを発表し、2016年における太陽光発電業界の動向をざっくりと説明しています。2016年、新たに太陽光発電を設置した割合を見ていくと、アジア諸国は全体の約60%も占めています。

2016年の太陽光発電の単年導入量を国別で見たランキングによると、1位が中国で2位がアメリカ、3位が日本となっています。太陽光発電の累積導入量国別ランキングは、1位が中国、2位が日本、3位がドイツです。中国は、昨年に続き連続1位となっています。

まとめ

日本の太陽光発電の発電量を中心に、エネルギー源の割合や世界との比較をしてきました。太陽光発電の設置は急速に増えてきましたが、今後も増えるためには国の補助制度や太陽光発電のコスト削減など、まだ課題が残りそうです。まだ太陽光発電を利用していない方やリフォームなどを考えている方は、今後の動向に注目してみてください。

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